日経ビジネス3月21日号にはもう一つ特集がある。
「中小都市、攻略!」
何かと思ったけど、これは新興国の中小都市という意味だったみたい。
かつて先進諸国で経済成長が頭うちになってくると、
先進国で成長した企業はこぞって新興国の大都市圏に進出し始めた。
でも最近になって、新興国の大都市圏がある程度成熟した市場になってきたことから、より高い成長性と収益を求めて、今度は中小都市にも続々と進出しているらしい。
確かに中国国内の格差問題なんかを考えると、新興国では大都市と中小都市の経済成長の差、裏を返せば成長性の差が顕著だといえそうですね。
そうはいっても、日経ビジネスによると、中小都市の住民の購買能力、意欲は急速に高まってきているそう。
まあ、だからこそ進出するんだよな。。
ただ、大都市圏と中小都市圏では、全く違ったMKTGの仕方が要求されていて、読んでいる限り中小都市MKTGは難易度が高そうだなと。
大都市圏では、大型小売チェーン店との取引を抑えておけば良かったけど、中小都市圏では個人規模の小売店が多いそうです。
こうなると、小売段階でそうとうの手間がかかりそう。
それに、ブランド認知もぜいたく品に対する知識も低いらしい。
こうなると、個別の製品ブランドにしろ企業ブランドにしろ、定着させるのが容易ではなさそう。
逆に考えれば「早いものがちでゼロから構築できる」とも言えるのだろうけど。
日本企業は進出スピードが遅い、と指摘する人が多いけど、新興国の中小都市の開拓では、それが特に致命傷になってしまうのかもな。。
今週号では、パナソニックのインドでの奮闘が記事になっていました。
パナソニックはインドでの事業をずっと続けてきたけど、市場調査、インド人の意識調査の甘さから、後からやってきた韓国サムスンやLGにあっという間に売り上げをズバ抜かれてしまったそうで。
そこで、パナソニックは、インド人が主に広告情報を得る「映画」を利用してブランド広告を行い、生活に密着した徹底した調査を行って、全く新しいタイプのエアコンを投入。詳しくは日経ビジネスにて。
すると、これが見事ヒット。
インド市場を冷静に見つめなおした、パナソニックタイの社長さんは本当にすごいですね。
これを読んで、振興地域では、「大規模広告によるブランドイメージのすりこみ」と、「1発ヒットさせる」ことが同時にできたらかなり強いだろうなと思いました。初期投資の費用がかなりかかりそうだ…
でもこれができたら、「あの広告でよく見るブランドの商品はすごいよ!」という事になってその地域では相当優位に立てそう。
ただ商品に対する予備知識が低い以上、1発当てるには徹底的な生活の実態調査が必要不可欠だろうなと思いました。
また、ロシアでは、資生堂がそのブランドを全土に浸透させようと努力しているそうです。
興味深いのが、資生堂がとる戦略が、「大都市での広告戦略の強化」にある点。
ファッションは伝播性が高いので、大都市で大流行するものは中小都市で自然と流行する、というファッションの性質を利用した戦略だそうで。
電波の受け手ではなく、電波塔を強化した、ということか。
他にも、
TOTOが、全国から人が集まる万博で自社のウォッシュレットトイレを設置したこと。
YAMAHAの音楽教室戦略。
といった事例が載っています。詳しくは本誌を。
いずれも、商品知識が浅い消費者に、「実体験」を与えているという意味で、より確実な製品浸透戦略だと思います。
まとめると、新興国の中小都市を開拓する上で重要なことは、
新興国では商習慣などが日本と大きく異なる場合が多いため、トラブル解決は現地のパートナーを頼りにすべき。
法整備が不十分な国もあるため、政府とのパイプが太い企業をパートナーにし、さらに政府とも友好関係を築けるように注力する。
重要を創出のための初期投資を惜しまない。
多数ある零細小売店の一つ一つにしっかり目を向ける。
といったことのようです。これも詳しくは本誌ですね。
ますます、世界中で様々な国籍の企業が、入り乱れて活動するようになってきている。
国境を越えた生き方がスタンダードになる日もそう遠くないのかもしれませんね。