学生時代以来初めて、山本周五郎の「青べか物語」「季節のない町」(黒澤監督映画「どですかでん」の原作)を再読した。
やっぱり一番好きな山本文学で、黒澤監督映画だなと痛感。「人物描写が最高!」のひと言。

作品もその言動も好きな作家は、山本周五郎と坂口安吾。
特に前者は、直木賞どころか、読者からの投票で選ばれたなんとか賞までも辞退している。
後者の歴史物は、天皇家や公家たちが、それほど古くない古代に、朝鮮半島からやって来た渡来人の子孫と初めて書かれた作品なのではと思う。

大嫌いな作家は三島由紀夫だ。
(「金閣寺」の映画は、市川雷蔵と仲代達也が良かったけど・・)
彼が松本清張の芥川賞受賞に反対して、「彼が受賞なら審査員を辞退する」という発言は、思い出してもはらわたが煮え返る。
松本清張は、山本周五郎の現代版のような作家だったと思う。
小学生の頃、イトコに借りて初めて読んだ作家が松本清張とチェーホフだった・・