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最近、

めっきり涼しくなってきましたね



朝晩などは窓を開けっ放しにしていると

カゼをひいてしまいそうです



このまま

秋に突入してしまうのでしょうか。。




さて、

人は見た目が大事と言われます



逆に、

人は見かけによらぬもの

とも言われますが、

一般的には見た目が大事であることは

共通認識かと思います



見た目、つまり、視覚情報は

第一印象で特に大事になります



誰かに初めて会うとき、

数秒間ほど見ただけで、何となく

「こんな人かな?」

と思ってしまいますよね?



数秒とは言え、顔、髪型、服装、

アクセサリ、しぐさなどを

統合的に判断しているはずです



なので、

ほんの一瞬、顔だけ見えても

第一印象は形成されないだろう、

と思いますよね?



ところがところが、

先日、発表された論文によりますと

ほんの一瞬(0.033 秒間)、

顔を表示しただけで

しかも、見た本人が見えたかどうか

分からない状態でも

信頼性の判断がされている、

ということが分かったのです



Freeman JB, et al. (2014)
"Amygdala responsively to high-level social information from unseen faces"
Journal of Neuroscience 34(32): 10573-10581.





ここで言う、

見た本人が見えたかどうか

分からない状態でも、というのは

バックワードマスキング現象を

使っています



ご説明しましょう



ある顔写真 A を

例えば 0.033 秒という短時間だけ

表示させると、注意していれば

何となく分かります



しかし、

顔写真 A の直後に、

それより何倍も長い 0.2 秒くらい

別の顔写真 B を表示すると、、


なんと、

顔写真 A が見えなくなります



これを

バックワードマスキング現象

と言います



時間的に遡って情報を隠す

ということですね



「見えなくなる」というは

見えた気がしない、

つまり、見えたことに気付いていない

というだけで、

視覚情報は脳でちゃんと処理されている

ということは別の研究で分かっています



もう一つの補足として、

信頼性が高い顔を見ると

脳の深いところにある扁桃体

活動が強くなることが分かっています




で、

事前に、信頼性が高い、中程度、低い

という3つのレベルの顔を用意して

信頼性が高い顔を一瞬表示して

直後に中程度の顔を長時間表示する

バックワードマスキングをしたら

ちゃんと扁桃体が反応した、

つまり、信頼性の判断をしていた、

ということがわかったのです



一瞬、顔が見えただけ、

しかも見えたかどうかもあやふやでも、

信頼できる人かどうか

判断されているのですね



人の脳って、スゴい。。



あなたが他人をそう判断するだけでなく

他人もあなたをそう判断している、

ということですから、気を付けたいですね






(おしまい)





文:生塩研一




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