昨日から
トラウマ治療についての
NHK の番組を紹介しています
『トラウマからの解放(上)』
今日は、その後半です
PTSD
心的外傷後ストレス障害では、
思い出してしまう「再体験」
思い出すのを避ける「回避」
不眠やイライラなどの「過覚醒」
「否定的な認知・気分」
などの症状に苦しめられます
番組で取り上げられているEMDRは
トラウマ治療の新しい方法ですが、
「EM」は
Eye Movement(眼球運動)
目を左右に動かします
「D」は
Desensitization (脱感作)
つまり、
眼球運動で苦痛が緩和されること
を意味します
「R」は
Reprocessing(再処理)
脱感作によって暴露して
辛い体験を処理しよう
ということです
EMDR では
左右に動く指やライトの動きや
左右の手に交互に振動を与えることで
患者の脳に刺激を与えます
それらの刺激が
苦痛を和やらげると考えられ
患者への負担が少ない治療だと
されています
#############
トラウマ治療によって
子どもの心の深い所で変化が起き
癒しの効果が産まれます
そうすることで 子どもは初めて
親を本当に信用することが
出来るようになるのです
そして 正常に発達し
成長していくようになり
行動も普通になっていくのです
治療を受けずにいると
大人になったときに深刻な問題を
抱えるかもしれません
犯罪行為につながる可能性もあります
怒りの感情「サバイバル脳」を
持ったまま大人になるため
「他人は信用できないから
自分が欲しいものを手に入れるには
闘うしかない」
と感じ、何かの犯罪行為に
関わる可能性がありますし
場合によっては麻薬やアルコールに
頼るようになるかもしれません
#############
(番組より引用)
大事な点だと思います
問題行動を起こす子どもの背景として
親からの虐待など
不幸な環境があることが
少なからずあります
本人の苦しみを和らげることにも
もう少し気を配るべきでしょう
ちなみに
上記の「サバイバル脳」とは
大脳辺縁系のことだと思われます
PTSD では
大脳辺縁系が異常興奮して
負の感情を強く呼び起こし、
また、前頭連合野の機能低下で
思考停止状態になるという見方も
あるようです
ただ、
トラウマや PTSD と脳の活動の関係
もまだよく分かっていません
EMDR では左右に目を動かしたり
左右の手に交互に振動を与えたり
しますが、そうすることで
なぜ苦痛が緩和されるのかも
わかっていません
レム睡眠での眼球運動との
関連も指摘されています
心理学が経験的に発見したものを
あとで脳科学が裏付ける
ということも結構多いです
いずれにせよ
トラウマの効果的な治療法が
開発されるのは素晴らしいことで、
苦しむ多くの方々が早く
苦痛から解放されることを願います
(おしまい)
文:生塩研一
お読みいただきまして、ありがとうございました。
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