私はいくつかの社会保険労務士事務所に勤めた者です。



それなので、社会保険労務士事務所への就職活動を何度かしました。

その経験から、いろいろ語りたいと思います。



今回、社会保険労務士事務所で仕事をしたい場合、どのような事務所が良いのか、それについて語りたいと思います。



まず、社会保険労務士事務所というのは、社会保険手続きや給与計算、労務相談などを行なっている事務所で、社会保険労務士試験に合格し、社会保険労務士会に登録した社会保険労務士が開業した事務所です。



税理士事務所とかは聞いたことあると思いますが、社会保険労務士事務所ってあまり聞かないですよね。何せ地味な仕事で知名度は低いですからね。



そんなわけで、社会保険労務士が最初はマンションのような小さな事務所で始め、顧客が増えれば、もう少し大きな事務所スペースを借りて業務を行ったりしています。



それなので、小さければ、社会保険労務士が一人いて、パートが一人しかいなかったりしますし、大きければ50人以上とか100人とかの事務所もあります。



なので、社会保険労務士事務所といってもピンキリです!


①求人は規模に注目!


もしも、社会保険労務士事務所の仕事をお探しの場合、まず、規模に注目した方がいいです。別に大きな事務所が良くて、小さな事務所は良くないとかではありません。求人に応募して行ってみたら、小さなマンションに社労士が一人いただけだった、ってこともあるからです。その社労士が男性で、あなたが女性なら、何か微妙じゃないですか?マンションに2人きりって。


求人を出しているサイトにもよりますが、この規模が書いてない場合、注意が必要かなと思います。社労士事務所はハローワークで求人を出しているケースは割とあり、求人票には必ず規模が書いてありますので、わかりやすいと思いますが、ネットのサイトでは書いていない事務所もあります。なので、そこは応募の際に確認した方がいいです。



②社会保険労務士事務所の給与


正直言って、安いです。本当に大手でない限りは高い給与をもらえることはないと思います。だから、ある程度の妥協が必要です。自分で最低ラインを決めて、選択することをお勧めしますが、本当に最低時給レベルの所もありますので、妥協しすぎないことも必要です。勉強させてもらうのだからなんて思う必要ありません!


社会保険労務士って、そんなに知られてない資格ですが、それなりに合格するには大変です。しかしながら、それなりの給与がもらえるわけでもありません。私は中堅の社労士事務所で正社員で勤めましたが、小さな事務所よりは給与は良かったとは思いますが、資格があるからといって、儲かるってわけでもないです。あ、それに資格がなくても、仕事することは可能ですから、資格に対して手当を出す所もありますが、出さない所も結構あります。資格が必要なのは開業する場合とか企業社労士になる場合だけなので。


だから、パートとかになると、コンビニで、働いた方が高いんじゃない?って思うような時給です。それなのに、求めるものは高いです。パートであっても、顧客を担当したり、専門知識を求められる、間違いを許されない仕事をしたりします。こう言ってはなんですが、パートであれば、社会保険労務士とるなら、簿記3級をとって、税理士事務所でパートした方が勤務先の幅も広がるし良いのではと思います。


正社員であっても、待遇面は大して良くありません。会社に勤めるよりは事務所は体力がないので劣ります。将来、開業したいから、その勉強のためと割り切るなら良いかもしれません。


社会保険労務士で儲かるのは開業してある程度成功できた場合か本当に大きな事務所に勤めた場合、企業社労士としてそれなりの企業に勤めた場合なのではないでしょうか。ただし、大きな社会保険労務士事務所は未経験では相手にしてくれないケースが多いかと思います。小さな事務所でも、やたら経験者をとりたがります。何も知らない人に教えるのは面倒っていうのはあるかもしれませんが、これもどうなの?と思ったりします。私は運良く未経験で正社員として雇ってもらえたのですが、確かに未経験であの仕事をするのはかなりキツいことは確かです。




③社会保険労務士事務所の所長の人柄


それと、社会保険労務士事務所というのは、特に事務所が小さければ、所長の考えが全てです。

だから、所長がどんな人なのか知る必要はあります。私が以前、小さな事務所にパートで応募した時に、面接に所長がいないケースが結構ありました。そして、面接に参加しないばかりか不在。10人未満の小さな事務所であっても、所長はパートの面接をせず、従業員に任せている所もありました。


私はこういう事務所は避けます!!


規模が大きな事務所であれば、こういうこともあります。何と言うか、規模が大きければ、組織になっているので、そこまで考えません。

でも、特に10人未満のような規模が小さい場合、所長がどんな人なのかわからずに、そこで仕事を始めるのは私は怖いです。

なんか、面接にさえ参加しないのは、所長の人柄を疑ってしまいます。パートなんて、どんな人でもいいと言っているようなものに感じます。自分は所長で偉くて忙しいのだから、パートごときに時間をさかないと言われてるような気がしてしまいます。

パートであっても、自分の事務所の仕事を任せる以上、どんな人なのか確かめたいと考える所長が運営する事務所に私は勤めたいです。


また、面接を従業員に任せている場合、いろいろなことを従業員に任せきっている場合があります。その場合、所長はほとんど不在で、事務所にいなかったりします。そうすると、事務所で従業員がどんな働きをしているかわかりませんので、長くいる従業員に他の従業員の様子を聞いたりするとなると、その従業員の私感から評価される可能性があります。



④社労士事務所で働いている人の年齢層


社労士事務所も年齢層は様々です。本当に若い人達が集まっている所もあれば、シニア層が多いところもあります。なので、自分の年齢に合った場所を選ぶことをおすすめします。応募の際に、確認した方がいいです。なぜ、重要かというと、、、社労士事務所はプライドが高い完璧主義の人も多くいます。自分が専門知識を持っているということで自分が万能な人間と勘違いし、新人に酷い対応をする人もまあいます。自分より年齢が高いとか同年代であれば、仕方ないと思えることも、かなりの年下にそのような扱いを受けたら、やってられねーと思うにちがいありません、はい。


⑤社会保険労務士事務所の雰囲気


最近はweb面接でおしまいなんてケースもあるかもしれませんが、社会保険労務士事務所の雰囲気を知るのは重要です!

ピリピリした感じなのか和気あいあいな感じなのか、事務所によって随分違います。

それは、そこで働いている人や所長の人柄によります。

社労士事務所に勤めている人は、専門知識があり、自分には当たり前にわかることが人がわからなかったり、自分の思うようにやらなかったりすると、小馬鹿にするなんて人は結構います。何様?って感じなんですけどね。

新人がわからないのは当たり前、出来ないのは当たり前、皆んなでフォローしあって育てていく心の余裕がある職場が理想です。

あまりにも顧客をとりすぎて、いっぱいいっぱいになっている事務所は避けた方が無難ですし、売上目標をかがげて事務所をとにかく大きくしようと躍起になっているような事務所は要注意です。従業員が忙しくなり、雰囲気は悪くなりギスギスして、サービスの質も悪化し、先が見える気がします。

入ってみないとわからないですが、事務所の雰囲気である程度わかることもあるかもしれません。


⑥社会保険労務士事務所によくいるタイプ


⑤の延長ですが、社会保険労務士事務所には残念ながら、人を馬鹿にするような高飛車な人は一定数います。そして、きちんと教えないので、何かミスした場合、自分がちゃんと教えなかったなんて思ってくれません。新人のせいになります。それでも、それをフォローして何か言ってくれる人がいる事務所ならまだ良いと思います。小さな事務所で皆んなが同調するか黙っているような感じなら最悪です。

そうではない事務所ももちろんありますけど、結構、そういう人は多いかなーとは思います。まぁ、入ってみないとわからないんですけどね。出来るだけ、事務所に行ってみて、事務所の人達の様子を見て、自分に合いそうなところかを見極めた方がいいです。


⑦アットホーム 優しく丁寧に教えます は本当?


アットホームってなんか居心地良さそうに見えますが、アットホームといっても、ただ少人数なだけだったりします。少人数なのに、その中で、一人でもキツい人がいたら、アットホームのアの字もないってことになります。

優しく教えますなんて書いてあっても、そんなに優しくなかったりします。

あまり、信じすぎないことです。


⑧事業拡大中は要注意


事業拡大中ってなんか良い事務所に見えます。でも、これも意外と要注意です。それなりの人数がいて、それをカバーできる力のある事務所ならいいですが、人がいないのに、顧客ばかり増えて、まわっていないので、皆、忙しくて人に優しくできなくなります。そして、ギスギスした雰囲気となります。

でも、事業拡大なら、どんどんお客さんがくるってことで、良い事務所なんじゃないの?と思うかもしれませんが、私の経験上、社労士事務所は顧客からの紹介が多いです。これはどういうことかというと、別にその社労士事務所が他と比べて良いとかではなく、知っている会社が頼んでいる所に自社も頼んでみるか、知らないところより良いし、という程度です。同じ業界の集まりとかの際に、どこに頼んでる?みたいな話で知ったとかもあります。だから、事業拡大=良い事務所とは限りません。それに、今は労務の人を雇うよりは社労士事務所にお願いする方が安いし楽だしで、どこの社労士事務所も顧客が増えている状況で、別にその社労士事務所だけではないです。


⑨履歴書の個人情報の取り扱いが雑な所もあります、、


私が以前勤めていた事務所で、隣の席の人がお昼ご飯を食べながら、求人を出して届いた履歴書を見ていることがあり、びっくり仰天でした。きちんとした会社だと人事部があり、履歴書は部内だけで管理しているかと思いますが、個人事務所の場合、郵便物を一従業員が開けることは多々あります。そして、こんなことも起こり得るわけです。


そして、面接を一従業員、もっといえば、パートにさせるケースだってあります。その場合、履歴書の内容は従業員にまで知られることになります。


履歴書は超個人情報です!自分の顧客の個人情報は考えるくせに、求人応募の履歴書や個人情報の取扱いが杜撰な所は要注意です。

小さな事務所の場合、事務所の雰囲気を知ってもらう必要はありますが、面接自体は喫茶店など別の場所でやってくれるのであれば、あなたの個人情報は考えてくれています。(別部屋のある大きな事務所や大きなフロアの事務所は別として。本当にこんな所で仕事させるのかと思うような狭くて書類にうもれている事務所もあるんです!)だって、そんな小さな事務所で従業員がいる中で面接したら、自分の個人情報を演説してるようなものですよ。

その喫茶店代までケチるなんて本当に良い人材を求めてるのかと思ってしまいます。応募する側だって交通費をかけて出向いているのですから。



マイナスなことばかり書きましたが、まぁ、そういうことも知った上で、社労士事務所の求人に応募した方がいいのかな、と思いました。


とりあえず、おしまい。また思いついたら、追加します。