現在私が住んでいるルソン島ではCOVID-19対策としてCommunity Quarantine(コミュニティ隔離措置)が取られており、3月17日より在宅業務を行っています笑い泣き
 
今は随分と落ち着きましたが、私としてもこれまで経験したことがなかった事態だったため、なんだかまるで映画のような展開でした…間もなく1ヶ月が経とうとしているので、備忘録として経緯を残しておこうと思いますグッ
 
2020年3月12日(木) PM ロックダウンがあるかもしれない?という噂が流れ始める。
 
何でも突然行う国なので、急になった場合の対応策を社内及び本部と協議し始める。VPNとか。
まだ『あくまでも噂でしょ〜?起きないといいけど、念の為考えようかおいで』というレベル感だったように思う。
 
とはいえ、在宅を進めるにはどうしても①VPN環境 ②クライアントの承認、が無いと進められないので、②を本部とメンバーと連携し、取得に走った。
 
夜に大統領が演説。マニラ首都圏全体について3月15日より隔離措置を実施する旨伝える。
この段階でもまだ在宅勤務をする必要なんてあると思っていなかった。だって会社に行くなとは言ってなかったからアセアセ
 
2020年3月13日(金) PM ロックダウンの準備だけは念の為進める。
メンバーには念の為WFHになった場合の業務フローとか日中考えてもらっていた。私はというと、この段階では以下の対応策を考えて上司(@日本)と話をしていた。
  1. メンバーの住んでいる地域がロックダウンされた場合
  2. オフィスのある地域がロックダウンされた場合
  3. オフィスビルに感染者が出た場合
夕方のMTGでメンバーには上記3パターンを説明したところ、メンバーはがぜん翌週からのWFHを認めてくれるものだと思っていたようで「この会社は私たちの健康は考えてくれないのかムカムカ!?とかなり反発された。(泣いたメンバーもいたわタラー
私は『業務が進行できなくなった場合どうするか?』を考えていたけれど、この時興味深かったのはフィリピン人は『COVID-19にかかる前提で考えている』ので、考え方がマッチしないなぁ…と週末悶々とする羽目にもやもやえーん
 
ちなみに①②はまだFixできていなかった。上司は②を日本側にもプッシュしてくれていたんだけど、
期限が2020年3月17日と、ちょっと温度感が違ってびっくりしたっけなぁ…えー?
 
2020年3月14日(土) パニックに陥るメンバー
 
夕方に夜間外出禁止令が出る注意パー
 
前日の夜にチームマネジメントをしているメンバーが支社長へ「WFH」をなぜ認めてくれないのか、を嘆願するメールを送付していたことを知る。しかもそのメンバーが夜に私も含めマネジメントメンバーを入れたグループチャットを作成。『親が月曜日は会社へ行くなって言っている。あなた達はどう?』と月曜オフィスに行きたくないオーラを出しまくるので、マネージャー陣が真っ先に逃げてどうすんだムカムカ!?そもそも①②もFixできていないのにWFHもできねーだろ!!と憤りが増しムカムカ、さらに悶々とする羽目にムキーッ。(ちなみにグループチャットは速攻削除させた)
 
2020年3月15日(日) 午前0時〜 マニラ首都圏での大規模な都市封鎖が施行。
 
念の為スーパーに行って生活用品を買う。思ったより混んでなかった。
でもアルコール消毒液は売り切れだったな。
 
2020年3月16日(月) オフィスへ
 
一部の公共交通機関が止まり、オフィスに来れないメンバーが続出ぐすん
家が遠いメンバーは特に出社が難しかったみたい。2時間とか3時間バスを待ってたけど、乗れなくて諦めたメンバーもガーン
(もちろんパニックに陥ってグループチャットを作ったメンバーは来ていなかった)
 
知人からもレストランがテイクアウトのみになってモールがクリニック、スーパー、薬局以外が閉まっている旨、連絡をもらう。
いよいよ在宅に向けての舵を大きく切らねばならぬと思いながら出社。
 
いよいよに在宅に向けての準備が本格化。会社としての方針下矢印が打ち出される。
 
  • クライアントの承認が出ている案件、及びクライアントの承認が不要な案件から在宅業務を開始する。
  • 使用するPCはオフィスで使用しているPCを持ち帰って使用する。
  • 家にネットが無いメンバーは追ってラップトップとポケットwifiを貸与する。
 
在宅を推し進めるために、HRが作成したPCを持ち帰るための書類にみんなサインをしていた&上司のサインを待っていた。
ビルからの持ち帰りのためにも必要な書類にもサインをして。他部署でラップトップを使っていて且つVPNが不要なメンバーはこの日を境に在宅へ。
 
でも私たちの部署はラップトップもないし、①②もまだクリアになっていなかったからこの日を境に在宅にはできなかった。
①はもうITチームが鋭意設定を頑張ってくれていたので祈るしかなかったお願い
②はポツポツと承認が出始めていたり、NG案件については『オレんとこのプロジェクトだけはなんとかならんのかムカムカ』と暴れる輩もいて、こんな時に世間知らずだなぁとイラッ。東京も緊急事態宣言が出た今、どうしているのやら…
 
この日も何やら演説があった。マニラ首都圏だった封鎖措置が、ルソン島全域に広がった。
下矢印以下は発表された内容の一部下矢印※大使館のサイトより
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(3)全家庭で厳格な自宅隔離措置をとる。必要不可欠なものを得るため以外の移動は制限される。食糧・重要な医療サービスは継続する。検疫措置実行のため警察官・軍人の役割が強化される。

(5)民間部門においては,食糧・医療の製造に関わるような必要不可欠な分野(公共市場,スーパー,食料品店,コンビニ,病院,診療所,薬局,食糧準備配達サービス,補水所,食糧・医療の製造工場,銀行,送金サービス,電力・エネルギー・水,通信)のみ,必要最小限の人員にて営業を継続する。

BPO,輸出中心産業は必要最小限の人員にて営業を継続する。

メディアは,大統領府広報部門(PCOO)から発行された証明書の保持を条件に,隔離地域内の移動を,覚書発出後72時間内であれば,認められる。

(6)大規模公共交通機関の運営は停止される。

(7)陸路・内航船舶・国内航空便は制限される。

強化されたコミュニティー隔離措置発効(注:3月17日午前0時)後72時間以内であれば,ルソン地域の全ての空港から出国することが認められる。

フィリピン国民(外国籍の配偶者及び子を含む)並びにフィリピン政府が発給した永住査証所持者及び9(e)外交旅券保持者は,入国を認められる。ただし,IATFにより定められた入国制限対象国からの入国の場合は,適用される検疫措置に従うことを条件とする。

貨物の隔離地域域内の出入りは妨げられない。

陸・海・空路の,特に医療機器等の輸送や人道的支援といった公務で入域する軍人等の公務員(uniformed personnel)の入域は認められる。

陸路・内航船舶・国内航空便は制限される。

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この時点でもまだBPOを動かすための最低限の交通機関は動かす、との話だったので明日の出社は何とかなるかなうーん?と思っておりましたが、実際は甘かった…
 
演説の後で①VPNの設定ができた!との吉報が入り、安堵えーん
 
2020年3月17日(火) 目覚めの第一報
 
翌朝6時、信頼しているとあるメンバーから『交通機関が動いていないからオフィスに行けない』との連絡が。
彼女が言うなんてよっぽどだ!と思っていたらまた別のメンバーは『取り敢えず会社に行ってPCをゲットするだけして帰ってもよいか?』と。
直ぐに在宅手配を進めなければならない状況になった。でも許可書が無ければ持ち帰ってはいけない。その時点で脳内の緊急事態スイッチをオン。私は会社が用意してくれる車で通っていたので、いつも通り家を出れば9時には会社には行ける。じゃぁこうしよう。
 
『(PC持ち帰りのアレンジをするので)自分たちで足を用意して9時を目処にオフィスに来て(本来は出社は8時)。来れない人は来れない旨連絡するように』とメンバーに連絡。
車かバイクでとにかく来てもらって、皆の分配送手配をしようと思っていたら、ドライバーから『僕は今日から君たち専用のドライバーになったから。君たち以外乗せないからね。』と伝えられる。(彼は朝の通勤だけ私たちを送ってくれて、それ以外は他の客を乗せていた)
 
ナイス!!じゃぁ配送手配手伝ってもらおうゲラゲラ!!
 
ということで、なんとか配送のための足は用意することができたけど、上手く采配できるか不安になりながらオフィスへむかう。
この時本当に彼が専用になってくれていなかったら、と思うと表現はベタだけどぞっとする。
 
公共交通機関の動いていない道はガラガラ。早い時間にオフィスに着くことができた。
 
意外と多くのメンバーがオフィスに来ていた。メンバーに持ち帰りの許可書を配布しつつ、車が手配できたので配送ルートを考えなさい、とメンバーに指示するも、段取りが悪く、なかなか決まらない。
 
そうこうしていると、とあるメンバーから
「このビルを10AMにクローズするとビルのアドミンが言っているガーン
というとんでもない情報が入ってくる。
 
HRに確認してもらったところ、それでも1PMには閉めるとのことでびっくり。
ビルのクローズって、そんな急に決まるえーん?!
 
続々とメンバーがオフィスにやってくる。
お父さんが乗せてきてくれたので、PCだけ受け取って直ぐに帰ります、という子も。でも近所のメンバー分も持って帰ってくれて助かった。
 
結局なかなか決まらないながらも配送ルートをメンバー同士で決めてもらい、複数回に分けてPCの配送を実施。
たまたま13人乗りのハイエースだったので、助かった。
 
1PMが近づき、とにかくみんなでPCを1階のエントランスまで運び出す。
 
エントランスでは驚愕の光景が広がっていた。
 

 

PCと電話の山!!!!!!

 

 

実は私、運び出しに必要だと思って、

家にある空袋をありったけ持って行ったんだけど、これが正解だった!

 

 

この後各地域で集合場所を決めて、オフィスに来れなかったメンバーにも無事PCを届けることができました爆  笑

配送の時も、公共交通機関は動いてないから、道はとにかくガラガラだったので助かったみたいですニコ

 

みんな、本当にお疲れ様でしたっ笑い泣き

 

ちなみに後から知ったのですが、急にビルが封鎖された理由は

COVID-19の感染者が出たから だったそうな…

 

ひょえーーーーーーーゲホゲホ笑い泣きえーんガーン

危なかったあせる