今週から始まりました!

連載 

「家族のかたち~ハミング・イン・ウォーターブログ企画~」



第1回目は、
ハル役・辻響平さん
にインタビューしていきたいと思います!
(質問者・劇団員 藤田りんご/本文中は敬称略)


藤田:読みあわせでの印象はどうでしたか?
:しっかり描かれているなと思いました。本来もっと時間をかけて話すようなことを60分から70分にぎゅっとしている、でもポイントはしっかり描かれているなと思いました
藤田:台本がしっかりしてるなって印象?
:そうですね、生きてる上で誰でも大なり小なり関わってくるものが題材なので。だから、僕は実際は女兄弟もいないしまだ父も母親も存命なので、別に僕個人に当てはまる状況ではないけど、自分自身の物語としてすごくやれそうな気がしています
藤田:なるほど。初演のときには個人的すぎるという批評もあったけど、でもやっぱり誰にでも当てはまるものを描いてるなと思う。色んな人にはまる話になれたらなと思います
:そっか、RAFTが初演で、そこから何段階か変わってるんですね
藤田:中野坂上RAFTでやって、下北沢の「劇」小劇場に持っていって、でそのあと旅公演で宮城と大阪にも持っていきました
:その度にバージョンアップはしてる?
藤田:はい。ユキちゃんっていう新しい役が出てきたりとか、シーンの追加、削ったところもありましたね

photo by 大口 葉


藤田:ご自身の役柄について、何か印象はありますか?ハルくんについて
:父親をどう見るかっていうのは、多分同姓か異性かで大きく変わってくるんだろうなって思います。やっぱり大きくなるにつれて、父親のことをただのお父さんから、男としての先輩みたいな形で見てくるようになると思うんですよ
藤田:そうですね
:あの頃の自分の父親の年齢と今の自分の年齢が近くなってきて、「色々大変だったんだろうな」とか、「あの時はどんな気持ちだったんだろう」とか、フラットに見れるようになった。どんどん自分に置き換えて色んなこと考えるようになってくるから。だから、ハルくんだけが父親に対して別な見方をしてるというのは、なんか分かると思った
藤田:分かります。女の子だと母親が母親になった年のこととか考えるんですよ。私の年にはもう生んでたなぁとか
:そうね、そっちだよね
藤田:じゃあ、逆に共感できない部分はありますか?
:えっとね、まだない。逆に今後、細かい所でそういう部分は出てくると思う
藤田:そんなに破綻してないですもんねハルくんは
:うん、基本すごくしっかりした人だと思いますね。確か高卒で工場とかに勤務してるんだよねこの人
藤田:うん、社宅があるような
:すごく誠実でしっかりした男に育ったなぁ
藤田:笑
:二十歳になる前なんてもっと荒れてたかも知れないし、家庭のことも省みてないかも知れなかった。それでも父親に向き合った上で、反面教師としてしっかり生きているという感じがする。ハルくん個人で受け入れられずにいる所もあるけど、それも誠実な方面でなっていると思う。他に当たり散らすわけでもなく、別のことに逃げるわけでもなく

photo by 大口 葉

藤田:印象的なシーンはありますか?
:最後の一個前のシーン(ハルが、母親の葬式に別れた父親を呼ぼうとミドリとアキラに訴えるシーン)。ここは『かわいいコンビニ店員飯田さん』的にいうと、漏れちゃうシーン(抑え続けていた感情の蓋に限界が来てコントロールができなくなってしまうこと)だから
藤田:なるほど
:ある種すごく健全なシーンなのかも。そういう気持ちをずっと外に出せないまま進んでいったら、もしかしたら人生も違ってきたかも知れない。このタイミングで、きょうだいの中で吐き出せたというのは、良かったことなのかなと思います
藤田:なるほど。では今度は辻さんにとっての家族についてお聞きしたいのですが、どんな存在ですか?今みんな実家じゃないですもんね
:そうですね。今は三人兄弟とも家は出ています
藤田:例えば年末家族で集まると、どんな気持ちになる?
:特に兄弟と連絡を取り合って帰るわけでもないから、たまたま揃うか揃わないかぐらいの感じなので、そんなに他の兄弟のことは意識してないです。ただもう年も年だし、できるだけ会っておきたいなって
藤田:義務感?
:義務感ではないけど、後々の自分が後悔しないように。自分もそうですけど、いつ死んでもおかしくないじゃないですか、人間である以上。もしも二年とかそのくらい会ってなかったときに、何かあったらきっとすごく後悔すると思う
藤田:うん。会わないって思ったら本当にずっと会わずに生きていけちゃうよね
:うん、いけちゃいますよね。僕は基本連絡は母親と取って、父親とはほとんど取らないですけど、だからって差があるということじゃない。それはみんなきっとそうなのかなって。多分ガラケーですしうちの父親は。ガラケーどころか、ガラケーの前の、まだ何?
藤田:え、ピッチ?
:ピッチ的なケータイ?通話機能にテトリスのアプリがついてるくらいの、まだそういうのを使ってるイメージですねうちの父親は
藤田:では、この家族だったから自分はこうなった、って思うことはありますか?
:ほとんどがそうだと思います。自分のほとんどは父親と母親でできているんじゃないかなと思います。例えば考え方とか
藤田:お父さん似?お母さん似?
:それぞれかな。怒り方はお父さんにすごく似てる
藤田:どうやって怒るんですか?
:急にガラ悪くなるみたいな
藤田:うわー、茨城弁で喋るの?
:や、そんなことにはならないけど
藤田:怒った辻さん気になります
:父親のそういう姿を見て無意識な部分で真似したからなのか、父親のそういう性質を遺伝子的に受け継いでいるからなのか、どっちなのかなと思いますけど

藤田:「家族」と聞いて、ぱっと浮かぶワードはありますか?
:言葉というか、父親と母親の顔が浮かびます。兄弟は、家族というよりも兄弟って感じですね
藤田:この作品をどんな人に見てもらいたいですか?
:僕、僕に見てほしいです!
藤田:僕?
:三年前の自分に。それで今の自分と話したいです。この作品見た上でどうなのお前はと
藤田:この作品のメッセージはなんだと思いますか?
:「受け入れること」とか「肯定すること」みたいなのが、大きな枠としてあると思います
藤田:では、最後にお客様に一言お願いします
:これから2ヶ月間この作品と向かい合っていきます。今回僕たちが辿り着いた「ハミング・イン・ウォーター」をたくさんのお客様と共有できたら嬉しいなと思っております
藤田:ありがとうございました



第2回目は…
劇団員・長野功のインタビューです!!
(5/28更新予定)

お楽しみに!!