透明の塊に針を刺した。そのとたん、一瞬にして黒く変色してしまった。晴れた空の下、鮮やかな世界でひとつの孤独だけがモノクローム。
どんなに笑っても、もうもとに戻らない。大きな水溜りに涙が混じっても分からない。ガラスの粒が散らばる空を泳いだの。頬に刺さってちくちくと痛んだ。考えるだけ無駄なんだ。どうして、なんて。
望むものがなんでも手に入る世界が、幸せでないわけがない。そのせいで大切なことを知ることができなくても。手に入るなら、それで。
大音量で音楽を聴く。他人の声を遮断してしまえば少しは楽になれるだろうか。素直に泣いていたころが懐かしいよ。春風よりなまぬるく、砂糖より甘い。優しかった。
















