一昨日のブログでは

『水面でストローが折れて見えるのはなぜ?』



水面でストローが折れて見えるのを

題材として

光の屈折について書きました



屈折するのは

媒質が違うと光速が変わるから

ということでしたね



水中から空気中に光が出ていくとき

光の進路は水面に近い方に曲げられます



そして、光線が水面となす角を

段々小さくしていくと

光は空気中に出なくなります



入射角や反射角は

水面と垂直な線を基準にしますので

入射角を大きくしていくことになります



そして、空気中に出なくなったときの

入射角のことを 臨界角といいます



$プラスサイエンス-全反射

Wikipedia より



入射角を臨界角より大きくすると

水中から水面にあたった光は

全て水中に反射されます



これを 全反射 といいます



この全反射は

いろいろなところで見られます



例えば、

金魚を買っておられましたら

水面の少し下から斜め上に

1匹の金魚を見上げてみてください


実際の金魚と

水面で全反射して反対になった像とで

2匹に見えるはずです



$プラスサイエンス-全反射金魚

「りかちゃんのサブノート」より




夏場にドライブをしていると

遠くに水たまりのようなものが見えて

近付くと消える、という「逃げ水」が

見られることもありますね



これも、全反射によるものです



夏の強い日差しで路面が熱くなり

路面に近い空気が熱せられます



空気が熱せられると

密度が小さくなって

同じ体積の重さが軽くなります



そのおかげで

熱気球が上がるわけですね



光速は密度が小さいほど速くなります



ですから、空気中の光速は

気温が高いほど速くなります



逃げ水の状況では

路面の近くで光速が速く

それより上では光速が遅い



つまり、

空気と水のときと上下関係が

逆になったと思えばよいのです



目線の空気層が、グラスでの水

路面の熱い空気層が、グラスでの空気

に相当しますから、

熱い路面に立っているのは

水中から水面を見上げているのと同じ



逃げ水は

遠くの風景だと、入射角が大きく

路面近くで熱くなった空気の層との

界面で鏡のように全反射が起きるから

ということなのです



ゆらゆらしていて

水がたまっているように見えます



近付くと、入射角が小さくなって

全反射がなくなり

路面が見えるようになるので

全反射の「水」が見えなくなります



暑い日にドライブに行ったら

逃げ水を探してみてくださいね




(つづく)




文:生塩研一



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