10/4 【夢の対決が実現!?】~カンボジアフットボールアカデミーvsタイガースクール~
先月から本格的に始動を始めたカンボジアンタイガーFCのサッカースクール。
10月4日、そのスクール生で構成されたチームが、なんとカンボジアフットボールアカデミー(実質U-15カンボジア代表)と練習試合を行なった。
そんな夢のような対決が実現したきっかけは、一週間ほど前。
タイガースクールの生徒が新設されるU-13カンボジア代表の選考会に参加するということで、いてもたってもいられなくなり、僕とタイガースクール責任者のしょうごくんと2人で会場のナショナリズムトレーニングセンターへ向かった。
トゥクトゥク(往復25ドル)を貸しきって、田園風景を横目にひたすら走り続けた
そんな選考会でU-15カンボジア代表の壱岐監督と話をしたところ、アカデミーの練習試合の対戦相手に困っているということで、今回タイガースクールとの対戦が実現することとなった。
練習試合当日
朝6時半に集合し、出発。
しかし、25~30名来る予定が、7時15分になっても18人しか来ていない。しかし、これはカンボジアでは想定内。あらかじめ、必要人数より多めに声をかけていた。
バスの車内でテンションMAXの子供たちと通訳のノイ。皆、人生初のサッカーの試合に落ち着かない様子。
だが、このバス、エアコンがついていないため、窓もドアも開けっ放し。
砂埃とハエが容赦なく僕達に襲いかかる。普段、プノンペンという都会に住んでいる子供達にとっては想定外だったようで、移動中、アウェイの洗礼にひたすら耐えていた。
着いて早々、ウォーミングアップ開始。今回の生徒たちのユニフォームは、クラブのサプライヤーであるNTスポーツさんからの提供。いつも本当にありがとうございます!
記念すべき初の対外試合に臨むイレブンはこちら。後ろのサングラスをかけているチンピラ風の子供が気になる。。。
近年、著しい経済発展を遂げているカンボジアには次々とフットサルコートが建設されているが、普通のサッカーグランドはまだ数えるくらいしかない。
そのため、今回のタイガースクールのメンバーのほとんどは、11人制サッカーの未経験者。
彼らが普通に試合が行えるかどうか、非常に心配だったが、案の定、試合開始直後に不安が的中。
前半は、全てが初めての経験なのでボールを持ってもどうしたらいいのか戸惑い、パスもほとんど繋げず、ただひたすら相手にボールを回され、ゴールを許し続けた。
1本目は0-6の完敗。
相手のシュートミスに助けられてこの点差なので、内容は10点差以上の完敗だった。
15分間の休憩中、辻井翔吾監督が2点指示を出した。
1.ボールを持ったら前へ蹴ろう
2.後ろに下がりすぎているのでもっと前に行こう
どんな指示をするのか興味があったが、答えは非常にシンプルだった。
ここにいるスクール生は13~18歳だが、彼らはサッカーの試合というものを全く知らない。
日本だったら小学校低学年に教えてるような感覚である。
だが2本目、生徒たちは、この指示を忠実に守り、躍動しはじめた。
ボールを持ったらとりあえず、前へ蹴る。
↓
全員が前へラインを押し上げる。
これを繰り返すうちに徐々に敵陣内でのプレーが増え始めたのだ。
そして、右サイドからチャンスを作り、初シュート。それがなんと、ゴールに入ってしまった。
2本目は、タイガースクールがまさかの先制。
2本目のメンバーは1本目と同じメンバーで臨んだ。
だが、彼らの表情を見ると苦しんでいながらも楽しんでプレーしているように見える。
1本目とは明らかに全く別のチームのようだ。
帰りのバスの車内。子供たちは、遠足の帰りのようにぐっすり眠っていた。