きょう、利用者さんの耳掃除をしていた職員が、
「すごい湿っていますね。」と驚いていました。

わたしの耳垢も湿っているので、わたしは、驚きもしませんでしたが、
乾いているのが、普通に思っている人は、湿っているとビックリするようです。

ちなみに、耳垢の湿っている人ほど、体臭がきつい人が多いそうです。
わたしも、体臭がきついようなので、わきの下の臭いには、とても気を遣います。


それでは、今回も勉強してみますか?

耳垢は乾性耳垢(乾燥した耳垢)と
湿性耳垢(湿った耳垢、俗に「べた耳」という)があることが知られている。
この性質はメンデル遺伝することが知られており、
湿った耳垢は優性、乾いた耳垢は劣性である。
湿った耳垢の人は体質的に体臭が強い傾向がある。
これは耳垢が湿るのは、耳の中にあるアポクリン腺から分泌される汗のためであり、
アポクリン腺は体臭の原因でもあるためである。

この割合は人種によって大きく差があり、
北部の中国人や韓国人で湿性耳垢は4 - 7%、
ミクロネシア人やメラネシア人では60 - 70%、
白人では90%以上、黒人は99.5%が湿性耳垢であると言われている。
日本人全体では湿性耳垢の人は約16%だと言われている。
ただ日本内でも北海道や沖縄と、本州の間で割合に大きな差があり、
北海道では約50%が湿性耳垢であるとの報告がある。
これは、日本には元々湿性耳垢の縄文人が居住しており、
やがて本州には乾性耳垢の弥生人が流入したが、
その影響が及ばなかった北海道・沖縄には湿性耳垢が保存されたことによる、
と説明されている

耳垢は弱酸性であり、殺菌剤としての役割を果す。
虫の多い季節・地域では、外耳道に虫が入り、
耳鼻科医の診察を受ける患者はごく普通に存在する。
患者の共通点は耳垢がないことである。
耳垢には防虫効果があると言われている。
耳垢にはこのような特長が備わっているため、
外耳道を清潔にするために行ったはずの耳掃除が
菌や虫の生息に適した環境作りとなる可能性がある。
生活環境等にもよるが、耳掃除の頻度に留意する必要がある。

とても勉強になりましたね。お疲れ様でした。