ニコが自分を拒む理由がわからなくて
問いただそうとして
泣かせた。
[ごめんね、リュウ。私は]
【なに】
[聞かないって言った]
【けど。なんで俺がダメかわかんねぇから
男、いるならいるで、さぁ】
[違う。
いない、本当。
それにリュウがダメなんじゃない
私がダメ…]
子供のようにしゃくりあげて泣くニコが
俺の胸のシャツを握って鎖骨におでこをつけて
震えてる。
[汚れてるから]
【なんだよそれ】
【大丈夫だから、言ってみ】
[や]強く首を振る
【ニコ】
[私、リュウに捨てられて
死のうとした]
【マジかよ。ふざけんな、なんだよそれ。捨てたとかじゃねぇし】
[お母さんが、リュウのお兄さんといなくなったの。]
お母さんも私を捨てて
私を受け入れてくれる人は
お父さん、
だけだったの。
【それと、汚れてるのとなんの】
[ねぇ、今日会ってないことにしよう。
なかったことにして、もう帰るから]
【何を言ってんだよ。そんなことが
できるわけ
…
[お願い。リュウのこと好きだから]
無理矢理、腕を掴んだ。
もう、逃がすわけにいかねぇんだよ
【なんでもいいから】
[よくないよ!]
よくないの
私は父親と…
お願いだから
[離してよ、ねぇ]
もう、リュウが離れていくの怖い
あんなの
二度といやなの。
【離れねぇから】
あの時もそうやって言ったよ
【ごめん。あの時のことずっと後悔してた。なんで、ニコの手離したのか】
だからもうしない
できねぇから
[ねぇリュウ。
別れてたままにしとこう]
【だからもう無理だって!】
遅ぇよ。
バカ
こんな奇跡はもう起きない
離すわけ…
[じゃあ、フツーのいとこでいて。]
【あのなぁ】
[そしたらたぶん、少し楽だから]
楽とか、
あるかよ
【俺はニコのこと女としか見れねぇ】
そんなのは苦しい。
【なぁ。しようよニコ】
何を
【何とか聞くか。俺たちあの時、繋がっときゃよかったんだよ】
[できないよ]
だからなんで。
【ニコ、心配すんな。
一生俺が守るから】
ニコは下を向いて首を振る
[いい。
リュウは、自由にして]
【自由にしろってんなら、
やらせろよ】
[なに、めちゃくちゃなこと言ってるの]
【めちゃくちゃ、
かもしんねぇけど
もうそれしか…】
そしたらきっと、大丈夫だ。
ニコの両肩を掴んで抱き寄せて
逃げられないようにする
もう。後悔したくない