ギネスブックに認定されている

世界最長の実験は何でしょうか?


なんと

現時点で、86年も続いています



それは、

ピッチドロップ実験



ピッチ とは

樹脂やタールを含めて

個体のように固く、粘度の高い液体



実験では使われているのは

化石燃料由来の、歴青(Bitumen)




ハンマーで叩くと

石のように割れるくらい固いです



で、

ピッチドロップとは

ピッチ が ドロップ する

つまり、

ピッチという樹脂が落ちる

ということです



百聞は一見に如かず


こういうことです↓


$プラスサイエンス-pitch

クイーンズランド大学での実験

写真のお方は
John Mainstone 名誉教授

(Wikipedia より)




何だか黒いものが

今にも垂れそうですね



これ、

垂れそうな瞬間を撮った

のではありません



ずーーーーっと、この状態



というのも

一滴落ちるのに10年くらい

かかってしまうのです



上の写真は

オーストラリアの

クイーズランド大学での実験ですが

1927年の開始から

現時点(2013年8月)で

まだ8滴しか落ちていません



開始からの滴下間隔は

だいたい8年~9年でしたが、

7滴目が落ちてからは

空調が導入されたため

滴下間隔が伸びているようです



 開始:1927年
1滴目:1938年 12月
2滴目:1947年 2月
3滴目:1954年 4月
4滴目:1962年 5月
5滴目:1970年 8月
6滴目:1979年 4月
7滴目:1988年 7月
8滴目:2000年 11月28日



8滴目は12年かかっていますね



現在に至るまで目撃されていません



1979年には、

いつもなら日曜も大学に行くのに

その日に限って行かなかった



1988年には、

お菓子を買いに5分だけ外したときに

落ちていた



2000年には、

録画するためカメラを設置するも

故障で録画もできず



なんと、不遇な。。



8滴目が2000年ですから

既に、12年と8ヶ月が経過しています



ということで、

9滴目は今年中に落ちるのではないか

と期待されています



クイーズランド大学でのピッチドロップ実験のサイト


ライブ映像もあります




あれ? 最近、そんなニュースを

聞いたことがあるような。。



そうなのです



先月(2013年7月11日)、

アイルランドの

ダブリン・トリニティカレッジで

ピッチ が ドロップしました



『ダブリンのピッチ滴下実験、69年でやっと初成果(動画あり)』




こちらは、

1944年に始まっていますが

あまりデータがないですね。。



ちなみに、

このピッチの粘度は

蜂蜜の 200万倍

水の 260億倍

だそうです



クイーズランド大学のピッチは

今、この瞬間にも滴下している


かもしれませんね




(おしまい)







文:生塩研一



お読みいただきまして、ありがとうございました。
コメントもお待ちしています。お気軽にどうぞ~!


応援してくださる方は、下のバナーをクリックビックリマーク
ランキングサイトが開いたらOK! 


自然科学 ブログランキングへ

にほんブログ村 科学ブログ 自然科学へ
にほんブログ村







読者登録してね