暑いですね


少し慣れて来た感じもします


いかがお過ごしでしょうか?




さて、



前回のブログでは


脳の活動を調べるということは

脳を構成するニューロンの活動を

調べるということであって、


調べるニューロン活動としては

個々のニューロンレベルの微視的な活動

もしくは、

脳領野レベルの巨視的な活動があって、



前者の方法として、

頭蓋骨をとって

硬膜上から針電極を刺して

個々のニューロン活動を調べるという

シングルユニットレコーディング

を簡単に紹介しました



今回は、

脳領野レベルの巨視的なニューロン活動

をどうやって調べるかについて

進めてみたいと思います



その中でも、測定対象が

ニューロン集団の活動 と

脳血流の変化

の2パターンに分けられます



ニューロン集団の活動を調べる方法は、

電気信号を検知する、脳波(EEG)

磁場信号を検知する、脳磁図(MEG)




脳血流の変化を調べる方法は

総称として

脳機能イメージングとよばれ、

機能的磁気共鳴画像法(fMRI)

ポジトロン断層法(PET)

近赤外線分光法(NIRS)

などがあります



CT や MRI というのをお聞きに

なられたことがあるかもしれませんね



CT というのは

コンピュータ断層撮影
(Computed Tomography)


の頭文字をとったもので

実際には、X 線で断面を調べたものです




X 線は

レントゲン線ともよばれます



X 線を身体に照射すると

その反対側に置いたフィルムには

X 線が透過した箇所は黒く感光し、

透過しにくい箇所は白く残ります



透過しやすい組織は、筋肉や肺

透過しにくい組織は、骨、腫瘍など



ですから

骨は白く見えますし

がんや結核などの病変も白く見えます



X線CT で脳を調べることもありますが

それは脳の機能ではなく

構造的な異常を調べるためです




MRI というのは

核磁気共鳴画像法
(Magnetic Resonance Imaging)


の頭文字をとったもので

原理は、

NMR(核磁気共鳴)と同じで

脳機能を調べる fMRI も同じ原理を

使っています




ここではあまり詳しく書きませんが

MRI では、体内の水分子の水素に

着目して、磁場と電波を使って

その応答から水の分布がわかりので

体内の構造を調べられます



一方、fMRIでは、

活発になった脳領野では

酸素を補うために血流が増えるので

その増えた血流を調べて

活発になった脳領域を探します



次回は、

脳機能イメージングの具体的な話を

書いてみたいと思います





(つづく)




文:生塩研一



お読みいただきまして、ありがとうございました。
コメントもお待ちしています。お気軽にどうぞ~!


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