はじめに
近年、個人情報の漏洩が問題となっている。 日本ネットワークセキュリティ協会の調査によると、2011年に発生した情報漏洩の件数は1551件、漏洩者数は628万4363人で、想定損害賠償額は1899億7378万円となっている。医療においても、個人情報を取り扱うことはたくさんある。その一つが患者のカルテ情報だ。カルテには患者に関する多くの情報が書かれている。しかし、医療の現場でカルテ情報の漏洩が起きてしまっていることも事実である。医療従事者にとっても個人情報の漏洩は無視できない問題である。医療従事者のカルテ情報の取り扱いについて見直さなければならない。
目的
患者中心の医療を行うためにカルテ情報をどのように取り扱うべきか調べ考察する。
方法
カルテや電子カルテ、個人情報の保護に関する文献とインターネットの記事を読み、考察する。
結果
カルテ情報に関する事件
カルテ情報の漏洩に関する事件は数多くある。医療関係の個人情報漏洩事件は、患者の個人情報の入ったパソコンが盗まれる、患者の個人情報の入ったUSBの紛失、床に置いてあったカルテを清掃員が誤って焼却処分した、芸能人のカルテを興味本位で不正に閲覧した、などがある。いずれも、医療従事者の患者の情報管理の不徹底さが原因だと考えられる。個人情報の保護について、医療従事者への教育や対応の見直しが必要だと考える。
カルテの電子化
近年カルテ情報の漏洩が多く起こっている原因の一つに、カルテの電子化が挙げられると考える。電子カルテの普及によって、
個人情報保護法
第三者への情報提供と事前同意
個人情報保護法によると、第三者への情報提供は原則禁止となっている。ただし、事前に同意がある場合には許される。つまり、同意書が必要である。第三者提供には、医学研究、疫学資料,、薬品開発、診療連携などがある。カルテの利用目的は患者一人の診療であるが、第三者提供は利用目的の範囲内であっても事前同意を受けなければならない。第三者提供についての例を具体的に挙げている文献を長くなるが引用する。
病院に患者さんが言ってくる文句のなかに,「保 険会社になぜ知らせたんだ」というのがよくありますが、保険会社は明確に第三者です。患者さんの入っている生命保険の生命保険会社もそうですし、交通事故とか賠償型の保険で患者さんとは関係なく加害者のほうの保険会社からも聞かれます。よくあるのは、「うちの社員が病気だと言って休んでるけど、どうなんでしょうか」と会社から聞いてくるわけです。これも第三者提供です。それから、「うちの生徒が病気で休んでいるのだけれどどうなんでしょうか」と学校から聞いてくる。この学校も第三者です。 この辺は常識的に教えてもいいのではないかと思われがちですが、第三者です。アンケートとかマーケティングとかの問合せがきたらこれも第三者です。
第三者提供というのは重要で、ひっかかりがちですがまず全面禁止と思っていてください。ですから事前同意が絶対的に必要であるということです。 (青木一男)
第三者の見極めはガイドラインが曖昧なものもあり難しいが、情報の保護において非常に重要である。医療従事者には、第三者提供は全面禁止と考え、事前同意を得て、通知するという心がけが必要であると考える。
参考文献
日本ネットワークセキュリティ協会 http://www.jnsa.org/
青木一男/個人情報保護と電子カルテ/p.7
近年、個人情報の漏洩が問題となっている。 日本ネットワークセキュリティ協会の調査によると、2011年に発生した情報漏洩の件数は1551件、漏洩者数は628万4363人で、想定損害賠償額は1899億7378万円となっている。医療においても、個人情報を取り扱うことはたくさんある。その一つが患者のカルテ情報だ。カルテには患者に関する多くの情報が書かれている。しかし、医療の現場でカルテ情報の漏洩が起きてしまっていることも事実である。医療従事者にとっても個人情報の漏洩は無視できない問題である。医療従事者のカルテ情報の取り扱いについて見直さなければならない。
目的
患者中心の医療を行うためにカルテ情報をどのように取り扱うべきか調べ考察する。
方法
カルテや電子カルテ、個人情報の保護に関する文献とインターネットの記事を読み、考察する。
結果
カルテ情報に関する事件
カルテ情報の漏洩に関する事件は数多くある。医療関係の個人情報漏洩事件は、患者の個人情報の入ったパソコンが盗まれる、患者の個人情報の入ったUSBの紛失、床に置いてあったカルテを清掃員が誤って焼却処分した、芸能人のカルテを興味本位で不正に閲覧した、などがある。いずれも、医療従事者の患者の情報管理の不徹底さが原因だと考えられる。個人情報の保護について、医療従事者への教育や対応の見直しが必要だと考える。
カルテの電子化
近年カルテ情報の漏洩が多く起こっている原因の一つに、カルテの電子化が挙げられると考える。電子カルテの普及によって、
個人情報保護法
第三者への情報提供と事前同意
個人情報保護法によると、第三者への情報提供は原則禁止となっている。ただし、事前に同意がある場合には許される。つまり、同意書が必要である。第三者提供には、医学研究、疫学資料,、薬品開発、診療連携などがある。カルテの利用目的は患者一人の診療であるが、第三者提供は利用目的の範囲内であっても事前同意を受けなければならない。第三者提供についての例を具体的に挙げている文献を長くなるが引用する。
病院に患者さんが言ってくる文句のなかに,「保 険会社になぜ知らせたんだ」というのがよくありますが、保険会社は明確に第三者です。患者さんの入っている生命保険の生命保険会社もそうですし、交通事故とか賠償型の保険で患者さんとは関係なく加害者のほうの保険会社からも聞かれます。よくあるのは、「うちの社員が病気だと言って休んでるけど、どうなんでしょうか」と会社から聞いてくるわけです。これも第三者提供です。それから、「うちの生徒が病気で休んでいるのだけれどどうなんでしょうか」と学校から聞いてくる。この学校も第三者です。 この辺は常識的に教えてもいいのではないかと思われがちですが、第三者です。アンケートとかマーケティングとかの問合せがきたらこれも第三者です。
第三者提供というのは重要で、ひっかかりがちですがまず全面禁止と思っていてください。ですから事前同意が絶対的に必要であるということです。 (青木一男)
第三者の見極めはガイドラインが曖昧なものもあり難しいが、情報の保護において非常に重要である。医療従事者には、第三者提供は全面禁止と考え、事前同意を得て、通知するという心がけが必要であると考える。
参考文献
日本ネットワークセキュリティ協会 http://www.jnsa.org/
青木一男/個人情報保護と電子カルテ/p.7