下書きを読み返してみたら、前回の記事もそうなんだけど、映画やら原作やら漫画やら混在していて、映画について抜き出そうと思ったらもう残りはほとんどありませんでした。
アニメも含めそれぞれ別物として楽しんではいるのですが、やはり補完し合える部分もあったりして、映画の感想を言おうとしても他のバージョンがひっぱられてきちゃう。
そして、そういう楽しみ方が私は好きなのです。
というわけで、スペース以下はまたネタバレしてますので回避したい方はここまでということでお願いします。
あと、前回に比べるとすこしマイナスの感想が多いです。
でも、好きなんです。
・
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郁ちゃんが監禁されている場所がどうやら立川にあるらしいとわかり、いてもたってもいられなくなった堂上教官は隊長の制止をきかず、現場に向かおうと部屋を出てしまいます。
そのときに、まるで刑事ドラマのように図書隊の手帳を机にバンと置いていってしまうんだけど…。
それ、いらなかったのでは。
と、思っちゃう。
見計らいの件は後悔していない、でもそこから身をもって学んだことは大きく、それこそがいまの教官を作り上げてるんだよね。
規律を守ることの大切さ。
だから、感情に流されやすい部分を必死で切り捨ててきた。
郁ちゃんのために図書隊員としてがんばってきたってとこあるじゃん。
あの子に恥じないようにっていう、いちばん心の支えにしているところなのに、そこで図書隊員の証明を投げちゃうのはどうなの。
いくら助けるためとはいえ。
ある意味では、郁ちゃんが図書隊員として成長させてくれたのに、いちばんがんばってきたところをそこでまた覆しちゃうのは、あの日の女子高生をがっかりさせるだろうと思うんじゃないかな。
だから手帳を置いたことは、堂上教官らしくないって思う。
郁ちゃんだからこそ、堂上教官には、図書隊員として部下を助けにいってもらいたかったな。
そんで、この部分が、原作堂上と映画堂上のいちばん大きな違いだったと思います。
***
エンドロールでまた流れるメインテーマ。
“空飛ぶ…”と書かれていたのが、ふふっと。
いまちょうどドラマの再放送もしてますね。
***
ところでさー。
岡田教官の「ぽん」に、んん…?と思った人は少なくないと思います。
なでたというよりも、むしろ郁ちゃんの髪の感触をじっくりと味わっているように見えてしまいましたが…。
だって、花の女子高生の髪が逆立つほど指をからめてたもん。
やだ教官たらそんなのやめてあげて…。
やっぱりぽん、あるいはぽんぽん。
それがいいのにー。
と、思ったんだけどね。
でもそうじゃなくて、頭に触れているそのわずか数秒間のうちに堂上教官の心にはいろいろな思いがものすごい速さでかけめぐっているのだと思って見れば、まああれもアリ。
初めてのときと、二回目と、込めた思いの違いについて推察するのも一興、見てる側の心もいろいろな意味で掻き乱されるシーンとなるのではないでしょうか。
原作にしろ漫画にしろアニメにしろ、教官のぽんはとても頻繁に出てきて、毎度その状況や心情にぐぐっときてしまうのですが、
この映画では出会いのシーンとラストの貴重な二回のみ。
だからこそ同じ手つきでも大きな違いがあるわけで、見てる側としては味わい深いんだよねー。
***
惜しいのは、前回もちらっと書きましたが、本来主役であるはずの郁ちゃんをいまひとつ描ききれていないこと。
そもそも特殊部隊に選抜されたいちばんの理由である運動能力の高さが、きちんと見せられていない。
あのリペリングだけでは足りないし、あとから手塚がとってつけたように郁ちゃんの運動神経について述べてはいるものの、足りないよね。
手塚が郁ちゃんにガツンとやられるはずだったシーンも少々物足りない。
観客の立場としては、堂上教官がかっこいいのはよくよくわかる。
でも郁ちゃんが、最初はしごかれすぎて反発していたのに、それでもくらいついていった理由や、いつしかその背中が自分の目指す目標となっていたと認めるまでに至る過程が曖昧な気がする。
私たちから見た堂上教官を郁ちゃんが見てるわけじゃないので、もうすこし、郁ちゃんが堂上教官の揺るがない信念を見せつけられるようなところがあってもよかったんじゃないかなぁ。
持ち前の負けん気と、正義感の強さと、上官の言葉を全身で吸収していく素直さがあってこそ、堂上教官のわかりにくい優しさに気づき、その図書隊員たる姿勢に憧れ、自分の目指すところをそこに見出だしたんだもんね。
***
手塚のキャラクターも、ちょっとわかりにくい。
カタブツで頭がいいくせに、仲間として打ち解けろと言われたからといって郁ちゃんに交際を申し込むというおバカさんだったりする。
憧れの堂上教官が妙に郁ちゃんをかまうからおもしろくなくて、できないくせにいい気になるなよと郁ちゃんにつっかかってしまうガキっぽさがある。
郁ちゃんへの“提案”については、もすこし早い段階で種明かししてあげたほうがよかったのでは…。
だってほんとに、顔が甘ったるいだけにナンパ男にすら見えかねないんだもん。
あげくの果てに、泣いた柴崎をからかって「意外とかわいいとこあるんだな」とかいう余裕っぷり。
いやいや、柴崎が泣いたら動揺するのが手塚のはず。
続編は、いまや超売れっ子になってしまった都合により、手塚にスポットライトがあたりすぎたりしたら興ざめしちゃうな。
手塚もかっこよくて好きなキャラクターなんだけど。
***
結論としてこの映画は、郁ちゃんよりも堂上教官が主役になってるということだと…。
***
で、なんだか文を読み返す気にもなれないこの記事は、もうこのまま投稿してしまいます。
***
最後に。
テレビ放送も、ドラマも、続編もたのしみ。
でもいちばん気になるのは漫画版だったりする。
いちばん盛り上がるあたりを果たしてどの程度描けるのかっていうのがね。
いや、くわしく描いてほしいってことじゃなくて、でもあっさりしすぎるのもがっかりしちゃうじゃん。
そもそもLaLaというのはどのあたりの層がターゲットなんでしょう。
私は2~3作品くらいしか読まないけど、まあ小学校高学年も見られる雑誌かなという認識です。
でも今月号あたり、図書館戦争はラインをすこし越えたかな…と。
あくまで私個人の感想ですが。
中学生くらいならいける?
でも、原作の別冊Ⅰの、まんなか~後半あたりを掲載するなら、直接的な表現はなくても高校生以上じゃない?
LaLaというのは、それくらいが載せられる雑誌なんでしょうか。
なんにしろ、まだまだ楽しみです。
アニメも含めそれぞれ別物として楽しんではいるのですが、やはり補完し合える部分もあったりして、映画の感想を言おうとしても他のバージョンがひっぱられてきちゃう。
そして、そういう楽しみ方が私は好きなのです。
というわけで、スペース以下はまたネタバレしてますので回避したい方はここまでということでお願いします。
あと、前回に比べるとすこしマイナスの感想が多いです。
でも、好きなんです。
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郁ちゃんが監禁されている場所がどうやら立川にあるらしいとわかり、いてもたってもいられなくなった堂上教官は隊長の制止をきかず、現場に向かおうと部屋を出てしまいます。
そのときに、まるで刑事ドラマのように図書隊の手帳を机にバンと置いていってしまうんだけど…。
それ、いらなかったのでは。
と、思っちゃう。
見計らいの件は後悔していない、でもそこから身をもって学んだことは大きく、それこそがいまの教官を作り上げてるんだよね。
規律を守ることの大切さ。
だから、感情に流されやすい部分を必死で切り捨ててきた。
郁ちゃんのために図書隊員としてがんばってきたってとこあるじゃん。
あの子に恥じないようにっていう、いちばん心の支えにしているところなのに、そこで図書隊員の証明を投げちゃうのはどうなの。
いくら助けるためとはいえ。
ある意味では、郁ちゃんが図書隊員として成長させてくれたのに、いちばんがんばってきたところをそこでまた覆しちゃうのは、あの日の女子高生をがっかりさせるだろうと思うんじゃないかな。
だから手帳を置いたことは、堂上教官らしくないって思う。
郁ちゃんだからこそ、堂上教官には、図書隊員として部下を助けにいってもらいたかったな。
そんで、この部分が、原作堂上と映画堂上のいちばん大きな違いだったと思います。
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エンドロールでまた流れるメインテーマ。
“空飛ぶ…”と書かれていたのが、ふふっと。
いまちょうどドラマの再放送もしてますね。
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ところでさー。
岡田教官の「ぽん」に、んん…?と思った人は少なくないと思います。
なでたというよりも、むしろ郁ちゃんの髪の感触をじっくりと味わっているように見えてしまいましたが…。
だって、花の女子高生の髪が逆立つほど指をからめてたもん。
やだ教官たらそんなのやめてあげて…。
やっぱりぽん、あるいはぽんぽん。
それがいいのにー。
と、思ったんだけどね。
でもそうじゃなくて、頭に触れているそのわずか数秒間のうちに堂上教官の心にはいろいろな思いがものすごい速さでかけめぐっているのだと思って見れば、まああれもアリ。
初めてのときと、二回目と、込めた思いの違いについて推察するのも一興、見てる側の心もいろいろな意味で掻き乱されるシーンとなるのではないでしょうか。
原作にしろ漫画にしろアニメにしろ、教官のぽんはとても頻繁に出てきて、毎度その状況や心情にぐぐっときてしまうのですが、
この映画では出会いのシーンとラストの貴重な二回のみ。
だからこそ同じ手つきでも大きな違いがあるわけで、見てる側としては味わい深いんだよねー。
***
惜しいのは、前回もちらっと書きましたが、本来主役であるはずの郁ちゃんをいまひとつ描ききれていないこと。
そもそも特殊部隊に選抜されたいちばんの理由である運動能力の高さが、きちんと見せられていない。
あのリペリングだけでは足りないし、あとから手塚がとってつけたように郁ちゃんの運動神経について述べてはいるものの、足りないよね。
手塚が郁ちゃんにガツンとやられるはずだったシーンも少々物足りない。
観客の立場としては、堂上教官がかっこいいのはよくよくわかる。
でも郁ちゃんが、最初はしごかれすぎて反発していたのに、それでもくらいついていった理由や、いつしかその背中が自分の目指す目標となっていたと認めるまでに至る過程が曖昧な気がする。
私たちから見た堂上教官を郁ちゃんが見てるわけじゃないので、もうすこし、郁ちゃんが堂上教官の揺るがない信念を見せつけられるようなところがあってもよかったんじゃないかなぁ。
持ち前の負けん気と、正義感の強さと、上官の言葉を全身で吸収していく素直さがあってこそ、堂上教官のわかりにくい優しさに気づき、その図書隊員たる姿勢に憧れ、自分の目指すところをそこに見出だしたんだもんね。
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手塚のキャラクターも、ちょっとわかりにくい。
カタブツで頭がいいくせに、仲間として打ち解けろと言われたからといって郁ちゃんに交際を申し込むというおバカさんだったりする。
憧れの堂上教官が妙に郁ちゃんをかまうからおもしろくなくて、できないくせにいい気になるなよと郁ちゃんにつっかかってしまうガキっぽさがある。
郁ちゃんへの“提案”については、もすこし早い段階で種明かししてあげたほうがよかったのでは…。
だってほんとに、顔が甘ったるいだけにナンパ男にすら見えかねないんだもん。
あげくの果てに、泣いた柴崎をからかって「意外とかわいいとこあるんだな」とかいう余裕っぷり。
いやいや、柴崎が泣いたら動揺するのが手塚のはず。
続編は、いまや超売れっ子になってしまった都合により、手塚にスポットライトがあたりすぎたりしたら興ざめしちゃうな。
手塚もかっこよくて好きなキャラクターなんだけど。
***
結論としてこの映画は、郁ちゃんよりも堂上教官が主役になってるということだと…。
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で、なんだか文を読み返す気にもなれないこの記事は、もうこのまま投稿してしまいます。
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最後に。
テレビ放送も、ドラマも、続編もたのしみ。
でもいちばん気になるのは漫画版だったりする。
いちばん盛り上がるあたりを果たしてどの程度描けるのかっていうのがね。
いや、くわしく描いてほしいってことじゃなくて、でもあっさりしすぎるのもがっかりしちゃうじゃん。
そもそもLaLaというのはどのあたりの層がターゲットなんでしょう。
私は2~3作品くらいしか読まないけど、まあ小学校高学年も見られる雑誌かなという認識です。
でも今月号あたり、図書館戦争はラインをすこし越えたかな…と。
あくまで私個人の感想ですが。
中学生くらいならいける?
でも、原作の別冊Ⅰの、まんなか~後半あたりを掲載するなら、直接的な表現はなくても高校生以上じゃない?
LaLaというのは、それくらいが載せられる雑誌なんでしょうか。
なんにしろ、まだまだ楽しみです。