April 2012

銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)/ダグラス・アダムス
¥683
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会社の同僚から借りて読んだ本。なんか新しいジャンルを見つけた感じ。海外のSF小説はたぶん初めて読んだと思う。しかもSFっていってもまじめな感じじゃなくて、しょっぱなからぶっ飛んでる。海外のSF小説が全部そうではないと思うけど、こんなユーモアとウィットに富んだSFは日本人にはなかなか書けないと思う。雰囲気としては星新一みたいな感じだけど、その想像力をもっとはばたかせていろんなところにディテールにまでこだわってる書いている。

お役所の公示の出し方とか、究極の健康ドリンクの味とか、生命の普遍的問いとか、身近なところから哲学的なところまで、幅広く揶揄してる。人間の愚かさと愛すべき点をよーくわかってるんだなぁ、と感心する。
人間に限らずいろんな生命体が出てくるけど、どれもなぜか馬鹿げて愛おしい。

少なくともこれだけは覚えておかなければいけない。
地球上で一番賢いのはネズミ、次がイルカ、三番目が人間なのだと。
地球の北欧のフィヨルドを作ったじーさんはそれで芸術的な賞をもらったということ。
最先端技術の最強の軍事力をもって地球に攻め込んできた異星人がいたが、スケールの大きさが違いすぎて地上の犬に食べられてしまったということ。
そして生命の普遍的問いの答えは42だと。

作者はたぶんイギリス人だと思うので、イギリスの文化がわかっていたらもっと楽しめるかも。それでもこれを和訳した人はエラい。よくうまく訳せていると思う。原文は知らないけど、ユーモアや皮肉のおもしろみが損なわれていないような気がする。

あ、そうそうキーワードは”Don't panic!(パニくるな!)”デス。