娘のお産に立ち会い、そして産後の
お手伝いする為、ロンドンから年末の12/26に一時帰国した私です。

2020年1月2日が予定日でしたが、兆候がありません💦


その時はまだ、これから壮絶なお産が
始まるとは、予想にもしておりませんでした。

1月7日(火)深夜2時頃
娘のランと彼女の夫が何やら二階の寝室で
起きて動き回っている音が聞こえたので様子を見に行きました。

👱‍♀️陣痛がきたみたい。いま、7分間隔

ランと夫くんは、入院の準備をして、陣痛タクシーを呼び、病院へ。
夜中の3時頃到着。そして個室の分娩室にそのまま入院となりました。

私は小さめのおにぎりを数個作ったり
飲み物を用意したりして車で病院へ。
到着は深夜4時半。

ランはお腹にモニターをつけて分娩ベッドに寝ています。

その病院は、産婦が了解している人なら分娩室に出入り自由です。ゼラニウムのアロマを焚き、綾野剛のコウノトリのCDをかけて準備万端。

私と夫くんは交互にランの腰をさすったり、押したり、足の三陰交のツボを押したりと、出来ることはなんでもして陣痛が強まるのを待ちます。

モニターを見る限り5〜6分間隔の陣痛が来ていますが、そこまで強くない…

しかし、一回の陣痛はそこそこ強めに来るのに持続時間が短く、陣痛の間隔も
5〜6分間隔のまま。

病院内を歩いたり、温浴させてもらったり、足湯をしたりと陣痛が強まるのを待ちますが中々次のステージに行かない。

それでもランは苦しみ、食事もまともに口にできない状況です。
子宮口はまだ4センチしか開いていません。

朝になり、昼になり、夜になっても状況は進捗せず、5〜6分間隔のまま、24時間経ちました。

2回目の夜中。私は一旦家に帰り、犬の世話をしたあと、2時間程ベッドで眠り休息をとりました。起きて追加のおにぎりを作り、ランが好きなイギリスのフレーバーティを作りポットに入れ、小さめなウエッジウッドのティカップ、ショートブレッドを持ち再度、病院へ。時刻は夜中の1時半。

夫くんも全く寝ていないので、ロビーのソファーで少し仮眠をとるように勧め、私と交代。私はランの腰を押したり陣痛が来る度に肛門近くをぐっと押してあげます。 

しかし、陣痛が進まない。
痛みは、既に24時間を超えました。 



病院の判断では30時間を超えたら陣痛促進剤を点滴投与するとのことです。

朝の診察でドクターから
続発性微弱陣痛という診断結果を出されました。そして24時間も苦しんだのに子宮口は、入院時と同じ4センチのまま❗️

いよいよ陣痛促進剤の投与が朝の8時から始まりました。

薬の効果は、てきめんで、あっという間に強い陣痛が間隔を狭めて断続的にやってきました。

しかし、また弱まってしまうのです。

薬の投与量が段階的に増えされていきます。陣痛の痛みはマックスなのに、またしても間隔が開いてきてしまう。

昼の12時、やっと子宮口が9センチまで開く。あと、1センチ❗️

陣痛促進剤がどんどん増えていく。

子宮口全開が、お昼頃。

そこからが、また大変だったのです。

赤ちゃんの頭が大きすぎて降りてこられない。

ランの陣痛はお産を一気に進めさせるほど
強まらない。

とうとう、促進剤マックス投与。
これ以上は上げられません。

ランの陣痛といきみで産みきるしかありません。

側臥位になったり立位になったり四つん這いになったり色々な体勢を取り、赤ちゃんが下りて来やすいようにするもなかなか下りてこない💦

ドクターの内診の刺激で破水。

少し赤ちゃんが下りてくるもまだまだ。

ランの苦しみ、マックスです。

わたしも夫くんも涙がぼろぼろ出て止まりません。

やっと赤ちゃんの頭が見えてくる。
子宮口全開。

いよいよお産の開始です。

分娩室の分娩台の周りにはドクターや助産師が突如、大勢集まり、総勢10人ほど。

私と夫くんは、ランの頭の方でじっと見守ります。

しかしランの陣痛は、そこまで強くない。
だから来る陣痛を逃せない!

陣痛来た❗️というタイミングで
ドクターが赤ちゃんを引っ張り出す、
でも出ない。

また陣痛来た❗️
引っ張る!出ない。

ランは絶叫しています。
力の限り頑張っている
ママになる為の壮絶な光景

夫くん 号泣

私も号泣

次の陣痛に合わせて、ドクター吸引器を使って赤ちゃんを引っ張る。

でも出ない。

もう一度陣痛といきみと吸引器。

もう少し!

次の陣痛で、鉗子を使って赤ちゃんを挟んで引っ張り出す…出す……

あ、あ、あ
生まれた〜

オギャー 
オギャー

元気な産声が聞こえました。
見たら何と助産師さん達も泣いています。

頑張ったね
えらい!
一度もやめたいって言わなかったね
痛いという言葉も出さなかったね
ママも赤ちゃんも本当に良く頑張ったね
おめでとう
おめでとう
おめでとう

助産師さん達、ドクター達からいっぱい褒めてもらいました。

私も改めて自分の娘の強さを実感し、誇りに思いました。強かった!凄い!

母となる為の壮絶で崇高な行為であるお産

涙が止まりませんでした。

私の夫もロンドンに戻るフライトを1日
伸ばして赤ちゃんとご対面。

初の男子の孫です。

娘の頑張りに彼の眼も濡れていました。

ランを誇りに思うと言っていました。

お産にかかった時間38時間。

夫くんはその日は病院に泊まりました。

夫くんも赴任先の海外に金曜日には
単身で戻らなくてはなりません。

👨僕もう、**(赴任先海外)に
帰れないよ。ずうっと一緒に居たい

私、娘に言いました。赤ちゃんが飛行機に乗れる時期が来たら2人でパパの所に行きなさい、と。

娘も、うんうんと頷いていました。

2人の絆が堅く結ばれた瞬間でした。

ランも夫くんも私も
殆ど寝ず食べずの二日間。

今日からまた、新たな生活が始まります。

私の夫は、今朝のフライトでロンドンに戻りました。