今日の朝日新聞に「ONE PIECE STRONG WORDS」についてのコラムが載っていました。

なお☆ぶろぐ

STRONG WORDSは、内田樹さんという方がワンピースの名言をテーマ別に解説している本です。


ワンピースに名言は沢山ありますが、名言というのはその人物やエピソードの背景があってはじめて生まれると思うので、言葉だけを抽出するのはちょっと…と思っていましたが、STRONG WORDSでは背景も少し絡めつつ載っているように思います。
キャラクターの生き様や背景がある上での言葉!!まさにSTRONG WORDSですね!!



新聞では、ワンピースの力強い言葉が現代で生きる人の心に届く、というような内容が今回の震災とも絡めて書かれていました。

ちなみに、下巻の発売は4月15日です。



以下、記事の引用です。


長大な人気マンガ『ONE PIECE』は海賊王を目指し、大秘宝を探し求めて「偉大なる航路」へと船を進める主人公ルフィとその仲間たちの物語だ。彼らの語る言葉が、名シーンとともに収められている。
「今ここで全力で戦わなかったおれにあいつらと同じ船に乗る資格なんてあるはずねェ!!!」「やめときな 正義だ悪だと口にするのは!!……この世のどこを探しても答はねェだろ くだらねェ!!!」
今の「震災後」の空気感の中で、これらの言葉は実に強い。
未経験の危機が進行している時、平和な生活の中で得てきた知見や教養はあまり役に立たない。だから人は翻弄され、無力感を感じてしまう。そんな時、この種の直截的な言葉は、実に強く人の心に突き刺さるのだ。
振り返れば、強い言葉たちはバブルのころの享楽的な乾いた個人主義が大量消費文化とともに爛熟した時代には笑いの「ネタ」として扱われた。「仲間」や「連携」という言葉が真正面から語られ始めたのは、世紀が変わるころからだっただろうか。中間共同体は消滅し、生きづらい苦痛の時代。人と人の連帯が、再び本気で求められるようになり、ゼロ年代においては、失われて久しい紐帯への懐古として語られた。1997年から週刊少年ジャンプで連載が始まった『ONE PIECE』は、その触媒としての役割を果たしてきたのかもしれない。
だが「震災後」に、その連帯は復活しつつあるように見える。この時代精神の中で、本書で語られる言葉はきっと多くの人に届き、新たな意味を付与されていくだろう。「また来る日のお前の船が海で迷わないように!!!嵐の中でもこの島を見失わないように!!!鐘を鳴らして君を待つ!!!またいつか必ず会おう!!!親友よ!!!」