■壊れた赤外線リモコンの修理(DVDプレーヤ、PCのリモコン)
■はじめに:
この記事は、以前ツイッターで僕が呟いていたものを、追加・再編集したものです。ツイッターだと、話の内容が流れて行ってそれきりになりがちなので、自身の備忘録として役に立つかもしれないので、まとめたものです。
■おことわり:
毎度ですが、この記事を見ることで発生したいかなる損害についても、私は責任を負いません。私が独自に行った推測、実験によるものです。また、質問にもお答えできません。メーカーにも問い合わせないでください。また、部品屋さんにも問い合わせないでください。何が起きても、すべて実施した人の自己責任とします。あしからず。
■事の発端:
・某所で買った中古の中国製のDVDプレーヤのリモコンが効かなくなった。
・某所で買った中古のテレビ機能付きPCのリモコンが効かない。
-----------------
DVDプレーヤ編
■現状調査:
本体に付属していたリモコンが効かなくなった。本体側の再生ボタンや、停止ボタン、音量アップダウンのボタンは効くので、どうやらリモコンに原因があるようだ。リモコンの電池を交換しても、症状は変わらない。どうもリモコンが壊れたらしい。メーカー独自のリモコンなので、代替はない。修理するしかない状態。
■解析1:(分解、目視)
とりあえず原因を探るべく、リモコンのカラを割って分解してみた。すると、なんとも簡単な構造だったのでちょっとビックリした。中身は、プリント基板と樹脂でボンディングされたマイコンチップらしきもの、赤外線LED(以降”IR_LED”と表記)のみ。IR_LEDには保護抵抗も付いていない。コストダウンのためかも知れないが、普通は保護抵抗ぐらいは付いていると思うのだが…
とりあえず目視では、電池の液漏れ、プリント基板のパターン断線、接触不良などは見られなかった。
■解析2:(IR_LEDの点滅具合)
まず、IR_LEDがちゃんと点滅しているか(信号が出力されているか)を確かめる。IR_LEDの発光は当然、赤外線なので目には見えない。しかし、CMOSやCCDカメラなら観察できる(自身の経験より)。そこで早速、ケータイのカメラで観察してみると…
点滅していない。発光すらしていない。原因は、IR_LEDに信号が来ていない事によるもののように思える。すると、考えられるのはマイコンが壊れているのか、IR_LEDが壊れているのか、それとも他に原因があるのか?
■解析3:(IR_LEDに信号が来ているか)
まずは、オシロスコープでIR_LEDのアノードとカソードに来ている信号を観察してみる。すると、IR_LEDには何やら信号(PWMの様な)が来ている様に見える。どうやら、マイコンは動作しているようだ。すると、まさかIR_LEDが壊れているのだろうか?
■IR_LEDの交換、確認:
試しに手持ちの適当なIR_LEDに交換すると、ちゃんとIR_LEDが点滅している様子が、ケータイのカメラで観察できた。そう、IR_LEDが壊れていたのだった。赤外線リモコンで、まさかIR_LEDが壊れているとは思いもしなかった。
IR_LED交換後は、きちんとリモコンでDVDプレーヤが操作できたので、とりあえずの修理は完了となった。
■考察:
このケースでは、単純にIR_LEDの交換だけで済んだ。リモコンの電源となる電池の電圧は3V。この電圧でマイコンとIR_LEDを駆動しているようだ。推測するに、マイコンとIR_LEDが直結する非常に単純な回路になっていて、IR_LEDに保護抵抗が入っていない模様。要は、過電流による故障と思われる。なので、故障が再発する可能性が十分にある。そのときは、適切な保護抵抗を入れるなり考えることにする。
■考察2:
IR_LEDの規格表を適当にネットからダウンロードして閲覧してみる。すると、連続で電流を流し続ける状態では、順方向電流は最大(恐らく絶対最大定格)100mA程度に対し、極短い時間のパルス状の電流なら最大(恐らく絶対最大定格)1A程度も流せることが分かった。どうやら、設計者は、「1Aも流せるから、保護抵抗要らないよね」みたいに考えたのだろうか?それとも、これがリモコンにIR_LEDを使う場合の、標準的な設計方法なのかは僕には分からない。
-----------------
PC編
■おまけ:
もう一個、死んでいるリモコンがあった。これも以前、オシロでIR_LEDのアノードとカソードを観測したら、信号が確認できた。でも、まさかIR_LEDが壊れているとは思いもしなかったので、その時は交換していなかった。しかし、今回のDVDプレーヤの一件でピンと来た。早速、同様にしてIR_LEDを交換してみると、リモコンが効く様になった。IR_LEDが壊れるなんて、なんだかなあ。