Plan B -腎がん罹患後の記録- -51ページ目

Plan B -腎がん罹患後の記録-

発覚から手術までの体験とその後の人生再設計を記録していきます。

・月曜日。もやもやしたまま週末を過ごしちょっぴり後悔。もう少し早く動けたかもしれないと思いつつも、午前中はバタバタと仕事に追われお昼にようやく再検査のCTを電話予約。

 

・たまたま職場近隣の病院が空いていたので翌日午後でFIX。流石に嫁には事情を話しておこうと予約が決まった後にすぐ連絡。「検査の結果を待つしかないよね」、ということで落ち着く。

 

・火曜日。お昼に病院に向かう。予約時間を少し過ぎて先ずは診察。経緯を説明したが「先ずはCTを撮らないとね」という当然の反応でものの5分で終了。CTは結局2時間待ちで病院内でだらだらと過ごす。

 

・CTは人生初の造影CT。造影剤を飲まなければならないので仰々しい承諾書を渡されサインを求められる。また造影剤注入時には、全身に熱を感じること、味覚に異常を感じることが通常のなので心配いらないと説明される。

 

・検査時には見事に説明通りの事象を感じた。気持の良いものではないが、耐えがたいというほどのものでもない。嫌だったのは、造影剤を注入するため事前に右腕静脈に設置された点滴針。腕を動かすたびに血が逆流するし、点滴針が気になって楽な姿勢をとれない。

 

・CT撮影後は造影剤のせいなのか血を見たせいなのか暫く不快感が残った。ここまでしておいて診察結果は翌日ということなので、夕方に職場に戻りひと仕事して帰宅。

 

・水曜日。診察は夕方。朝からふわふわしてしまっているが仕事に集中している間は気にならない。とはいえ診察時間が近づくにつれ、自然と腎臓ガンの情報をネット検索。仮にガンと告知されたときに、どこまでのステージであれば希望が持てるかをシミュレーションしていた。

 

・その日は万が一(!?)に備えて診察後に直帰宅する前提でPCをシャットダウン。慌ただしくオフィスを後にし、会社の外の喫煙所でタバコに火をつける。が、すぐにタクシーが目の前に見えたので二息ほど吸って灰皿に押し込む。

 

まさか、これが人生最後の一本になるとは思っていなかった。。。

 

・今回の診察は予約時間通り。椅子に座ると画像診断医の所見をウムウムと見ながら「腫瘍があるのは間違いなくて悪性の可能性が高いとも書いてあるね」とあっさりと告知。

 

・あまりにもあっさりしすぎていたので「要するに、ガンということで間違いないですか?」と訊くと「ガンです」。続けて「リンパ節が膨張とも書いてある」と。

 

・”リンパ節”が何モノなのかとその”膨張”の意味するところがピンとこなかったが、医者がそれを察知して簡単に手書きで腎臓とリンパを図示。ご丁寧に”複数”のリンパ節が大きくなっていることまで記載してくれたので、これで「複数のリンパ節に転移している可能性がある」ということを理解した。

 

・とはいえ、これがステージでどこに分類されるのかわからず暫く黙ってうなだれていると「若いのにね、何歳だっけ?」とそっけない反応。ちょっと頭に来たので診断書を覗き込んで書いてある内容を確認。また画像はみれないのかと訊くと、それなら放射線科でもらってといわれる。

 

・この時点で告知のショックと不信感がマックスに達し他の病院で再検査することを決意。ただ、同病院の専門医(泌尿器科)を紹介するとの申し出があったので、これは金曜日の午前中で予約を取った。

 

・金曜日。今回は嫁子供と一緒に病院に向かう。先生は専門医らしく丁寧に一緒に画像を確認しながらガンの可能性が高いことを説明。既に二度目の告知なので流石にもはやショックを受けることはない。またこの頃になると腎臓ガンの情報は自分も嫁もネットで情報を相応に仕入れている。CT画像は、素人目にも極めてオーソドックスな腎臓ガンにしかみえなかった。

 

・念のため良性腫瘍の可能性を訊いてみたが、良性腫瘍のなかで代表的な脂肪腫は血流の多さから否定。当然、石灰化も確認されない。結果、80%以上の確率で悪性腫瘍との診断。一方のリンパ節は、腫大は確かに認められるものの腫瘍サイズから転移は極めて稀なケース。これは切除してみないことにはわかないとの判断。

 

・手術はここでも受けられるがどうすると訊かれたので迷わず紹介状の作成を依頼。私立の癌専門病院にしてもらった。

 

・実は、この時点ではその癌専門病院における腎がん手術事例等を確認していなかったのだが、父親がまさに別のガンでお世話になっているところなので、お見舞いに何度か行ったことがある。治療内容のことはわからないが、病院が新しく綺麗であったことや漠然と”専門”なのだから腎がんでも優れた実績があるのだろうと判断していた。

 

・今にして思えばちょっと安易な考えであったように思うが、結果的に当時としてはベストな選択であった。また早くに当病院に辿りつけたのも、ガンに罹患してからの「不幸中の幸い」の一つに違いない。因みに、腎がんの手術件数は都内では東京女子医科大が圧倒しているようだ。他にも評判の良い病院はいくつもあると思うが、あとは通いやすさと診察手術が受けられるまでの時間とのバランスとなる。当然、名高い病院ほどいろいろと待ち時間は長くなりがちだ。

 

・手術間際になっていろいろと調べていくと、意外にも病院によって治療方針や手術内容等がガラリと変わることに驚く。特に早期の小径癌と末期では治療方針に差異が多いように思う。

 

・癌患者になっての最初の苦労は病院と医師選びだが、不安定な精神状態で正しい選択をするのはことのほか難しい。ただ、少しでも落ち着いてきたのであれば少なくとも提示された治療方針がガイドラインに沿ったものであるのか確認しておいた方が良いし、標準外なのであればその理由も尋ねておいた方が良いと思う。

 

・もちろん、全てをお医者さんにお任せしたいという方もいるだろうし、医者を疑うような使い方をすれば主治医との関係を害することにもなりかねない。そのあたりは各自の判断に委ねられることになる。

 

・自分としては、やっぱりできるだけのことは知っておきたいよね、と思ってます。

 

<NCCNガイドライン>

https://www.tri-kobe.org/nccn/guideline/index.html

 

<日本癌治療学会 がん診療ガイドライン>

http://www.jsco-cpg.jp/