圧倒する質感。
購入から、はや3週間。毎週末にTX1を持ち出して動画を撮りまくっているのですが、新しいデジタルモノ購入の興奮が未だ冷めやらぬ、という感じです。TX1を取り出すたびに、「いやぁ、エエ買い物してしまいましたなぁ。ぐふふふふ」などなどの感情が背筋を突き抜けます。
嗚呼、もうダメ。私、プリンタはエプソン派だし、デジタル一眼はニコン派です。キヤノンって、ものすごくいけ好かないブランドだと今でも思ってます。っていうか、普通にキヤノン嫌いです。マジで。多摩川渡るときは、ガス橋を避けて通ります。
でも、でも、でも、TX1はイイ! 超イイ!! テライイ!! もうね、いまもTX1を弄くりながらタイピングしていますが、普通に最高でしょ、コレ。このちっこいボディの中に、超精密なデバイスがわんさか詰め込まれた凝縮感。電源を入れるとシャキーン!と開くレンズカバー。外部と内部で別々の動作をしながら繰り出すレンズ。金属外装の美しい仕上げと、ズシッと来る重量感。あー、もう! まりいました、降伏します! キヤノンの技術は世界一ィィィィィィ!!
……お見苦しい文章を読ませてしまい、申し訳ありません。思わず取り乱してしまいました。なんですが、落ち着いて考えても、この質感の高さは電源ボタンの最悪な使い勝手を差し引いて余りある、TX1ならではの美点でしょう。動画に強いデジカメというカテゴリーではなく、デジカメ全体としてみても、相当上位のレベルにありますよね? そんなTX1を所有することのヨロコビといったらもう! ……おっと、また取り乱すところでした。落ち着け、わし。
それにしても、たかが4万円台の製品でこのウキウキ気分。これって、心の満足度に対するコストパフォーマンスは、最近購入した製品の中でトップクラスの高さです。D40+VR18~200を買っても「この製品をネタにブログ書くぜ」なんてコレっぽっちも思わなかったんですが、TX1を買ったらその日にこのブログ立ち上げてました。まったく、このデジタルカメラには、心を突き動かされるモノがたっぷりあります。迷っている方、買いましょう!
Canon Powershot TX1 1/50sec F/3.5 ISO200
TX1の静止画って、普通のデジカメと比べてどうなのよ?
Powershot TX1は動画にとても強い普通のデジカメ、のはずなんですが、じゃあ静止画は普通のデジカメとしてどうなんだろう?
何枚か撮ってみて、けっこう普通に撮れるのはわかってるんですが、動画性能と10倍ズームのせいで静止画も割り切り画質だったらイヤだなぁ。なんか、一歩間違うと自虐行為になりそうな気もしますが、静止画の画質をいわゆる普通のデジカメと比べてみることにしました。
さてさて比較検証にあたり、普通のデジカメとして用意したのが、Finepix F10。なぜこのモデルなのかというと、Powershot TX1買うまでコレ使ってたからです。っていうか、こんなエントリひとつ書くために、最新型用意できるもんか!
そんなFinepix F10、いまとなっては3世代前のモデルなんで壮絶に型遅れなデジカメなんですが、CCDも撮像エンジンもついこの間の機種まで同じモノが使われてたみたいですし、高感度画質にはことさら定評のある機種。比較対象として、あまりにも基本性能が違いすぎてる、ということはないと思いますです。
うーむ、テストを始める前からすでに比較検証の体をなしてないような気がするのですが、まぁ、遊びですよ遊び。細かいところには眼をつぶって TX1 vs F10、バトルスタート!
【バトル1】その辺の風景対決
そうそう、このバトルの前提なんですが、私、平日は仕事に、休日は家族サービスに忙殺される身でございます。ハッキリ言って、被写体選んでるヒマなんかないんでございます。余談ですが動画モードの比較映像は、嫁さんと子供と近所のスーパーでの買い物中に、「ちょっとトイレ」と言って抜け出して撮ってきたモノです(涙)。
そんなわけで構図などを含め、写真としてのデキについては徹底的にご容赦いただきたく存じます。
で、まずは家族を連れて出かけるほんの一瞬のスキマ時間に、自宅マンションの庭を撮ってみたモノです。設定はすべてカメラ任せ。
Finepix F10
1/420 f5.0 38mm相当 ISO80
無加工の画像はこちら (3MB)
Powershot TX1
1/400 f5.0 42mm相当 ISO80
無加工の画像はこちら (4.52MB)
ふぅーむ。TX1の方が解像してる感じではありますね。でも、素人眼に目立った違いはみえないなぁ。というわけで、TX1を普通に使う分には、普通のデジカメとして使えると思って問題なさそうです。
え? 考察と検討が浅すぎるって? 検証というからには、もっと厳密に多くのサンプルを集めてするモノだろうって?
まぁ、その辺はおいおいやっていきますので、今後にご期待ください。……って、それがいつになるかはまったく不明ですが。
散財三唱。
GREENHOUSEの8GB SDHCカード、普通に使えました。上海問屋の4GBはまだ試せてないですが、まぁ大丈夫でしょうね。いやぁー、よかったよかった。ほっとひと安心。とりあえず、カード購入費用はムダにはなりませんでした。まぁ「8GBと4GBを一緒に買うのがそもそもムダだ」という説もありますが……。
と、それはさておき、カード無事に使えてこれからPowershot TX1を使い放題使いまくっていきたいと考えるワケなのですが、そうするとですね、どう考えても足りなくなりますよね、HDDの空き容量が。
いままでならデジタル一眼を最高画質で使って、撮り放題撮っても1日に2GBがせいぜいでした。それなのに、TX1になったらとたんに倍増しちゃうんだから、たまったものではありませぬ。土曜日と日曜日で15分ずつ撮ったとしても、毎週末に8GBずつデータが増えていくことになる。単純計算で、1カ月あたり80GB。マジっすかぁー!?
それに、TX1を買ってブログまで開設してしまったからには、将来的には動画ブログをやりたくなるのが定説。ムービーの編集ソフトも必要になりますよね。いや、フリーウェアで済ますというテもあると思うんですが、ここは一発身銭を切って新しいソフトの操作方法を習得するモチベーションを高めたいじゃありませんか。
そんなわけで、ビックカメラ横浜パソコン館へ。500GBのHDDとAdobe Premiere Elementsを購入。これでひと安心ですな。今後のTX1ライフが充実しまくり、エンジョイしまくりになること確定!うっはー、夢がひろがりんぐ!!
GREENHOUSE 8GB SDHCカード 13,610円
上海問屋 4GB SDHCカード 6,009円
日立 HDD 500GB 22,280円
Adobe Premiere Elements 3.0 14,480円
えへへ、よく考えたら、TX1が余裕でもう一台買える金額じゃないですか。
TX1購入費用の出費でそもそも懐具合が尋常じゃない極寒状態なのに、いつの間にか追加でこんな買い物しちゃってました。おそるべき、買い物の連鎖反応。
我が家の通帳に記された数字が、また増えました。ええ、赤いインクで印字された数字が……。
どきどきSDHCカード裁判
動画を保存するファイルサイズが巨大という弱点を持つ、PowerShot TX1。少しでも容量を節約すべく、いろいろ録画モードの設定を変えて画質がどうなるかを検討してみました。その結果、16:9のLPモードが、じっくり見比べなければ実用上大差ない画質を持っているという結論に達したのですが、今日改めて思ったんです。いくら16:9のLPモードが悪くない画質だとしても、結局のところ最高画質の設定には敵うわけない。と。
いや、本当のところ、どうせ普段の休日の映像クリップなんて、なにか相当イベンティーな出来事がなければ、7分半あったら収まっちゃいますよね。たっぷり録画したいときはDVカメラの出番になるわけで、普段使いなら最高画質で録画しても2GBのSDカードがあれば必要にして十分。SDカードを買い足す必要なんて、全然無かったです。というエントリを、次の休日あたりにアップしようと思ってました。
が、気づいたら必要もないのに大容量SDHCカードを発注しちゃってました。それも、2店舗に。
1)上海問屋オリジナル 4GB Class6 SDHCカード
2)グリーンハウス8GB SDHCカード(Class 6) (MLCチップ)採用タイプ
上海問屋オリジナルの方は、カカクコムの掲示板をはじめ、動作報告を多く見るカード。それに送料込み6000円程度なんで、まぁ妥当な買い物だと思うんです。
なんですが、2)のグリーンハウス8GB SDHCカード、これ、なんで購入ボタン押しちゃったんだろう?自分でもよくわかりません。8GBなんてあっても、普段遣いでは容量余らせまくるのは明白。それでいて、送料込みで1万4000円程度。相性保障なんて無いので、リスクメチャ高。商品の到着が楽しみなんですが、これで使い物にならなかったら、どーなっちゃうんだろう、という恐怖はそんなウキウキを遥かに上回っております。
どのモードで撮ればいいんだーッ!? その2
そんなわけで、スペックの読み方を素人なりに理解してみたのですが、やっぱり数字だけじゃどれを選べばイイのか、さっぱり見当がつきません。やっぱり実写で比較するのがいちばんですよね、こういうのは。
とはいえ、比較検討するには条件揃えて各モードを撮り比べる必要があるわけで、コレがまた面倒なんだよなぁ。ネットのどこかに落ちて……なかった。もう背に腹は代えられない。画質と容量の妥協点はどこにあるのか!? 同じ場面をいろいろ撮影モードを変えて、撮り比べてみました。
結果は下記の通り。無加工のデータをそのまんまアップしてます。ご興味のある方はどうぞ。ただし、全部で417MBありますので、その辺はご覚悟の上で。
http://www.pixelbirds.com/tx1/comparison/320_30fps.AVI
(24.9 MB)
http://www.pixelbirds.com/tx1/comparison/320_60fps.AVI
(64.4 MB)
http://www.pixelbirds.com/tx1/comparison/640_30fps.AVI
(65.1 MB)
http://www.pixelbirds.com/tx1/comparison/640_30fps_LP.AVI
(35.8 MB)
http://www.pixelbirds.com/tx1/comparison/1280_30fps_LP.AVI
(77.1 MB)
http://www.pixelbirds.com/tx1/comparison/1280_30fps.AVI
(149 MB)
いちばん気になるのが、「LPモードと画質的に大きな差があるかどうか」だったのですが、モードによる画質の違いは正直、よくわからないです。LPモードの方が、若干エッジが甘いような気がするけど、比較対象なしでそれを感じ取ることができるんだろうか? ハッキリ言って、全然自信ナシ。
確かに静止画を切り出してみると、LPモードでは細かな部分がツブれてしまって、ディティールが失われてしまっているのがわかります。下の画像だと、葉っぱの部分とかが顕著。でも、これって静止させているから確認できる差なのであって、動画ではこんなところまで見ないよなぁ。
↑PowerShot TX1 16:9 30fps LP 縮小してないオリジナルはこちら
↑PowerShot TX1 16:9 30fps 縮小してないオリジナルはこちら
日常使用では、16:9のLPで使っていればイイのかなぁ。少なくとも、素人眼には明確な差があまりない、ということだと個人的には断言してしまいたい心境ですねぇ。
どのモードで撮ればいいんだーッ!? その1
いえ、あの静止画は構わないんです。別に。迷うことなく、最高画質を設定すればイイだけですから。問題は、動画。こっちも迷わず最高画質を設定……できないんですよね、TX1の場合。
なにしろ、最高画質では1GBあたりの撮影時間はわずか3分半。そんな設定で使いまくったら、高速大容量SDカードとバックアップ用HDDの新規購入が必須になってしまいます。ただでさえPowerShot TX1購入で大赤字の財政状況の中、それはキツイ。キツすぎる。格差社会が憎いッ!ってのはさておき、どうにか妥協点を見つけ出せないモノか……。
さてさて、PowerShot TX1は動画撮影で6種類の撮影モードが選べます。
ワイドテレビと同じアスペクト比16:9では、
1)1280×720ピクセル、30fps
2)1280×720ピクセル、30fpsのLPモード。
アスペクト比4:3では、
3)640×480ピクセル、30fps
4)640×480ピクセル、30fpsのLPモード。
5)320×240ピクセル、60fps
6)320×240ピクセル、30fps
うーむ、そもそもfpsとかLPって何よ? まずは、そこから調べなくちゃ、ということでマニュアル読みました。いやー、ブログ書こうなんて思わなければ、この辺は絶対テキトーに済ませてただろうなぁ。
フムフムなるほど、fpsってのはFrame Per Secondか。1秒間のフレーム数だから、数値が大きければ大きいほど、動きが滑らかになるってことだな。 5)の320×240ピクセル、60fpsは、さしずめ超滑らかモードということか。で、LPってのはLongPlayの略なのね。よーするに圧縮率を上げて容量あたりの記録時間を延ばしたってことですな。嗚呼、素人の基本学習に付き合わせてすみません。
XactiとTX1
店頭で弄ってみた限りでは、動画撮影における操作性はXacti DMX-HD2の方が上だと思います。グリップのしやすさ、ボタンの配置や操作のロジックが、非常に作り込まれている印象。ずっと受け継がれてきた、動画デジカメの血脈を感じさせます。
また、画質は比較したことがないんでわかりませんが、いろんな情報を見ている限りでは、やっぱりXacti HD2が一枚上手な感じ。データのハンドリングも、PowerShot TX1みたいにGBあたり3分半とかじゃないでしょうから、Xactiのほうがやりやすいんでしょうね。きっと。
そんなわけで、動画撮影機器としての性能を最重要視する方は、価格差はありますがHD2買った方がいいと思います。同じ時間の動画撮ろうと思ったら、メモリーカード費用とバックアップ用HDDの増設費用で差額埋まっちゃうでしょうし。
なんですが、私の場合、そっちには行きませんでした。なぜか?TX1弄ったあとXactiの売り場に行ってみたんです。で、愕然。7万円台のXacti HD2が、4万円台のPowerShot TX1に質感で完全に負けている。というか、TX1弄ったあとだと、Xactiがもう玩具っぽいモノにしかみえなかったんですよ。
いや、別に、Xactiをこきおろすつもりは全然ないです。オレンジのC4とか以前に何度も購入寸前まで行ってましたし、防水タイプのデザイン大好きです。でも、それでも、あの質感の差は、私の迷いをサクっと打ち消し、Xactiをアウトオブ眼中な存在にするのに十分以上のものでした。
(Xactiオーナーのみなさま、気を悪くされたらすみません)
DVカメラの画質を期待すると、相当ガッカリする。
PowerShot TX1の動画、キレイです。イイ感じです。いわゆる普通のデジカメの動画機能とは、別モンだと思います。……なんですが、それはあくまで「デジタルカメラ」の間での比較であって、比較対象がDVカメラになると、ハナシが全然変わってしまいます。DVカメラとPowerShot TX1の画質比較って、デジタルカメラとカメラ付き携帯電話で画質勝負するみたいなものです。レンズ、撮像素子そのた諸々の基本性能が、違いすぎますよ。ハイ。
HD録画が可能!とか、ものすごく高画質な動画撮影ができるように宣伝されてますが、PowerShot TX1ってハードウェアの成り立ちとしては「デジタルスチルカメラ」そのものですよね。っていうか、実際PowerShotだし。とにかく過大な期待を持ってTX1の動画を鑑賞すると、間違いなくガッカリな結果になります。
PowerShot TX1は気軽に持ち歩いて、普通のデジカメよりは高画質な動画をクリップする、というスキマ的ポジションの製品。くれぐれも、「この1台で海外旅行の撮影を……」とか、「子供の運動会を……」とか、考えてはイケマセン。と、思います。
1GBで3分半!?
一瞬、眼を疑いました。2GBのSDカードを入れているのに、撮影時間が約7分と表示されたからです。TX1は他の動画に強いデジタルカメラに比べて、ファイルの容量が大きいと聞いてはいたのですが、ここまでとは。だって、2GBですよ? デジタル一眼レフを最高画質で使っても、200枚以上撮れちゃう容量ですよ? うーむ、卒倒寸前。
この容量あたりの撮影可能時間がドえらく短い理由は、「MotionJpeg」とやらを保存形式に採用しているせいとか。ってことは、8GBのカードでようやく30分程度。どんだけSDカード用意しておけばいいんだろう……。
まぁ、確かにいまやSDHCカードやHDDの容量あたり単価は、昔のメモリの価格からすると、ほとんどタダみたいなモンだから、その辺は寛容な態度で臨むとしましょう。それに、普段は休日といってもそこまでムービーを撮ることはないだろうから、2GBでだって問題ないとは思います。普段はね。
なんだけどなぁ、年数回ですが旅行に行ったときのことを考えると、コレってどうなんだろう。30分というとだいたい1日分のムービーが収まるか収まらないか、の瀬戸際。8GBのカードを複数持って行って、宿に着いたらノートパソコンでバックアップ、という運用になるわけか。め、めんどくせぇ~~~!!
しかも、いまのところ8GBのカードで安定動作している事例を聞かないんですよねー。どこかのメーカーさんが、16GBぐらいの超高速カードを1万円程度で出してくれないもんかな……。