セリエA第4節終了レビュー:守備の土台が見えたミラン、欧州カップ不参加のアドバンテージをどう活かす?

こんばんは、pikaです。

初投稿から2本目、少々お付き合いくださると幸いです。

第4節終了:順位のハイライト

セリエAは第4節までが終了。首位ナポリが開幕4連勝、2位ユヴェントスが3勝1分けでスタートダッシュに成功。我らがミランも開幕でつまずいたとはいえ、その後は3連勝で軌道に乗りました。

サッスオーロに勝利し連敗を止めたインテルも、ジリジリ上がってくるだろうとは思いますが、キヴ監督体制になってまだリズムを掴んだとは言い難いのが現状です。

 

以降の順位は下記を参照ください:
セリエA 順位表 - 2025/2026 | Goal.com 日本

ミラン序盤レビュー:守備の成熟

第3節ボローニャ戦:ウノゼロを完遂

移籍関連が片付いて初めての試合が第3節ボローニャ戦。結果はウノゼロ勝利。端的に言えば「アッレグリらしく勝った」試合でした。特筆すべきは守備で、相手の枠内シュートを0に抑制。

被xGの推移(第1~3節)

相手に与えたxG(与xG)は以下のとおり:

  • vs クレモネーゼ:0.21
  • vs レッチェ  :0.30
  • vs ボローニャ :0.17

3試合通算約0.68(1試合平均0.23)という数字。リーグの中でもダントツに低く、相手に大きな決定機を与えにくい守備ができている証拠です。

第3節(上)と第4節(下)終了時点の与xG比較
(データ:FotMob/作成:pika)

第4節ウディネーゼ戦:前向き守備+3-0の快勝

迎えた難敵ウディネーゼ戦は3-0の快勝。内容も含め圧巻でした。与えたxGは0.3と依然低い数値。ボローニャ戦と比べて守備時の重心が前目になり、高い位置でのボール奪取が連動して機能。個人的に高評価のポイントです。

個人ハイライト

モドリッチ&ラビオ:保持時の安心感

多少陣形が乱れた局面でも、運んで時間を作り、ファウルをもらう。個の力でチームを堅固に変えてくれる“スーペル”な働きでした。

プリシッチ:ドッピエッタで存在感

プリシッチのドッピエッタ。キャリアハイをミランで過ごす“キャプテンアメリカ”。早いうちに契約延長がまとまることを祈るばかりです。

戦術的論点:サムエレ・リッチをどう起用するか

リッチは長短の正確なパスに加え、スペースがあれば巧みに運んで局面を打開。守備でも危険なスペースを先回りして埋め、適切なタイミングでボールにアプローチできる選手です。モドリッチやラビオと共にスターター起用の場面があっても良いはず。

今季は開幕クレモネーゼ戦を除く3試合が途中出場で計61分。まずは明朝のコッパ・イタリア(レッチェ戦)で起用し、リッチを軸に組み立てるミランを見てみたいところ。

攻撃の伸びしろと“週一”アドバンテージ

総括すると守備面では一定の礎を築けた一方、攻撃は中盤~前線でまだバリエーションの模索段階。アッレグリの保守的なスタイルを保ちつつ、どれだけ攻撃的にチャレンジできるか。

ナポリ/ユヴェントス/インテル/アタランタはいずれもCL、ローマはEL。欧州カップ不参加のミランはリーグ専念で“週一ペース”を維持できるアドバンテージがあります。ここを最大限に活かせれば、今季のミランは相当セリエAを沸かせてくれるはず。

今後の日程:序盤の山場を主導権に変えられるか

コッパ・イタリア(レッチェ)を挟み、リーグは第5節ナポリ戦第6節はアリアンツでユヴェントス。序盤最大級の山場ですが、同時に主導権を一気に握るチャンスでもあります。

おわりに

以上、長文失礼しました。

感情はなるべく抑えつつ、データと試合内容からまとめました。

Forza Milan!!

 

※被xGはFotMob各試合ページの数値(第3節終了時点)と、4節終了時点での通算与xG(ミラン1.0/ローマ2.8/アタランタ3.0/ユヴェントス3.7/インテル3.7/ボローニャ3.8/コモ4.2/ラツィオ4.5/ナポリ5.2)を参照。