September 2008

メリーゴーランド/荻原 浩
¥1,785
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知人が読んでいたのでタイトルだけは知っていたが、図書館で目にとまったから借りてみることにした。デザインが優しくて気に入ったというのもある。(本は表紙のデザインとか紙の質感とかも大事だよなぁ。)
でも、読み終わってから見ると、ぴもーの本のイメージとは合わないような気もした。

主人公は市役所勤めなので、公務員や公的機関に勤める方にはお勧め。結構コミカルにオーバーに書いてはあるが、肯けるシチュエーションは盛りだくさん。「前例がないから却下」そんな判断理由で自信のあるアイディアが却下されたら、自分はどうする?嘘だと思うことが日常的にまかり通ってるのがお役所です。。。いろんな葛藤があっても結局は、長いものにまかれるのが楽でいいやぁ~ってなってない?基本的に、役所に入る人ってのは最初は優秀でやる気がある人が多いと思うんだよね。倍率の厳しい試験があるし。それがきっと、やる気が空回ったり、まわりのトロさに嫌気が差したり、いつの間にか少しずつ目が曇ってっちゃうんじゃないかなぁ。

役所に勤めている人にはホントに身近にありそうなテーマでストーリーが展開する。軽いタッチながら、地方政治や学校教育についても疑問が投げかけられている。

いろんな困難があるんだけど、主人公はいろんな人とのコネに頼ってなんとか乗り越えていく。こういうときにはやっぱり人とのつながりって大事なんだなぁ。ストーリー展開的には、ちょっとうまく行きすぎって感はあるけど、すごくさわやかに読める。読み終わったら、仕事にちょっとやる気が出ました。(もともとやる気ないってわけじゃないけど笑)