私は 彼に何もしてあげれなかった。
結局 自分が傷つきたくなくて 彼に何も言わず 何も聞かずに 勝手な事ばかりしてきた。
私の 選択は間違っていたのかも
しれない。
でももし あの頃の 15歳に戻っても 彼を選び 彼と恋をしたい。
私は 彼に一生分の恋をしたのだと思う。
彼から 別れの言葉を聞いたのは
1度だけ。
2度目はない。彼と会う事は永遠に叶わない。
彼は もうこの世にいない。
最近 知って 彼の家を訪ねた。
彼の両親は 私のことを 覚えていてくれて あの頃のように 名前で呼んでくれた。
彼と彼の両親にごめんなさいと謝った。
もう 彼と 同じ空の下で 年を重ねていく事も出来ない。
彼の 記憶に私がいたのかは もう分からない。
彼の 記憶に一欠片も 私の記憶が無かったとしたら 悲しいが 私のした事を考えると 仕方がない。
彼の家に 泊まった時は 必ず右手で
腕枕をしてくれた。
腕が痺れるから外してと言っても
一度も外した事はなかった。
そして 左手で 私を包み込むように 優しく抱きしめてくれていた。
彼の腕の中では なんの不安もなく
幸せな気持ちで 眠った。
なのに なぜ あの腕を 彼を信じ続けなかったのだろう。

ごめんなさい。
別れの理由を話さなくて ごめんなさい。
戻らなくて ごめんなさい。

彼の友達に 彼は幸せな人生を送ったのかと聞いた。
友達も多く 幸せな人生を送ったと
言っていた。
結婚をして 奥さんと子供さんがいた。
それでも私は 彼を想い 彼の冥福を祈りながら 生きて行きたい。

彼に初めて ねだった 修学旅行の写真は
今も大切に手元にあるが あの時 投げ付けようとして 机の引き出しにしまった 鏡は
どうしても見つからない。