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『ん?どうしたの?(クラスの前でちょっとからかったのがマズかったか?)』

ただぽかんとした表情で見つめる私に聞く。


あれ?声かけれれてる?のかな?

え?どう答えればいいんだろう?うまく頭が回らない。


この人の前世、ことエリック・ライヴァントは私の、正確には私の前世の恋人である。

婚約もしていた。

だけどその前に私が世を去ってしまった。


『お~い。。大丈夫か~。。(謝った方がいいのか?)』

『あ!はい大丈夫です起きてます本当にすいませんでし(ガリッ)ん~あすいませんしたかんじゃいましふぁ!』

『ま、まあ落ち着け落ち着け。(ど、ドジっぽいのか。。)』

私は顔を真っ赤にしながらうつむいた。


『じ、じゃあ説明の続きをするけど。。』


あああああああわわわわわわわわどうしよううまく対応できなかったよ~。。

あっちから見たら初対面なのに。。

今の彼が私を見たところで思い出すわけじゃないから。。


説明が終わり、私たちはベルがなるのを待っていた。その間、ミカエルはパソコンの画面を適当に眺めながらさっきの出来事について考えていた。


あの子なんか不思議だったな~。。どうしてあんな顔で俺を見ていたんだろう?

というか顔真っ赤だったな。。やっぱりからかったのが恥ずかしかったのか?

ん~ちょっと悪い事しちゃったな~。

でもなんだろう、彼女を見るとなにか懐かしさを感じるような。。

こう、ほかの生徒とは何か違うような気がする。

まさか恋??いや、違う。そんなわけがない。俺は妻と子供2人いる。いい歳して中学生に浮気なんかしていいもんか。

でも。。なんか引っかかるんだよな~。初対面のはずだから懐かしいわけもないし。

すべて気のせいか?



私は次のお昼までの授業の間ず~っと考え事をしてしまった。

前世を把握してからワァルシュ先生の顔がどうしてもエリックのとかぶってしまう。

あ~あ~。。これから夏までずっとあの先生なのに~。。しかも毎日会うんですけど!

歴史の授業をこの先ちゃんと聞けるか不安だよ。。


お昼もぼけ~っとした顔で食べていると、鈴鹿に話かけられた。

「ねえ、凛ちゃんどうしたの?ぼけ~っとして。」

「ん~~。。何でも無いよ?」と嘘をつく。

「んなまさか~。ひょっとして学年早々ちょっと好きかも??って言う人見つかったぁ~?」ニヤニヤしながら私の顔を覗き込む。

「なっ、んなわけないだろ~。どうしてそうなるんだよ。」

「う~ん。。だってそんな顔してたよ?あ、ひょっとしてぇ~、あそこでランチルーム監視してる、あの先生ぃ~?」

「あの先生ってなによ~。。ってんんっ?!」

「ほら、図星。ねぇなんて名前の先生??」

ずっ、図星って!

ランチルームの奥の方でランチルームを見渡すように立っているワァルシュ先生がいた。

ってこっち向かってくるーー!!

「あ~みとれてるみとれてる~(笑)で、なんて名前~?」

「わ、ワァルシュ先生。。」

「ん~。。でもよく見たらただの中年おっさんじゃない!まあイギリスのウィリアム王子に似てるとは思うけど。」

「ちょ、なによそれ~。。」

ワァルシュ先生はゆっくり歩きながらこっちへ向かってきた。

私の座っていた焦げ茶色のたくさんの人が座れる長テーブルの横にきた。


ランチルームの中の構造は、簡単に言うと入り口から入って見渡すと、長テーブルが立て向きにざっくり16個並んでいて、入ってすぐ横、手前にある長テーブルの前に売店がある。売店はバイキングみたいになっていて、ピザやらなどをとったりできる。その他にも、サンドイッチを作ってもらえたりする。その売店の前に、手すりみたいな物がある。

先生はその手すりに寄りかかって、スマホをいじっていた。

私たち(鈴鹿とか、由佳里とか)は長テーブルの手前の方の端っこに座っていたため、距離はある程度あるが真横に先生がいる状態だった。

「ねぇ、由佳里ちゃんはあの先生の事、どう思った?初印象?」聞いてみる。

「う~ん。。私は優しそうな人だな~と思ったけど?」

「へぇ~。。由佳里ちゃんもひょっとして好きだったり。。?」うふふふとにやけながら鈴鹿が聞く。

「いや~私は別にそういうわけじゃ。。^^;;」

「ちょ!鈴鹿ちゃん??”も”ってなに”も”って!!」”も”をつけた事にツッこむ。

「え~~~~~だって好きなんでしょぉ~ワァ・ル・シュ・先生の事ぉ~」

「違うっ!!まったくもって違う!!」

「なにが違うの~?顔真っ赤にしてるくせにいぃ~~」

「違うったら違がーーーう!!!」

必死に否定しても、なかなか信じてくれない。

ったくもう鈴鹿ちゃんったら。。。



す、鋭い。。。。。。。。。。

。。。。。。。


私は先生の方をちらっと見る。

先生は周りを見渡していた。まあ、ランチルームの監視だから、一応。

ずっと見ていたら目があった。

その瞬間すっと目をそらした。

見つめ合うって、ちょっと恥ずかしいです。



私の前世は、なんとも悲惨な死にかたであった。

死に方も、死に至るまでの出来事も。






1911年、3月25日。燃え座かる火を背に向け、8階の窓から飛び降り、死んだ。