今日も暑かったですね。



そんな暑い時は、ちょっと怖い「あれは何だったんだろう?」で


お楽しみください。





夏の恒例のキャンプでのこと。




昼に素潜りで貝を獲ったり魚を釣ったりして遊び、夜それらを

炭で焼いて食べ終わった。




片付けは朝やることにして、のんびりとする。



熾っている炭の明かりの周りで他愛の無い話しをしているうち、

誰かが怖い話しをしたのを切っ掛けにそれぞれが話し出した。




一通り話しが終わった時、我々の方を見てる白いTシャツと紺の


短パンのおじさんに気がついた。


キャンプ場を管理している顔なじみのおじさんじゃなかったが、


昼と夜交代なんだと思った。




そのおじさんが「先週ここで人が溺れて、まだ上がってないんだ」と。


ヒィー(((;゚Д゚)))ガタガタ





「その話しが一番怖いよ」とオチが付き大笑い。




話し終わったおじさんはすーっとその場を離れたかと思うと、


服のまま海へ入って行った。




変わってる人だなぁと思ったが、誰かが他の話題で話し出した


のでそちらで盛り上がった。





お腹もこなれて来たので、ちょっと潜りに言くことに。



昼は大きな岩の下や奥の方で潜んでいるアワビやタコなど


夜行性の獲物が出てくるので獲りやすい。




そこで、水中ライトを持って海に入った。


何度か潜っているうちに、大きなアワビを発見。




一旦、浮上して呼吸を整えて再度見つけたところへ一気に潜る。




アワビに近づいたとき、右の方に何か浮いているのがマスクの


端に見えた。







クラゲだと嫌なので、ライトを向けると・・・







わーっ!!






そこには、人がフワフワと漂っていた・・・



慌てて浮上。 


全速で泳ぎ陸に上がり、今見てきたことをみんなに話す。




しかし、みんなは怖い話しをしてたからビニールなどのゴミを


見間違ったんだと言う。



その割りに、それぞれ我先にと各自のテントに潜り込んで行った。






よく朝、キャンプ場の管理のおじさんに、先週ここで人が溺れた


人がいたか聞いてみたところ・・・。






「いやー、最近は誰も溺れてないなぁ。


 あっ、でもちょうど一年前に溺れて行方不明になった人が

 

 いたけどなぁ、結局その人は上がらないままだったわ」と言った。



おじさんはそのまま続け溺れた人の特徴を話した時、みんなが


瞬間で凍りついた。





その溺れた人の服装が白いTシャツに紺の短パンだったと


知ったときだった。



潜って見たのは私の見間違いか思い込みだったとしても、


溺れた人の話しを我々にしたTシャツと短パンのおじさんは、


みんなが見た。








昨日の、あれは何だったんだろう。




あれ以来、夜に潜るのはやめた。



そして、怖い話しもしていない。