ヘビはお好きですか?
ペットとして飼う方もおられますが
私はかなり苦手です
子どもの頃は
近所の川で長いシマヘビの抜け殻を
拾って来て、自分の机の上に
飾っていたのですが。。
神経系の情報伝達で活躍するイオンは
Na(ナトリウム)イオン
K(カリウム)イオン
Ca(カルシウム)イオン
これまでのブログで
Na イオンと K イオンについて
書きましたが、
Ca イオンを阻害する毒素もあります
Wikipedia の「神経毒」に
Caチャネルに作用するものとして
カルセシプチン(Calciseptine)
タイカトキシン(Taicatoxin)
カルシクルジン(Calcicludine)
が挙げられています
いずれも、ヘビ毒

(カルシクルジンをもつ、グリーンマンバ)
ニューロンが情報を送るために
伸ばしている軸索の先端に
興奮が伝わると、
Ca イオンチャネルが開いて
Ca2+イオンがニューロン内に流入
すると、
次のニューロンに情報を伝えるための
神経伝達物質が入っている、
シナプス小胞にCaイオンが作用して
シナプスの隙間に神経伝達物質を放出
放出された神経伝達物質が
次のニューロンの樹状突起にある
受容体に結合して興奮が伝達されます
Ca イオンチャネルが阻害されると
神経伝達物質が放出されないので
神経系が機能せず
麻痺することになります
ところで、
Ca イオンは神経系だけでなく
筋肉が収縮するときにも
重要な役割を果たします
ですから
Ca イオンチャネルが阻害されると
筋肉も収縮できず
呼吸も、心拍も止まります
Ca イオンチャネルを開けっ放しに
するタイプもあり、
天然有機化合物で最大の
マイトトキシンがこれにあたります
C164H256O68S2Na2
開けっ放しにするので
筋肉を異常興奮させ続けます
毒の強さは
フグ毒・テトロドトキシンの 200倍
Ca イオンチャネルには
L型、N型、T型などの型があります
L型はニューロンだけでなく
内臓や血管などにある平滑筋や心筋に
作用します
上に挙げたカルセシプチンなどの
3つの神経毒は L型に分類されます
狭心症や高血圧で服用する
カルシウムチャネル阻害薬(カルシウム拮抗剤)は
この L 型で
血管の筋肉の収縮を弱めて
血管を拡張させます
Ca チャネルの阻害を見てきましたが、
ヘビ毒としては
神経伝達物質の放出や結合の
邪魔をして、情報が伝わらず
筋肉を収縮させないタイプや
K チャネルを阻害したり
神経伝達物質の分解の邪魔をして
筋肉を収縮させ続けるタイプが
多いようです
ヘビ毒には
主に神経に作用する神経毒と
血液が固まるのを阻止する出血毒
の2つがあります
コブラが持っているのは神経毒ですが
マムシやハブは出血毒です
ベビは世界に 3,000種いて
その25%が毒ヘビと考えられています
ヘビがスルスルと移動するのも
結構速いですが、
猛毒のブラックマンバは
50m を11秒で移動するそうです
足場が悪いと追い付かれるかも
アフリカにいることになっています
日本にいませんように。。
(つづく)
文:生塩研一
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