あなたは好き嫌いが激しい方でしょうか?
また、どういう食べ物が好きで、どういう食べ物が嫌いでしょうか?

まあ、何でも食べられるようにと意識的に頑張ってきたかもしれませんが、基本的にはいろいろと好き嫌いはあるものだと思います。

そして、いろいろな人の食事の習慣を知るようになると、好き嫌いというのは、人によってけっこう違いがあるものなんだあということがわかるようになります。

この好き嫌いというのは、習慣による後天性のものなのでしょうか?それとも、生まれつきの遺伝子レベルのものなのでしょうか?

どうやら、両方の要素が関わっているみたいだということがわかってきています。

チンパンジーの味覚は、地域によって(アフリカの東部と西部)違いがあることを遺伝子解析で特定できたとということが、2012年の8月に京大の霊長類研究所によって発表されました。

http://mainichi.jp/area/news/20120817ddg041040013000c.html
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2012/120817_1.htm


次は、2011年に発表された同じく京大の霊長類研究所によるニホンザルの研究です。
和歌山県や三重県など紀伊半島に住んでいるサルの約3割に、その地域に自生するタチバナなどのかんきつ類を食べても苦味を感じないように遺伝子変異が生じていることがわかったというものです。

他の地域のニホンザルはこの苦味成分を食べることはできないのです。しかも、このような味覚に関する遺伝子変異はたかだか100年単位で大きな変化が起きたりするものであることがわかってきたということです。

http://evolution-neo.seesaa.net/article/217020016.html
http://www.yomiuri.co.jp/osaka/feature/kansai1286328830436_02/news/20120502-OYT8T01078.htm
http://www.pri.kyoto-u.ac.jp/pub/press/20110727_2/index-j.html


味覚は、生まれてからの経験だけではなく、遺伝子レベルで大きな違いが生じるものであるようです。
チンパンジーとヒトは遺伝子配列の99%が同じなので、人間でも同じような違いがある可能性が極めて高いと思われます。


味に関しては、外国に行くと、思いっきり違いがあることを思い知らされることになります。

ドイツ、オーストリアなどドイツ文化圏では、パンやハムやソーセージやチーズがおいしくておいしくて、朝食のバイキングを毎日思いっきり食べまくっていました。
日本に帰ったらもうこれは食べられないぞと思って、朝から本気で食いまくりでした。
いろんな種類があるもんだから、毎朝、ハムだけでも20枚以上は食べていました。

でも、アメリカでは日本食が恋しくて恋しくて、同じ白人の住む国なのに、こんなに食文化が違うというのかとショックを受けました。
ハンバーガーとかはまあ問題なく食べられるけれど(独特なにおいのする粉がパンの表面にかかっていることもあったりして、ちょっと面食らったりもします。)、もうちょっとふつうの食事もとりたいなあと。

ロサンゼルスでは、リトルトーキョーという日本人街があるので、そこに行けば日本食を食べられるだろうということで、カレー屋さんに入って、ようやくお米が食べられて、カレーもまあ日本で食べるのに近い感じで、ホッとしました。


そして、日本人街のスーパーで、いろいろと買いだめしておこうとたくらみました。
さば煮込み弁当、日清のカップヌードル、日本茶のティーバックなどなどを買い込みました。
これでしばらく戦えると喜んでいたのですが、さば煮込み弁当を食べて、ここは日本じゃないんだと現実に引き戻されました。

ごはんが粘り気が少なくて、パラパラっぽくて、おいしくありませんでした。冷めたごはんだから、余計に違いが大きく感じられたのでしょう。そして、さばの味噌漬けも味に深みがなくて、こんなのさばの味噌漬けじゃないよと残念な味でした。日本ではまず口にしたことがないような味でした。

「うぬぬ、仕方がない。でも、カップヌードルならば大丈夫。この味の安定感は抜群だから、アメリカにいたって何も問題がないのだ。」とお湯を入れて3分待ちました。
そして、カップヌードルにこんなに喜びを感じるなんてなと思いながら、食べてみたところ、「なんだこれは???まずい、まずすぎる。」「はあ??、これは本当に日清のカップヌードルか?」ってなりました。

コンソメがきつくて、味もにおいもコンソメ風味で、日本のカップヌードルの味とはまったく別物なのです。アメリカ人の口に合うように、日本とは味付けを大幅に変えているということだったのです。
ああ、カップヌードルにまで裏切られたよとショックが大きかったです。


たしかに、肉料理はおいしいし、何でもボリュームはあるけれど、味は大味で、細かいことを言っていたら食べるものが限定されまくってしまう国だなと思い知らされました。
それでは困るからと、そういう要素を受け入れて、自分を合わせていったなら、思いっきり太らされることになるのだろうなと思いました。
どちから極端なことになりそうだと感じました。

そして、日本の食事の安定感の高さを強烈に感じるようになりました。
レベルの高いこと高いこと、まあ本当にすごいと思います。
これだけおいしいもの(誰の口にも合うもの)が大量にあふれていて、それでいて大半の人が極端に太らずにすんでいるということもすごいことだと思います。


日本食も、それぞれの国の人の味覚に合わせて提供されていくようになるので、それぞれの国で違いが生じるようになります。この違いというのは、単なる食習慣の違いによるものだけではなく、味覚遺伝子などの働きが違っていることも関係しているのだと思われます。

同じものを食べても、感じ方がかなり異なるというのは、ちょっと驚きでもあります。自分の感覚が当たり前と思っていたけれど、それは違うんだぞと気づかされることになるからです。
味というのは絶対的なものではなく、受け手との関係によって成り立つものなんだなあということを思い知らされます。

そして、実は味というのは、同じ人でも、体の状態によって、同じ味が違うように感じるようになっているのです。

たとえば、体内の脂肪量が少なくなると、舌の味覚センサーが脂肪分をよりおいしいと感じるようになっていたりするのです。こういう仕組みは他にもたくさんあります。
また、口だけではなく、いろいろな腸にも味覚センサーがあるということがわかってきていて、どうやら体内で情報交換を行っているようなのです。

人によってもともと好き嫌いの差も大きいうえに、同じものばかり食べていたら、それを拒否するような体の仕組みもあるなど、味覚というものは非常に複雑なものです。

だから、これを食べていたらやせるとか、こういうものを食べないでいたらやせるとか、そういうダイエットというのは、ものすごく単純に考えているものだなあと思ってしまいます。
たまたま合う人もいるでしょうが、大半の人は続けられなくなるのは当然のことでしょう。

味覚というものは、ものすごく奥が深いものであるということが、だんだんとわかるようになってきているという段階なので、これからどんどん新しいことがわかるようになってくるでしょう。



ところで、味覚遺伝子の影響が強いから、自分の口に合わないものは食べられないとあきらめるべきなのかというと、必ずしもそうではないと思います。

流ちょうな山形弁のアメリカ人として有名なダニエル・カールさんは、高校生のとき奈良の智弁学園に1年間留学をしました。
そのときに留学あっせんのスタッフの人から、「どんなものでも7回は食べてみろ」とアドバイスを受けました。

そして、そのアドバイスを守って、まずいと感じても7回は食べてみるようにしてみたところ、歯ごたえがなくて、のどごしもツルツルとしていて最初は気持ち悪く感じていた豆腐も、不思議なことに5,6回目には変わって、おいしく感じるようになったのです。

納豆は最初から意外と抵抗を感じなかったそうで、今ではほとんど毎日のように食べていて、自分自身の健康の源となっているということです。

「どんなことでも7回は挑戦しろ!」というのは、食べ物だけではなく、あらゆることに当てはまることだと思います。

日経新聞でダニエル・カールさんのインタビュー記事を読んだときにすごくためになっていい内容だなあと思いました。あらためて読みたいと思って、ネット上で探したところ、たまたまいいのが見つかりました。ラッキーです。
http://www7a.biglobe.ne.jp/~touitudo/I Maitukino-annai12-10.pdf
ここの6ページと7ページです。PDFファイルです。



それから、ダイエットマニュアルは、8割がた完成というところまできました。
全部で8章になりそうです。
だいたい一通りは書けたという段階で、あと20数項目を書いて、どこかへうまく入れ込んで、それから全体の文章の細かいところを直していかなければというところです。

これまでレポートを作ったときは、書きたい項目は数百というレベルだったので、テーマを箇条書きにしたり、マインドマップを使ったりして、けっこう簡単にまとめられたのですが、今回はまったく次元が違いました。

細かいのを合わせていくと、書きたい項目が万を超えていたので、いろいろ工夫をしても大混乱状態になってしまいました。
まあでも、それもまとまってきてくれて、ダイエットと直接的に関係が深い内容はだいたい詰め込むことができそうになりました。

これまで時間が掛かりすぎてしまいましたが、もう一息というところです。

このマニュアルを読まれた人は、メルマガやブログで出し惜しみがひどいのだなと感じるだろうと思います。

ノウハウというのは、単独だとあっさりと負けてしまうことも多いのです。でも、まとまって束になると非常に強力なものになってくれます。
だから、単独でちょろちょろと出したくはありませんでした。

プライドの問題と責任の問題もあって、納得がいくものができあがるまでは表には出したくはなかったのです。

結果的に、本格的に取り組んでからだけでも丸10年も掛かってしまいました。かなり欲張りでもあったのだろうと思います。

科学や医学ではダイエットの問題はどうにもなりそうにないというのがよくわかるようになって、それならば自分の方が可能性があるなどとごうまんというかおごりなのかもというような考えで始めました。
ところが、実際のダイエットの問題は、考えていたよりもはるかにはるかに難しくて、おびえてしまいました。後悔もしまくりました。それでもなんとかここまで来られたというものが出来てきてくれました。

書店で売られているダイエットの本とは、具体的な方法論や、実践しやすさなどでまったく違う次元を目指したつもりです。
正直に言って、それらの具体性のなさやこれを食べたらというレベルに強い怒りをずっと感じていました。ダイエット業界はもちろんですが。そして、そんな状況を作り出してしまっている元凶は残念ながら現代の科学や医学です。

思いっきりハードルを上げてしまっていますが、これまでに見たことがないダイエットの方法論にしたいと思っています。

それで、いろいろと考えていたのですが、完成したら、これまでに商品を購入してくれた人やメルマガ・ブログを熱心に読んでくれている人には無料でプレゼントしようと思います。

考えれば考えるほど不思議なことが多くて、ここまで来られたことが信じられないというか、自分の力だけとはとても思えません。
少なくともそのお礼にあたることだけはしておかなければと思いました。


何年も掛けて広告費もたくさん使ってこれまでお客さんを集めて来て、ここでマニュアルを購入してもらうというのが、当然のセオリーだし、基本的な鉄則であることは間違いないのですが、それはあくまでセオリーに過ぎないかなと思います。

というのも、こんなにも恐ろしいダイエットの問題には、もともとセオリーなど通用するものではないだろうと考えていました。もしも、通用するとしたら、それは覚悟と狂気だけだろうと思っていました。

そして、それは今もやっぱりそうだったのだろうと思っています。だから、ここでセオリーどおりなどというのも、ちょっと違うだろうと思います。読んでくれている人のなかには、同業者の人とかも多いでしょうから、ちょっとどうなんだろうという気もするのですが、まあ仕方がないですかね。

そんなわけで、期間限定で無料プレゼントする予定なので、楽しみにしておいてください。
本気を出してダイエットの方法論(摂食障害など、いろいろと心理面についてもまとめてあります。)をまとめています。

メルマガやブログで出し惜しみしまくっている具体的な方法論だらけとなっています。
表ではとても書けないようなけっこう激しい内容もたくさんあります。

ぜひとも、楽しみにしておいてください。


P.S.
いろいろと書きたい話はあったのですが、そんなことよりも早くマニュアルを完成させろと思われるでしょうから、作業に戻りたいと思います。
それでは、また。