20歳から勤めてきた会社
自分の大切な
【命の時間】を売るのだから
高値で売る
勤めるときに、
そう決めた
わたしは
他のひとより
なにかが出来る
ということはなかった
学歴もなければ
資格もない
けれど、
ひとさまより強い
御先祖さまの御加護と
運がある
それを信じて
ひとより早く進んできた
2021年1月
目標達成は
まず日付と数字から
そう
教わる機会があり、
2021年、
年収700万円、達成
と、掲げた
掲げたとおり、
2021年の年収は702万円
数字は突破した
けれども
2020年から
どうしても
いまの生き方に疑問があり、
もやもやもやもやと
霧の中を
しかめっ面で歩くような
2年間を過ごした
41歳、女性
年収702万円
世間的には
どういう評価なのか
わからない
きっと、
上を向けば
遥か天上を臨むことも叶わず
俯けば
我が身を透かして
底の底を垣間見るであろう
わたしは、お金を、奪われる
この概念から
お金が手元に
いくらやってきてくれようとも
わたしの財政は常にゼロ
20年以上勤めて
貯金ゼロ
これはきっと、
異常なんだという自覚はある
どこかにあった
幻の【安定】
ずっと
【このまま】が続く
という幻想
このままで居たならば
【安心】という神話
だけれども、
今日
雷鳴の轟くが如く
このまま勤めていたら、
この環境に居続けたら、
肉体は生きていられる
けれど
【わたし】が【死ぬ】
という直観が
骨の髄までを振動させた
生きながらにして、
死んでいく
その重い重い直観は、
漬物石のように
わたしの肚に居座った
苦しくもあり、
けれど
芯が通るような
悦びに似た思いも孕んで
まるで
ゴルゴダの丘を行くように
わたしはトボトボと歩く
恵まれた
この環境にあるが故に、
【わたし】が死んでいく
という
冷たいロンギヌスの槍に
貫かれながら
わたしとはなにか
わたしとはなにか
わたしとはなにか
わたしのしあわせとはなにか
わたしのしあわせとはなにか
わたしのしあわせとはなにか
ほんとうのわたし
向き合い続けたほんとうのわたし
もう、
猶予は無い
寿命という名の
死刑宣告
死刑執行までの
猶予期間が
終わったということだ
死を前にして
わたしが
【決断】するときが
やってきたのだろう