私が勤める学部の1年生は、116名
今年は同姓が多く
同じ読みが2名なのは、9組
そのうち、
同じ漢字が2名なのは、7組
また、
同じ漢字が3名なのは、2組
そのうち、同姓同名1組
毎年、同姓が何組かはありますが
ここまで多いのは珍しいです
同姓だけでも、ややこしいのに
同姓同名て。。
世の中には名前がたくさんあります
日本では、姓ー名の順ですね
(姓)山田(名)花子のように。
中国や韓国などの東アジアも、この順
欧米では逆なのは、ご存知の通りです
例外なのは、ハンガリー
日本と同じく、姓ー名の順です
国別の姓の数をみてみますと
日本の姓の数は結構多く、30万種
アメリカは、150万種
イタリアは、35万種
中国や韓国は少なくて
中国は、23,813種
韓国は、250種
名前について、
おもしろいサイトがあります
姓名分布&ランキング
姓や名を入力すると
指定した地域にどれくらい分布
しているかを表示してくれます
地域を指定して
姓名数のランキングを
表示させることもできます
おもしろいので、
是非、お試しください
佐藤さんとか、鈴木さんはとても多く
多出姓とよばれます
ただ、多出姓の種類は
それほど多くはありません
一方、
私(生塩)のような名前は少なく
希少姓とよばれますが
意外にも、その種類は結構多いのです
その関係性を調べた研究があります
比較的少ない姓について
「同じ姓の人数」
と
「同じ姓の人数となる姓の種類数」
の間の関係をしらべてみると、、

早川良、水口毅 (2012)
『日本人の名前のサイズ頻度分布』
数理解析研究所講究録, 1796: 26-30より
グラフではデータ「+」と「・」で
示されていますが
ここでは「+」を見ます
(どちらでも大差はないですが)
横軸:同じ姓の人数
縦軸:同じ姓の人数となる姓の種類数
データがキレイに一直線に
乗っていますよね
規則性があるということです
このグラフでは、
横軸と縦軸を対数にしています
対数は、10の何乗か
という意味ですから
10は1に、100は2に、1000は3
といった具合に変換されます
横軸と縦軸を対数にして
データが直線上に乗るということは
横軸 x と縦軸 y の間に
y = a x ^k
という、
ベキ乗則が成り立つことになります
上の図では、k = -1.79
姓は親から引き継がれますが、
名は自由につけられます
兄弟間で違うなどの制約はありますが
名には時代の流行がありますね
以下、4つの年代で
男女のベスト5を書いてみます
生まれ年別名前ランキング
by 明治安田生命
1920年(大正9年)
男
1位:清
2位:茂
3位:三郎
4位:勇
5位:実
女
1位:文子
2位:久子
3位:千代子
4位:静子
5位:貞子
1945年(昭和20年)
男
1位:勝
2位:勇
3位:進
4位:清
5位:勝利
女
1位:和子
2位:幸子
3位:洋子
4位:節子
5位:弘子
1969年(昭和44年)
男
1位:誠
2位:健一
3位:哲也
4位:剛
5位:浩二
女
1位:直美
2位:智子
3位:由美子
4位:陽子
5位:裕子
2000年(平成12年)
男
1位:翔
2位:翔太
3位:大輝
4位:優斗
4位:拓海
女
1位:さくら
1位:優花
3位:美咲
3位:菜月
5位:七海
5位:葵
2012年(平成24年)
男
1位:蓮
2位:颯太
3位:大翔
4位:大和
5位:翔太
5位:湊
5位:悠人
5位:大輝
女
1位:結衣
1位:陽菜
3位:結菜
4位:結愛
4位:ひなた
4位:心春
時代性がありますね
このように、
バラバラにつけられる「名」
なのですが、分析の結果、
これにも「姓」と同様に
「同じ名の人数」
と
「同じ名の人数となる名の種類数」
の間にベキ乗則が見られたそうです
上のグラフの「・」
k = -1.84
興味のある方、
Zipfの法則、パレート分布、Yule分布
あたりも勉強してみましょう
バラバラにつけられる「名」
の分布にも「姓」と同様の法則が
あるのですね
このような名前の分布の研究で
難しいのは、データを集めること
プライバシーの問題に
関わるからとのこと
紹介した研究は、
研究者のデータベースを使っています
名前の分布にも規則性があるなんて
(おしまい)
お読みいただきまして、ありがとうございました。
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