25週1日
授業が終わり、生徒が帰ってから休みを取って急いで電車に乗って中野へと向かったワタシ。
電車の中では爆睡。
…実は、昨夜から少し熱があって調子がイマイチだった。
昨夜はしょうがたっぷりのしょうが湯を飲んで体を温めて寝て、汗をかき、
今朝、一時的にやや熱が下がった。
昨夜、微熱でもあるなんてことをダンナに言えば
「中野なんて行くのやめなさい」
と怒られることは間違いないので黙って平気なふりをしていた。
「なんかポカポカしてない?」
とか言われても
「しょうが湯飲んだからかな?」
と、すっとぼけた。
微熱で学校に行ったら、すぐに熱はあがり、
くらくらふらふらしながら授業をし、それでもなんとか勢いで仕事を終えた。
そんな状態で乗った特急で爆睡して1時間後目覚めると
不思議と熱も気にならない程度になっていた。
気合いと根性で熱に打ち勝ったのだ。
去年、インフルエンザを水のみで3日で治した武勇伝
を再び思い出しニヤリとした。
さて、都内に一人暮らしをしている妹と待ち合わせ、期待に胸を膨らませて病院へ。
問診票を書き、血圧を測り、
一度だけでも一応こういうことをするんだなぁ、と感心しながら中待合いで待つこと数十分。
名前を呼ばれ、妹と共に部屋に入る。
入るなり、先生が
「はるばる来たね~」と言った。
「そうなんです…妹がこっちに住んでいるのでこっちに遊びに来たついでに…と思って…。」
本当は『病院に来たついでに、妹の所に来た』なのに。
本当は『熱があっても腰が痛くても根性で来るほどのメインイベント』なのに。
わざわざ来たことが少し恥ずかしくなり、とっさのウソ。
そんなことは先生はちっとも気にしていないだろうに。
バカなワタシ。
そして簡単に問診をしてさっそく超音波検査。
最初はいつものような白黒の超音波検査の画面がうつった。
「赤ちゃんの位置や格好で写りも違うからね。」
という前置きがあってから、4Dの映像に切り替わった。
雑誌でみるようなオレンジ色の画像。
………肉塊。
そこには肉の塊があった。
(なんだこりゃ?)
先生が、形になるようにあっちこっち探って腹の上で機械をグリグリする。
「うーん。いろいろ邪魔してるね。」
へその緒とか赤ちゃんの手がちょっと邪魔で角度が悪いらしい。
それでもだんだん形がわかる映像になってきた。
そして…
「顔、わかるかな?」
顔らしい形が見えた。
!!!!!!!!
「ドビーみたい! 笑 」 と妹。
「確かに! 笑」 とワタシ。
「本当だ。ドビーみたいだね。 笑」 先生までも。
ドビー…
おわかりになるだろうか?
ハリーポッターに出てきた、あのしもべ妖精 『ドビー』
↑ドビー
↓我が子
↑これがへその緒らしい。
↑その隣に顔があるのがわかる?
口をあけてガーっとかみつこうとしてるみたい。
(頭が切れているみたいに見えるが、これは角度のせいできれているわけではない。)
怖い。怖すぎる。
でも笑える。
顔だけ浮かび上がっている。
妹とだいぶ笑った。
笑いつつも想像とかけ離れた映像に軽くショックを受けていると
「でもドビーは産まれてこないからねぇ。産まれてくるのは人間だから。 笑」
と先生。
そりゃそうだ。
産まれちゃ困る。
画面はいつもの超音波の画像に戻り、大きさを測ったり、体のあちこちの部位を確認したりした。
ドビーが写ったせいなのか、ここは誰にでもこうなのか、
とてもとても丁寧に見て、いろいろ説明してくれて、
「とても順調。」と言ってくれた。
そして、ドビーが写ったせいなのか、ここは誰にでもそうなのか
「心臓も心臓への血管もちゃんとしてるから、産まれてすぐに死んじゃうことはないよ。」
と言ってくれた。
そして「もう一度見てみようか」と、再び4D画面に変わった。
相変わらずへその緒がじゃましているらしい。
(手なら動かしてくれるからすぐどく場合があるけれど、へその緒はすぐにはどかないので)
先生がなんとか頑張って少しましな映像が出た。
今度は真横顔。目を閉じている。
↑口を開けているらしい。
↑この耳元のは手らしい。
うーん。
正直、これをかわいいと思えるようになったのは
何度も何度も何度も見ているうちにだ。
雑誌に載っている人たちは、本当にきれいに撮れたやつんだな。
念願の4D…
妹の家に帰って、ビデオを見返した。
やっぱりドビー。
その場面で大爆笑するワタシたち。
心霊写真かよ!
エクトプラズムかよ!
散々笑って、妹が言った。
「でもこれ、ねーちゃん達の子だから」