ヒストリカルロマンスでリージェンシーに次ぐ人気テーマと言えば「ハイランダー」。スコットランドのハイランド地方の住民で、「クラン」と呼ばれる氏族があってその氏族特有のタータンのキルトを身につける。

 

そんな一地方のスカートを履いてる田舎者の話が、なんでこんなにロマンス厨を熱くするんでしょう。

 

今回読んだのは、テリー・ブリスビンの「ハイランドの野獣」。原題は”Taming the Highlander”と言います。

 

ちょっと調べただけでも、同じ名前やよく似た題名のロマンス小説いっぱい出てきます。

“Taming the highlander”

“Taming the wild highlander”

“Taming the wild scot”

“Taming the wild rogue”

 

ハイランダー、どんだけテイムされとるねん。

 

 

Tame「飼い慣らす」

 

テイムという単語も、敵のモンスターを手なづけて味方にするというゲームのおかげで、すっかり外来語になりましたね。

 

 

 

 

 

 

 

 

ロマンス小説の中でも特にヒストリカルロマンスが好き。ヒストリカルロマンスと言っても細かくジャンルが分かれていて、どの時代のものも好きなんだけど、一番人気があって、多く出版されているのはリージェンシー期のもの。いわゆるイギリスの1800年代前半の貴族達のお話。自然と読む機会も多くなる。

 

この時代の貴族は労働を貴賤なものとしていて、働いたら負けみたいなとこあるから、時間がある。よって、恋だの愛だのに四六時中うつつを抜かしているのは当たり前でロマンス小説の舞台にはもってこいなんだろうな。

 

リージェンシーロマンスのヒーローは放蕩者で、やたら愛人がいて、既婚者や未亡人と遊んでいるのよね。そこから真実の愛に目覚めて最終的にはヒロイン一筋に誠実になるパターン。

 

それにしても、なんで貴族のご婦人方は結婚する前までは処女であることにこだわり、結婚してからは不倫に走るのか。

 

歴史を遡れば、アーサー王の時代から、ランスロットはアーサー王の妻と不倫していたようだし、トリスタンとイゾルテもしかり。まさに貴族社会では不倫は文化だったみたい。この時代の結婚というのは家と家との政略結婚で愛によるものではなかったので、世襲で最初の子供が夫の子供であることは重要だったけど、それ以降は割り切ってたのかな。

騎士道とか言って、身分の高い女性(自分の主君の妻だったりもする)を崇拝して、奉仕することを誇りとしたそうだから。

 

そういう流れがずっとリージェンシー期にも続いているのね。

 

 

 

 

 

 

ここ1年くらい翻訳ロマンス小説にはまって、余った時間は読書に全ツッコミ。

しかも、コロナの煽りを受けて失業してしまったので、時間は有り余っているという。

在外なので日本語の本はKindleで読むか、郵送で日本から取り寄せるか。地元の図書館に日本語の本もいくらかは置いてあるけど、ロマンス小説に限ると皆無と言ってもいい。

ならば英語の原書を読めばいいのではと思い立って、読んでみると結構簡単に読めることに気がついた。しかもオーディオブックもあるし。

 

これって英語の勉強にもいいんじゃない?

 

今はアマゾンで洋書が簡単に手に入る時代で、オーディブルというオーディオブックも手に入る。目で読みながら耳でも聴けるのですよ!

目と耳が忙しいと、英語の本でも、気が散らないのでかなり長い時間集中して読んでいられるよ。

 

失業中に英語のブラッシュアップでもしとくか。