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幼児・小学生 造形・お絵かき工作教室のこども造形美術研究所 アトリエベッポの 友繁典子です。
暑かった夏も去って、本格的に秋になってきましたね。
さて、今回は幼児さんの親子クラスでの保護者さんとのやり取りから、シュタイナー教育の具体的な実践についてご紹介したいと思います。
シュタイナー教育は、
「自由な教育、子どもたちは自由のびのびと!」という印象をもたれる方が多いかと思います。
怒ったり厳しく躾けたりしない教育というイメージがあるようです。
でもね。
実は、違うんです。
最後までじっくりと読んで考えていただきたいので、この言葉を丸ごと意味だけいることのないようにして頂きたいのですが。
「こどもに自由はありません。」
が基本的な姿勢です。
シュタイナー思想は、大人になった時に、世間の意見やまわりに流されたりすることなく、本当の意味で自分がどうありたいのか?
自分の使命は何か?を自分で決めて、決定していく。
「本当の意味で自由に生きていけるための教育です。」
そのために、子ども時代は 「こどもに自由はありません。」
なのです。
具体的な事として 「子どもに選択肢を与えない。」 ということです。
例えば、、、。
日常の些細なこと。
お子さんにこんなことを聞いていませんか?
「今日はどのお洋服を着たい?」
「今日はどこに遊びに行きたい?」
「今日はどのお洋服きたい?」 ママ
「半袖のシャツ!絶対これしか着ない!」 坊や
「今日は真冬よ。寒いわよ。」 ママ
「いや~絶対これしか着ない!」 坊や
この展開どうですか?お子さんは自由でしょうか?
「今日はこの服を着ます!」 と毎日ママが決めていれば、こんなことはおこりません。
「今日はどこに遊びに行きたい?」ママ
「公園に行きたい!」 坊や
これが、毎日の習慣だったとします。
子どもは毎日同じことが大好きです。あんまり変則や変更は嫌いです。
もちろん、毎日、自由に選択肢をママから与えてもらっていると、坊やにとっては、習慣になります。
「今日はどこに遊びに行きたい?」がなくても、坊やが主導権を握ることになります。
子どもに選択肢を与える、選ばせる。
台風の日でも、公園に遊びに行きたいと言えば、遊びに行かせたあげることが自由でしょうか?
とても極端なことを書きましたが、これは、大きなことでも日常の小さなことでも起こってきます。
そういう意味での
「こどもに自由はありません。」
「こどもには決定権はありません。子どもに選択肢を与えない。」
なのでした。
そんなことを、アトリエの幼児親子クラスのママに個人的にメールでお伝えしたことがありました。
そうしたら、とても素敵な気付きをされて、私も改めて、勉強になりました。
その方の気付きをご本人のご了解を得てご紹介させてください。
そして、ぜひ、皆さんの日々の子育ての参考にしてくださいね。
ともしげ先生へ
メールありがとうございました!うれしかったです。
実はアトリエで先生とお話したあとでメールを読んだのですが、わたしにとっても、こどもの自主性を大切にすることと、こどもに決定権を与えないことの意味を深く考えさせられるいい機会になったと思っています。
ともしげ先生がシュタイナー的思考はこうですと示して下さると同時にそれぞれのお母さんがじっくり考えて答えをだしてください、とアドバイスしてくださる姿勢に、いつもはげまされています。
決定する、ってすごく知識と経験が必要ですね。
必要か、必要でないかを決めること。育児のなかでも断捨離するにしてもこれを決めるのに労力がいります。でも、心の中の答えが決まっているとき、選択肢が少ないときは、決定するのもスムーズです。
幼いこどもにとっては、親は自分で決めさせることを求めるよりも、決める、というわずらわしさがないように、親が条件や空間を整えてやることのほうが大切なんじゃないかなあ、と先生のお話を聞いて感じました。
親の自分が決めるのがめんどくさい→こどもに決定させて自分が一時的に楽する→こどもは自分の決定結果を簡単にくつがえす(イチゴ味よりやっぱりぶどう味がよかった、のレベルもあります)→こどものその態度にわたしが腹をたてる→親子の雰囲気がまずくなる・・・わが家のよくある光景です。
これがもし、わたしが決めたことだから、と最初にわたしが腹をくくっていれば、その結果もわたしがおおらかに受け止められる気がします。
それは、わたしが自分の考えに自信を持つこと、自分を信頼することと深くつながっているのだと思います。
こどもに決断させるって、料理で言えばこどもに料理を手伝ってもらうときに、包丁を持たせるくらいのハイレベルなことなんだと思います。
包丁を持たせるまえに、食材にふれたりにおいをかいだり、水遊びしたりとこどもたちが料理の楽しさにふれるためにできること、いっぱいありますよね。こどもにとってふさわしい時期にふさわしいものを与えられるかは、大人の観察力が問われます。
こどもに包丁を持たせるには、大人が十分にその環境を安全に整え、こどもの身体能力が包丁を持つのにふさわしい時期なのか、大人の準備と判断が最優先であることも、なんか共通している気がします。
早期教育は望ましくない、というのも将来包丁を上手に使ってほしいからといって包丁をはやばやと与えるようなものなのかもしれません。上手に切れずにこども自身が思わぬ深手を負うこともありますよね。
こどもの身体を観察すること、大人がそれにふさわしく心をこめて環境を整えること。シュタイナー教育はそれを求めているイメージがします。
だから、日々の生活に追われるわたしにはハードル高いんですけど、これをいつか実現したい、こうあれたらすてきだなあ・・・と、心ひかれているのです(笑)
(アトリエの保護者さんとのやり取りから)
ご本人のご了解を得て一部ご紹介しました。
私も頂いたメールのその言葉にとても勇気をもらいました。
ありがとうございます。
この言葉が誰かの背中を押せるといいな~。
子ども時間に彩りを 子育て時間をもっと楽しく
こども造形美術教室アトリエベッポ 友繁典子
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