例年より十日も早い梅雨入りでしたが
多少は暑いものの、
割とさっぱりした気候ですね。
いいことです(笑)
さて、
水は、身の回りにあふれていて
珍しくないですよね
でも、実は、
水は、とても変わった物質なのです
例えば、
水を凍らせた氷は水に浮きます
これが大変珍しい。
物質には、
気体、液体、固体
という3つの状態があります
気体は、
構成する粒子(原子、または分子)
がバラバラに離れて
勝手に飛び回っている状態
液体は、
構成する粒子が
ゆるーく、くっ付いた状態
固体は、
構成する粒子が
ガッチリと、くっ付いた状態
温度を上げていくと、
粒子が元気になっていくので、
固体から液体、
液体から気体と変化していきます
液体では粒子はスルスルと
動いていて、すき間があり、
固体ではガッチリくっ付いて
詰まっているわけですから、
固体の方が
小さくまとまりそうですし、
実際にそのような物質がほとんど。
つまり、
それらがたくさん集まっていたら
同じ大きさ(体積)では、液体よりも
固体の方が重い、ということです

水は、どうでしたっけ?
水を凍らせた氷が水に浮く
ということは、
同じ大きさ(体積)では
水(液体)より、氷(固体)の方が
軽いということ。
そうなのです
ガッチリくっついているはずの
氷の方がすき間が多くて
詰まっていないのです
このように、
水はとても変わっています
ですから、
水は「異常液体」とも呼ばれます
異常液体が
身の回りにあふれているのですね
水以外の異常液体には、
以下の物質があります
元素番号の小さい順に、
ケイ素(Si、シリコン)
ガリウム(Ga)
ゲルマニウム(Ge)
ビスマス(Bi)
ちなみに、
コップの中に氷を置いて、
水をコップの縁までいっぱいに
入れたとします
氷は水に浮きますから氷の一部は
コップの縁より高くなっていますね
そして、時間が経って氷が溶けます
さあ、
水はコップからあふれるでしょうか?
答えは、あふれません
氷が浮いているのは、
(氷全体の重さ)=
(押しのけた水の重さ)
となっているので
氷が解けてできた水は、
その押しのけた空間を埋めるだけ
なので、あふれることはありません
海面上昇は地球温暖化のため
流氷の氷が解けるから
というのを否定するのに、
浮いている氷が解けても
海面は上昇しないから
と言われるのは、そういうことです
ついでに、
最近、
Nature Geoscience に載った論文は
2005年~2011年に
1年で 2.4mm のペースで
海面が上昇したのは、
海に浮かんだ氷ではなくて
山脈氷河が解けたためということを
指摘しています。
JL Chen et al., (2013)
"Contribution of ice sheet and mountain glacier melt to recent sea level rise"
Nature Geoscience
「変な」水の話
まだまだ続きます
(続く)
お読みいただきまして、ありがとうございました。
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