ちょっと嫌な人達の話です。嫌いな人は、飛ばしてください。
地方にいた時、ある若者が、よく遊びに来ました。転勤して、友人もいないのか、ご飯を食べて行きました。
ある日、女の子を連れて来て、「結婚したい」と言うのです。いい子で、私たちも喜んで、祝福しました。
数日後、夫宛にブルーの封筒の女文字のお手紙が来ました。「どこの女の子?」などと、冗談を言いながら、開封しました。
戸籍謄本のコピーと、お手紙が入っていました。
あの結婚したいと言って来た彼の、元カノだそうだ。
彼女曰く、自分と結婚しているのに、違う女性と結婚すると言っているが、これは、重婚である。と言った内容であった。
婚姻届を偽装して、出していた。
付き合っていた頃の鍵の複製を持っていて、彼の留守にアパートに入って、会社関係の名簿を盗み、部長以上と、関連各社の社長宛に送り付けたのである。信じられないことが起きるものである。
こういうことをするなんて、考えられなかった。
何かあると、「万相談所」的な、我が家に泣きついて来た。知り合いの弁護士の元に、連れていった。
しかし、婚姻届が受理されている以上、取り消しはできない。その女性に離婚届を書いてもらう以外ないとのこと。ある程度のお金を包まなければ、いけないだろうと言うことだった。
すったもんだの挙句、なんとか解決したが、その正規の婚約者の女の子に、しばらく、様子見るようにいったが、惚れているとダメなのよね。
そんな曰く付きの結婚の仲人などなる人はいない。直属の上司達は、皆逃げた。結局、我が家が引き受けた。
関連各社には、社長が全国謝って回ったそうである。
彼女は、手に職を持っており、しっかり稼げる人だった。
案の定、数年後には、女性問題を起こした。
彼女は、子供を連れて別居して、連絡をくれた。
彼とも話した。彼女とも話した。どうしようもない男であるが、結局、女が、別れなかった。
これ以上、私たちには面倒見切れないと、連絡をたった。あの息子も、立派な大人になっただろう。最後に会った時、親父にそっくりだったが、性格は似ないで欲しいものである。