・生命保険には職域営業で新卒入社後間もなく加入した。ありがちな話だろうが、当時は内容をよく理解せず薦められるがままに契約した覚えがある。
・とはいえ、支払える金額には限りがあるので、月一万円を上限に「死亡+医療保険」を組んでもらった。これでも当時は毎月かなりの負担感で保険に入ったことをずっと後悔していたのだが、その一方で入社してすぐに社会(会社?)の厳しさにもまれ、いつ入院してもおかしくない労働環境の中にあってはなんでも良いから保険が必要かもと思ってもいた、笑。
・社会人5年目にもなると、流石に周囲がみえてきて多少の余裕が出てくる。ということで、懸案であった保険を見直すことにした。その頃には、自分にとっては死亡・医療保険はほとんどニーズがないと理解していたため、死亡保険の給付金を契約に必要な最低金額に引き下げると共に、医療保険から三大疾病特約に変更した。思えば、現時点ではもっとも賢明な(投資)判断となっている。
・死亡保険は1000万円ほどしかないが、三大疾病で所定の状態になれば生きている限り一定の金額が最大5年間受け取れる。基本的に、日本の平均寿命は年々上昇しているので死亡保険の賭け金(掛け金)は保険会社に有利(≒死差益の拡大)な設定のはずだが、早期に癌と診断される確率は医療技術の発展を踏まえると加入者に歩がありそうな気がした。そもそも喫煙者であった自分は「平均的には高いリスク/リワード」のはずという計算もあった。
・もちろん、望んで癌になりたいわけではないし、そもそも30代で癌に罹患する確率は極めて低い。実際に、当初の10年は毎月一万円以内に収まっているのだが、その後の10年は一気に二万円程度に跳ね上がる予定であった。そろそろ契約更新日が迫るのでどうしたものかと思っていたところなのだが、急がしさにかまけてずっと放置していたのが結果としてプラスに働くことになった。
・なにはともあれ、癌告知の翌日には保険会社に連絡して支払事由に該当するか確認した。契約内容は非常にシンプルで「癌と診断されたらいくら」というもの。オペレーターから「腎臓癌であれば該当しないということはない」と聞いて、告知直後の不安定な精神状態の中で少しの間だけでも明るくなれた。お金を使うことを考えるのは、いつだって楽しいものだ、笑。
・先ごろ保険金は無事に入金された。全額受け取るには5年間何があっても生きていなければならないし(笑)、10年くらい転移再発がないことを確認するまでは手をつけないつもりだ。さりとて最悪の状態でも1年くらいは家族とゆっくり思い出作りの時間をもてそうなので、これも数少ない心のよりどころとなっている。