私はつかこうへいの飛龍伝って演目が好きなんですけどね、それは改稿後の『飛龍伝』。
飛龍伝って2つあって、つかこうへいが初期に書いた『初級革命講座飛龍伝』ってのがあるんですよ。“初級”って呼ばれてて、めったに上演されないのですが、今回マキノノゾミさんが演出、
元北区のつかこうへいの薫陶を受けた役者さんで上演するってことで行ってきました!
下北沢のオフオフシアターは満員御礼!すごい熱気でした
感想としては、おおおーーーーん!なるほど、こーゆー話なのねえーーー。って感じ。
モアパッション、モアエモーション!って書いてあったけど、まさにそれ。
1960.70の安保闘争の時代、元全学連の熊田は既に挫折してアパートで投石用の石を磨く日々。
元機動隊の山崎は彼を監視しつつ、また熊田が闘いに戻ってくることを切望している。
もう1人、小夜子とアイ子役の女性がいるんだけど、とにかく熊田と山崎のセリフの飛ばし合いが2時間みっちり続く印象で、演じてる役者さんもすごいが、観てるこっちもかーなーりー消耗する舞台でした
で、すごいもん観たわ!と思いましたが、なるほど、こりゃ改訂版の方が人気あるのも分かる!と思いました。
改訂版飛龍伝は機動隊員の山崎と、全学連のマドンナ神林美智子のロマンスに主軸をおいているから(ある意味ロミジュリよね)よりドラマティックなのですよ。
ただ初級はつかこうへいファンとしては必須科目だと思いました!観てよかったーーーー
初級を観てから漫画の『ダブル』を読み返すと、解像度がグンと上がります
友仁さんの言う『男の誠実に踏みつけられる女の気持ち』っての、まさにそれよ
帰りにスズナリ横の居酒屋で友さんと焼き鳥つつきながら、すんごいもの観たねーーと。
今の若い役者でアレ出来る人いるかね?って話になり。
山崎はね、玉置玲央さんが似合うと思うのよ(やったことあったかも)でもそれに対する熊田がなぁーーー。なんか思いつかなかったです
私はつかこうへいって、1番最初に観たのが演出•中屋敷さんだったから、中屋敷さんの演出が好きだったりします。(あの◯◯◯◯的なとこがね)
中屋敷さんに思いっきり改竄した初級をやって欲しいな、って思いながら帰ってきました!
あと、やっぱり初級って学生運動をまるっきり知らないとわかりにくいと思います。時代的に我らがギリギリの世代かなぁと。
それと比べると改訂版の飛龍伝、熱海殺人事件、幕末純情伝、あたりは案外普遍的だから今でもよく上演されるんだと思います。
そーゆー意味でも今、初級を観れてよかったです!他のつかこうへい演目が観たくなりました!中屋敷さんの熱海をやっぱり観にいこうかな〜。
OFF•OFFシアターは観やすくていい劇場だった!自由席って久々やん!