夫を殺したのは親友の息子なの? ごく普通の二つの家族が「愛国心」のもとに引き裂かれ大きな波紋を描く壮大なドラマ。バスクを舞台に世界を揺るがしたスペイン文学。大ベストセラー!
ある雨の午後、夫のチャトがバスクの武装集団〝ETA〟に殺害された。故郷の村を離れて暮らす妻ビジョリにとって、あの日から二十年以上経てもなお、頭から離れないことがある。いったい誰がチャトを撃ったのか?
ETAが武装闘争の完全停止を宣言した2011年10月、夫の死をめぐる真実と謝罪をもとめて、ビジョリが〝村〟に帰るところから、小説は幕をあける。
夫を殺したのは親友の息子なのか、それともいったい、誰なのか?
サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼の旅で バスクを村も多く歩きました。
2006年 サンティアゴ・デ・コンポステーラ駅→寝台夜行列車→マドリード駅
に乗ろうとした時 手荷物検査が行われているのにビックリしたのでした。
に乗ろうとした時 手荷物検査が行われているのにビックリしたのでした。
ヨーロッパの多くの列車に乗ってきたけど 空港並みの手荷物検査ははじめてでした。
2004年マドリード列車爆破テロ事件を当初スペイン当局は「ETAによる犯行」と表明したのでした。 その後アルカーイダの犯行とした。
この小説の舞台のサンセバスチャンにはベレー帽を被った老人が・・・・。
ピレネー山脈に繋がる村々のスポーツがサイクリングクラブ。
そして美食倶楽部の会員。バスク人らしい生活ですね。
そして、この物語を引っ張るのは、余命いくばくもない癌に侵されたビジョリが、誰が夫チャトを殺したのかを死ぬ前に知りたいという気持ち、夫殺害に係わったホシェマリからの謝罪を求める執念です。完全ではないかもしれないものの、物語の最後では、ビジョリはようやく心の整理がつき、夫が死んでから離れていた故郷の村の墓地に夫と共に葬ってもらうことを遺言します。そして、ラストでは、結局のところ、人と人の触れ合い以上に重要なことはないことが語られているのです。
本書が語ろうとしているのは、政治信条よりも、家族への愛情、親友との友情を優先しようという単純なものだと思います。テロに関しては、もちろん否定的に描かれていますが、しかし、テロ活動に至った背景の存在までは否定しているわけではありません。そして、自分の殺害に関与することになるホシェマリに対するチャトの次の言葉の方が、この作品の主張を表しているようです。
「あいつが子どものときに、パゴエタで、どれだけアイスをごちそうしてやったか!」
戦争に限らず、テロや暴力がなくなることは、人類の歴史ではありえないのでしょうか。
本書が語ろうとしているのは、政治信条よりも、家族への愛情、親友との友情を優先しようという単純なものだと思います。テロに関しては、もちろん否定的に描かれていますが、しかし、テロ活動に至った背景の存在までは否定しているわけではありません。そして、自分の殺害に関与することになるホシェマリに対するチャトの次の言葉の方が、この作品の主張を表しているようです。
「あいつが子どものときに、パゴエタで、どれだけアイスをごちそうしてやったか!」
戦争に限らず、テロや暴力がなくなることは、人類の歴史ではありえないのでしょうか。
葛藤するごく普通の二つの家族が「愛国心」のもとに引き裂かれ、波紋を描く壮大なドラマは、バスクを舞台に世界を揺るがした。二〇一六年にスペインで初版が刊行されるとすぐに大きな話題となり、国内で120万部を超える大ベストセラーに。スペイン国民文学賞ほか欧州文学賞受賞などヨーロッパでもベストセラーとなり、世界32か国で翻訳されている。2020年にはHBOでドラマ化され世界32か国以上で翻訳刊行された大傑作。

