夏が来る
花火大会行ったり
ご飯に行って
カラオケにも行ったり
そんなごく些細なことを
楽しみにしながら
でもあの時はまだ好きだなんて
そこまで思ってなかった
気付いてなかった
小さな期待
でもきっと叶わないし
だいたい 自分の気持ちも
わかってない
だけどもしかしたらって
淡い期待を抱いてた
何を楽しみに思ってたんだろう
なんで綺麗になりたいとか
思ったんだろう
全部あなたを想ってのことだった
だけど私が想う以上に
あなたはあの子に
想いを寄せる
私が想ってるあなたへの気持ち
同じように
あなたはあの子へ想ってる
もう何を想っても
届かないし
叶わない
思えばずっと前からだった
幼馴染み
朝一緒に学校へ行く
まだまだ小学生。
だけどその時ふいに
心の温かさを感じた
深くは何も思わなかった
ただ居心地がいいなって。
別れて
着いて靴箱で履き替える
階段を登りながら
心がぽかぽかするのを感じた
兄のようだった
そんな小さな始まり
大人になって数年ぶりに
連絡が取れた
突然の再会
すっかり大人になって。
高校まで一緒だった
大学で県外に出て
就職して数年後に戻ってきた
会った時
一瞬息が止まったのを
覚えてる
あまりにも
想像以上だったから。
に
あれから
みんなで会うたびに
いつのまにか好きになってた
彼女がいたなんて
全く知らなかった
だって聞いても
答えてくれなかったじゃん
いつもはぐらかして
肝心のところで話題を変える
なんで。
いたなら
そうと
言ってよ
想いたいけど
想ってはいけないと
言い聞かせる
もっと素直に
今まで
話していればよかった
こんなことになるんなら。
会話
メールに
ラインのやりとり
カラオケ
ご飯
会えたのは
少しだけだったけど
思い出はたくさん出来た
言葉だって覚えてる
笑った顔も覚えてる
でも
思い出が綺麗であるほど
悲しいね
もう
次
は、無いから。
だから同じような思い出が
増えることは
無い。
知ってしまった以上
もう
前には
戻れないよ。
寂しくて
虚しくて
悲しくて
だけどもう
戻れない