天ちゃん。お誕生日おめでとう!
素敵な歌声としなやかなダンス。
後輩たちに天様と呼ばれたらいいね。
これからも応援し続けます。
では、どうぞ。
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『ねー夏鈴?』
「ん?」
『明日さ、なんの日?』
「ん?なんかあったかいな?」
『…ううん、特にさ、意味はないよー』
そう言ってがっくし項垂れる天。
分かってる、夏鈴が忘れるわけないやろ?
天。あんたの誕生日、忘れるわけないやんか。
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『…で、私の所に来た、と』
「もう、頼める人がいないんです。お願いします」
『うーん。別にアドバイスはあげれるけど、私の相手理佐だよ?参考になる?』
「それは聞いてから考えます」
『そうね。じゃあ…ーーーーーーーー』
由依さんから、いい事聞いた。
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「お願い。ひかるにしか頼めへん」
『えぇーだって天ちゃんと夏鈴はさぁ…』
「分かってるよ。2人みたいにイチャイチャせぇへんし、あっさりした関係、みたいな感じやろ?」
『分かってんじゃん。なら尚更…』
「ひかる。頼むこの通り」
『分かった分かった!頭上げて!』
「さすがひかる。ありがとう」
『いいえ。保乃ちゃんはねぇ…』
「保乃のことやなくて、」
『あ、そうやった。天ちゃんかぁ…じゃあねー…ーーーーーーー』
ひかる。さすがは同期やわ。
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「お願いします、土生さん」
『うん、いいよー。みぃちゃんはねー…ーーーーーーー』
一つ返事で教えて下さる土生さん。経験豊富だわ。
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さてさて。材料は整いましたよ、天さん。
今日は天の誕生日。だけど当の本人は夕方まで仕事。
私は昼上がりだったので、とりあえず土生さんから教えてもらったことを実行したいと思う。
2人の一目惚れで購入した壁掛け時計を外して、壁に飾り付けをしていく。
風船もあった方が可愛いよーって土生さんが言ってたから、中にキラキラした紙が入っている風船を17個膨らませた。
ダンスやってて良かったな、とこういう時思う。
一通りの装飾が終わり、次はひかるからのやつ。
多分保乃にやったんだろう話だったけど、面白そうなのでやってみたい。
クラッカーを両ポケットに忍ばせ、スーパーで買ってきた野菜達をキッチンに並べる。
普段料理をしない人がするって、キュンとするでしょ?
そう言っていたひかるの顔は緩みきっていて、幸せそうだった。
オードブルっぽいものを作り、サラダには天の大好きなトマトをたくさん乗せる。
そしてしじみ汁とポン酢。これは欠かせない。
『ただいまぁー…あれ、いい匂いする!!』
玄関からは期待に満ち溢れている声。
だってそうじゃん?
昨日、何にも知りませんみたいな素振り見せたし。
これは由依さんからの教え。
女の子はサプライズが好きだからね。って。
由依さんらしい答えだった。
『かりーん!ただいまぁー!!』
そう叫びながらパタパタとこちらへ向かってくる音がする。
すかさず扉の手前で待機。
リビングへと続く扉が開かれた瞬間……………
パーンッッッ
『うわっ!えっ!?何!?』
「天。誕生日おめでとう」
驚きで目をまん丸にしてる天がかわいい。
『えっ!?うそ!!てっきり忘れてたのかと…』
「大好きな人の誕生日忘れるわけないやんか」
『………かりぃーーーんっっ』
泣き真似をしながら抱き着いてくる身体を受け止める。
うん。いい感じに進んでいってる。
「よしよし、ごめんな。ご飯、出来てるで?」
『え!夏鈴の手作り!?』
「たまにはな」
大袈裟にはしゃぐ天には悪いけど、簡単なことしかしてないんよな。
でもこれだけ喜んでくれてるなら、やった甲斐はあるか。
『いただきます!』
「どうぞ」
『…っ!!うま!!夏鈴!!美味しすぎる!!』
「それは良かった」
あー全部オーバーリアクション。
そんなとこもかわいいんやけどな。
ペロリと平らげたお皿を洗い、天の待つソファへ。
『これ17個あるね。壁もすごいかわいい』
「やろ?昼から頑張った」
『夏鈴。今日はありがと』
「ええよ。それよりな…」
『ん?』
そう。本題はここからや。
由依さん。貴女のお言葉、信じますからね?
「天…」
『どしたの?』
「あんな…」
『うん』
「あのー…」
『うんうん』
「もし、良ければ…」
『うん?』
「誕生日…プレゼント、なんやけど…」
『あ、うんうん。もしかして夏鈴とか?そんなわけないか。で?』
…………えーっと…………………
「……………」
『夏鈴?』
「……………」
『かり、…え、うそ…もしかして………』
「プレゼント…夏鈴…でも、ええかな…?」
由依さん。
貴女、理佐さんになんてこと言ってるんですか。
その後は顔を真っ赤にした天に美味しく食べて頂きました。
天。これからもずっと、誕生日祝わせてな?