本日、NHKのクローズアップ現代で私立学校の派遣講師ほ話をしていました。まさしく、私もこの立場にいるので、番組で取り上げない情報を補完?します。

とりあえず箇条書きで。

・番組で出てた人、○島さんじゃないですかw。取材に応じたのはキャリアビスタという会社です。知ってる顔がぞろぞろと。番組中では教員派遣会社は5社といっていますが、私はそのうちコスモ、キャリアビスタ、EMPSの3社に登録済み、、E-STAFFはメンドイ(後述)ので仮登録です。後の1社は日能研かトライの系列と思われ。5社しかないということは業界が大変狭いということも示しております。
私は2年前はキャリアビスタから某学校へ派遣されておりました。今年は別の学校に他社から派遣されております。

・特進クラスを専任が担当、一般クラスを???・・逆でしょうw
 私立校での花形教師は受験指導と部活指導(甲子園目指すとか)です。
 えらい高い給料をとっています。引き抜きも頻発、特進クラスの受験指導は引き抜かれて不在、予備校講師並みの講師を求人するもかなわず、専任がやむなく特進クラスを担当、素人の派遣講師で一般クラスというのが現状です。

※私立高校は進学クラスと一般クラスに分かれているのが普通です。

・専任の給料高すぎです。50歳で私立の専任(=正社員)は1000万円を超えています。私がいた学校では50歳1200万円、1500万円でした(都立は900万~1000万ぐらい)。講師の場合は1コマ月1万円なので、年間で週16コマ(専任の最大受け持ち時間)で16コマx1万円x12ヶ月=192万円です。学校が派遣会社に払う金額は3割り増しで年間250万円、専任1人=派遣講師4人の割合です。(ただし、22歳では専任の給与は300万程度であまり差は無い)

・私立校の経費の7割が人件費、1000万超えの給与が高い学費の元になっています。

・番組中、月収17万円という講師が出てきましたが週17コマというのが業界相場でわかってしまいますw。講師の立場からすれば、よく17コマ埋めたなといった感想です。私の場合は、1年目18コマ(月18万円)、2年目15コマ(月15万円)、今年は23コマ(月23万円)で月~土フル稼働です。

・東京とその近郊には私立学校が300校あります。それだけあればおのずと派遣も成立するでしょう。とはいっても狭い業界。何社登録しても同じ求人が複数社からきてしまいます。それほど狭い業界です。めんどくさいので追加の登録はしていません。

・教員の免許所持者は教科ごとの偏りが大きいです。某派遣会社の場合、登録者は社会だけで3割超、社会・国語・英語の文系3教科で6割超です。理科と数学がそれぞれ1割弱、あとは他の教科です。私の場合は理科だったのと、IT系で派遣慣れしていたので何とか続いています。

・待遇は悲惨です。健康保険に入れません。個人事業主と同じ扱いです。

・学年会、教科会に参加しないというのはその通りです。公務分掌(学校業務や委員会活動)も参加しません。授業が終わったら帰ることができるというのは夢のような話です(その分給料も安いですが)。

番組の後半に出てきた、講師を減らした学校(狭山)の話は・・経営上やばいように思います。私が見てきた中で、有名大学の付属校以外は、ほとんどの学校で定員割れしています。年配者の定年を待って、後は講師でまかなうのがこれからの私立のスタイルでしょう。

最後に、お釜の教育評論家が出てきたのは余計としか思えませんでした。