月曜から金曜の朝7時から15分放送の
NHK の子ども向け番組「シャキーン」
に、ジャストタイムという
コーナーがあります
「今日は 11秒」
とかいう表示があって
11秒経ったと思ったら
「ジャストタイム」と叫びます
スタートと同時に流れる映像に
惑わされてはいけません
ネット版もありまして
こちら↓で楽しめます
「ジャストタイム」
いかがでしたか?
そんな感じで
脳は時間を計ることもできます
しかし、
脳がどうやって時間を計っているのか
そのメカニズムは
ほとんどわかっていません
時間を感じるということで
時間知覚とか、時間認知と呼ばれます
脳はその役割から、以下のように
大きく3つの領域に分けられます
感覚野、視覚などの感覚情報を処理
運動野、体を動かすことに関わる
連合野、考えたり、記憶したり
脳の中のどこで時間を計っているのか
ということについては、
時間を計る専門領野がある、
いろいろな所で分散的に計っている、
という大雑把に2つの見方があります
まず、
時間を計る専門領域があるという
考え方ですが、それには
それなりに説得力があります
というのは、
時間は物理量ですから
例えば、
青い四角が提示されている時間を計る
など、視覚的に与えられても、
ある音が出ている時間を計るなど
聴覚的に与えられても、
ある振動を感じている時間を計るなど
触覚的に与えられても、
時間は変わらないので
それぞれの感覚情報を受け取った
連合野の「時間領野」が
時間を計っているという考え方です
その候補としては
5感の全ての情報が集まる、
前頭前野(おでこの奥)などが
検討されています
前頭前野は情報を
脳の深部の大脳基底核に送り
さらに、大脳基底核は視床に送って
視床から前頭前野に戻る、
というループ回路を形成していますので
大脳基底核や視床との関係も
検討されています
2番目の
いろいろな所で分散的に計っている
というのも捨て難いです
先ほど、時間は物理量なので
視覚や聴覚といった感覚種に依存しない
と言いましたが、
視覚と聴覚で時間を計る精度に
若干の違いがあるという
心理実験もありますし、
そもそも連合野にまで運ばなくても
処理できるのではないかという
見方もあります
また、運動野には
運動を起こす前からニューロンの活動が
徐々に高くなってくる、準備電位
という現象が古くから知られていまして
この準備電位が時間を計るのに
使われているのではないか
という仮説もあります
脳はどうやって時間を計るのか
割と基本的な問題のように見えますが
まだ分かっていないのです
それどころか、どうしたわけか
この問題に挑戦している脳研究者も
世界的にみても少ない状況です
心理実験ではある程度
調べられてきているのですが。
時間知覚は、
脳機能の未解決問題の一つなのです
明日は、最近発表された論文で、
視覚野は時間も計っているという
実験を紹介しますね
(つづく)
文:生塩研一
お読みいただきまして、ありがとうございました。
コメントもお待ちしています。お気軽にどうぞ~!
応援してくださる方は、下のバナーをクリック

ランキングサイトが開いたらOK!

自然科学 ブログランキングへ

にほんブログ村
