今回は新ガイドラインについての説明。2016年、6月に改定されたばかりです。

{6A68A804-A3B9-4AF3-9A14-D961C5CD7672}
旧ガイドラインでも少し出てきましたが、とにかく今回の話の中心は【時間軸ができた】ということ。なぜかというと、世界的に薬剤耐性菌が問題となっているから。そして、それぞれのニキビの状態に適した薬剤が登場したから。

では図の赤色で囲まれたところから説明します。
この部分は、一番上に【急性炎症期】と書かれています。よく言う、赤ニキビができた状態です。赤ニキビは紅色丘疹と言ったりします。

左側の3つの四角に囲まれたところを見ると、上から軽症の炎症+面皰、中等症の~、重症・最重症の~となっています。軽症から最重症は赤ニキビの数で決まります(中等症以上を数える医師は稀かと思いますが)。

最重症から見ていきます。
重症・最重症では推奨度A(最も推奨される)にアダパレン+内服抗菌薬になっています。ついで、CLDM/BPO(デュアックゲルのこと。このガイドラインで初登場)と並びます。

次に中等症。
ここではCLDM/BPO、アダパレン+外用抗菌薬の順で並びます。

そして軽症。
中等症同様、CLDM/BPO、アダパレン+外用抗菌薬の順で並びます。

お気付きの方もいらっしゃると思いますが、「私が使ってるベピオゲルは?」という人もいるでしょう。もちろん、ベピオゲルも今回はのガイドラインで初登場。ベピオゲルはBPOと書かれ、推奨度Aの中でも中盤以降の選択肢となっています。

なぜでしょう?追って説明します。

ところで、耐性菌問題が取り上げられても、実は急性炎症期には抗菌薬(外用・内服)が積極的に用いられています。これにはちゃんと理由があります。

【抗菌薬は炎症を抑えるために強い力を発揮するから】
これに付随して、
【赤ニキビの約8%は12週間で瘢痕(ニキビ痕)になってしまうから】
これらのことから、より早く治る選択肢を取る必要があります。

そこで、より早く効く、そしてより患者が楽に薬を扱えるという観点からデュアックゲルが軽症~中等症に一番推奨されています。
では、アダパレン+抗菌薬は?これは論文が書かれていて根拠があるようです。ガイドライン作成の上で、論文があることは非常に重要なことだそうです。

ベピオゲルが一番に推奨されない理由はここまでの話にあるようです。より早く治すことを考慮すると、ベピオゲルは不十分という解釈が、このガイドラインではされているようです。また、ニキビ治療が進んでいる欧州のガイドラインでもベピオゲルは推奨度【中】という位置にいます。さらに、世界的にみて、ニキビ治療に最も多く使われているのはデュアックゲルとディフェリンゲルである(出典なし。友人から聞きました)、という点も考慮されているかもしれません。

長くなりましたが、以上がガイドライン上での赤ニキビ治療の説明になります。少し長くなったので、続きは次回。