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気付くと霧の中にいる。右も左も足元も、半透明な白い空気に囲まれて、微かな水分の塊が鼻の奥や耳の中、目の裏側にまで侵入してくる。眠いのか眠くないのかさえ分からなかった。ただ、朝方はさすがに寒いな。と、彼は思った。仕事場までの、いつもの道を、懐かしい写真アルバムのページを捲るように感慨深く、ゆっくりと、そして今日は今にも泣きそうな気持ちにはならず、歩いているようだった。はっきりしている事、彼は決めたのだ、強くなろうと。季節は春と夏の間。彼の仕事場は、街の北の丘の上にある。ところどころ欠けたり剥げ落ちたりしている薄ピンク色とエメラルドのコンクリートの壁にかこまれた敷地内へ、いまにも崩れ落ちてきそうな煉瓦の入り口の門をくぐり抜ける。そこが彼の仕事場。田舎の野球場ぐらいの敷地内には、無造作に彼の身の丈より少し低いくらいの砂時計が数百個ところ狭しと並んでいる。地面は無農薬の畑みたいにふかふかで、屋根は無い。数百個の砂時計の砂は今まさしく順調に落ちている最中のものも有れば、完全に落ちきって死んだようになったもの、はたまたついさっきひっくり返したばかりのように砂を上半分にたくさん貯めたものもある。落ちるスピードも、砂の大きさや、上半分と下半分を繋ぐ道の大きさに差があるのか、まちまちである。しかし、どれももれなく砂時計なのだ。そしてそのどれもが、大切な時を一つずつ刻んでいた。彼は適当に腰かけて眺める、落ちてく砂を優しい目で。不透明な硝子の向こう側を、雲や霧の行く末を。それが彼の仕事なのだ。強くなろうと決めた彼の仕事なのだ。
いいぞ、春らしくなってきた。
ポカポカ陽気に踊る心で、今日は自転車で東山の辺りをぐるりと散策した。
桜の花がもう満開で、「今日が最高潮の咲き具合だぜー!」って誇らしげだった。笑
普段通らない小路に入ったりもして、住み慣れたこの四角い街の中にもまだまだ知らない景色が広がってて嬉しかったな。
そして、昼ラーメン。
近所に移転してきました、三条御前【こぶ志】改め
七条【拳ラーメン】行ってきました。
‐昼限定‐
鴨塩つけめん(そぼろご飯付き)
850円
日頃から濃厚な味付けやうま味に舌が慣れてしまっている分、素材を生かす味わいが強い傾向の美味しい塩ラーメンってのは、かどが無く、あまり直感的ではなく、食べてるときの拍子抜けするような"物足りなさ"がやっぱり拭えない。
が、全粒粉入り細めんはしっかり歯触りが良く、あっさり目ながらしっかり美味いつけ汁に、もれなく付いてくるそぼろご飯のミンチの肉感が上手い具合に満腹中枢を刺激し、これから騒がしい街社会へ繰り出す午後への勢いづけのランチとして満足度は高い。
そして何よりも、食べ終わって店を出る。その後に、しばらくすると治まる満腹感とは反対に、お腹の中に浮かび上がってくる、ほわんと残る優しい美味みの余韻と記憶が美味しい塩ラーメンの醍醐味だと思う。
また食べたくなる味、【拳ラーメン】ありがとうございます!
ポカポカ陽気に踊る心で、今日は自転車で東山の辺りをぐるりと散策した。
桜の花がもう満開で、「今日が最高潮の咲き具合だぜー!」って誇らしげだった。笑
普段通らない小路に入ったりもして、住み慣れたこの四角い街の中にもまだまだ知らない景色が広がってて嬉しかったな。
そして、昼ラーメン。
近所に移転してきました、三条御前【こぶ志】改め
七条【拳ラーメン】行ってきました。
‐昼限定‐
鴨塩つけめん(そぼろご飯付き)
850円
日頃から濃厚な味付けやうま味に舌が慣れてしまっている分、素材を生かす味わいが強い傾向の美味しい塩ラーメンってのは、かどが無く、あまり直感的ではなく、食べてるときの拍子抜けするような"物足りなさ"がやっぱり拭えない。
が、全粒粉入り細めんはしっかり歯触りが良く、あっさり目ながらしっかり美味いつけ汁に、もれなく付いてくるそぼろご飯のミンチの肉感が上手い具合に満腹中枢を刺激し、これから騒がしい街社会へ繰り出す午後への勢いづけのランチとして満足度は高い。
そして何よりも、食べ終わって店を出る。その後に、しばらくすると治まる満腹感とは反対に、お腹の中に浮かび上がってくる、ほわんと残る優しい美味みの余韻と記憶が美味しい塩ラーメンの醍醐味だと思う。
また食べたくなる味、【拳ラーメン】ありがとうございます!

