男性性を競う文化 | Learn as if you'll live forever. Live as if you'll die tomorrow.

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東京都在住の会社員です。
日々の様々な気づきをつづっていきたいと思います。

ハーバード・ビジネス・レビューに『「男性性を競う文化」が組織に機能不全を招く』という記事が紹介されました。
https://goo.gl/x8wysd
記事では男性性を競う文化が社内の違法行為やいじめ、ハラスメントを招き、組織の健全性を阻害していると指摘されています。

男性性とは、競争社会の中で勝利して、社会的地位や成功を得たり、業績を上げたりすることを重視する文化のこと。女性性とは、生活の質を上げることや、弱者への配慮を重視する文化のことです。

男性性を数値化しているのがホフステードで、男性性が高い国としては例えばアメリカ、女性性が高い国としては北欧の国々が挙げられます。
https://hofstede.jp/intercultural-management/

驚くことに、ホフステードの調査では、日本は他国と比較しても断トツに男性性が高いという数値が出ています。
ただし日本の場合、アメリカなどと比べて個人主義は高くないため、他者との競争に勝つというよりは、自分自身に打ち克つという意識のほうが強くなります。
その端的な例が『道を究める』という発想です。少々評価されただけでは満足せず、ある1つのものごとを極めるために、終わりなき探究を続けるという日本人の姿は、極めて男性性が高いと言えます。

この姿勢が過剰サービスを追求し、ひいては長時間労働へと人々を向かわせるのではないでしょうか。

ホフステードの調査の各国の数値はこちらで確認できます。
https://www.hofstede-insights.com/product/compare-countries/


日本は男性性(95)と不確実性回避(92)が突出して高くなっています。事前に徹底的に細かく準備する日本人の性質はこの不確実性回避の高さによるものであろうと思います。


なお、ホフステードの異文化理論については以下の本をおすすめします。
https://www.amazon.co.jp/dp/4641173893/
外国の方と仕事をするときに、進め方の違いを理解するのに大変参考になります。