記憶の話が続きましたので
ちょっと、ひと休みして、
先日、発売が発表された iPhone 5s
の指紋認証について書いてみます
指紋センサー Touch ID 搭載の
ホームボタンが注目されていますね
これまでは、スワイプして
4桁のパスコードを入力して
ロック解除をしていましたが、
iPhone 5s では、ホームボタンに
触れるだけでロック解除され
ショッピングの認証もできます
ホームボタンに触れる度に精度向上
複数の指紋を登録でき
どんな角度でも認証される
便利ですよね
そもそも、
人によって指紋が全く違うので
実現できるわけです
こういったことは、指紋に限らず
手のひらの静脈パターン
目の虹彩パターン
声でもできますね
これらをまとめて
バイオメトリクス(生体認証)と言います
私も iPhone を
しばらく代えていないので
これを機会に、とも思っています
発売は、9月20日ですか
さて、
指紋認証では
指の指紋を読み取るわけですが
そもそも、指紋とは何でしょうか?
私たちの身体には
汗の出る腺、汗腺が全身にあります
主に、
汗が乾くときに身体から気化熱を奪って
体温を下げるという体温調節のためです
どの動物にもありそうですが、
実はそうでもありません
例えば、
ネコは足の裏だけで
犬は全くありません
なので、
夏場の暑い盛りでも
汗でびしょ濡れのネコとか犬って
見ないですよね
汗腺がないからなのです
その代わり、犬だと
ベロを長く出してハアハアして
体温調節をします
これをパンティングと言います
ヒトの汗腺には
エクリン汗腺 と アポクリン汗腺
の2種類があります
エクリン汗腺は、ほぼ全身にあり
特に、手のひらや足の裏などに
多く分布します
アポクリン汗腺は、場所が限られ
脇の下や陰部などに分布します
アポクリン汗腺は、分泌部が大きく
脂質やタンパク質も分泌され
それらが細菌に分解されて
特有の臭気を放つことになります
緊張したときに手に汗握るのは
手のひらのエクリン汗腺から
汗が出るためです
指紋をよーく見ると
皮膚が線状に盛り上がっていますが
それを隆線と言います
その隆線をさらによーく見ると
間隔をおいて穴がポツポツと

(指紋を拡大したところ)
その穴こそ、エクリン汗腺
汗腺が一列に並んでいるのに沿って
皮膚が盛り上がっていて
それがパターンとして見えるのが
指紋なのですね
指紋認証の技術には
光学式
静電容量方式
電解強度測定方式
感圧式
感熱式
などありますが、
今度の iPhone 5s に搭載されるのは
アップルのビデオで
「容量性タッチ技術」
と紹介されているので
静電容量方式だと思われます
指の皮膚表面は指紋のために
凸凹していて、
iPhone 側の電極と
皮膚表面の間の距離が
場所によって違って、それにより
溜められる電荷量も変わるので
指紋が読める、という仕組みです
ただ、
これは指の表面に電解質を含む汗が
あることが前提なので
指がカラっからに乾燥していると
認証が難しくなります
逆に、雨などで手が濡れていても
認証されにくくなるでしょう
まあ、
濡れたときは拭けばいいのですが
冬場など、
乾いているときはどうしましょうかね
指は舐めたくないですよね
指をしっとりさせるゲルも
あるようですから
そのうち、そのあたりのグッズも
充実してくるのでしょう
そういえば、
付いた指紋から人工指が作れる
という話もあったような
自分の指紋シートを
ストラップにして携帯したら
いつでも認証できて、便利
って、それじゃ意味ないか。。
ともあれ、
バイオメトリクスを使った
本人特定は歓迎です
これ以上パスワードは
覚えられません
指紋認証による簡単なロック解除
早く使いたいなあ
(おしまい)
文:生塩研一
お読みいただきまして、ありがとうございました。
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