ステージ2A、ルミナールBだった私は、術前抗がん剤治療となりました。
抗がん剤はddEC(ドーズデンス エピルビシン+シクロフォスファミド)。
乳がんになる前は、胸を切るなら死んだ方がマシ、髪の毛が抜けるなら死んだ方がマシだと、本気で思っていました。
自分が乳がんになるなんて思ってなかったのですが、それでも乳がんになったときに何がいちばん嫌だったって、やはり見てすぐにそれとわかる外見に影響がある(傷跡と脱毛)ものがいちばん嫌だったんです。
女性の抗がん剤の悩みのトップは、昔から変わらず「脱毛」です。
それにもかかわらず、乳がん、子宮がんに関連するがんにこの悪魔の副作用を引き起こす、エピルビシン、シクロフォスファミド、パクリタキセルなどの抗がん剤は、初期でなければ治療にはほぼ必須です。
人を助けようと研究開発された抗がん剤ではあるのでしょうが、「製薬会社は悪魔の手先か」とも思ってしまいます。
製薬会社の人たちは、がん専門病院にあるウィッグを取り扱ってるウインドウの前で、ケア帽子をかぶった女性が立ち尽くしてるのを見たことがあるんでしょうか。
心疾患や吐き気の副作用が5倍になる抗がん剤と、脱毛がまったくない抗がん剤ならどっちを使うか。
私ならあるかどうかわからない心疾患より、脱毛がない方を選びます。
私は高校時代から背中の真ん中より長く、ずっと自慢のロングヘアでした。
ショートにしたことなど一度もありません。
梅宮アンナさんのように「おっぱいを切ることに未練はなかった」と再建しない方はけっこういらっしゃいます。
それと同様、髪をスパッとバリカンで刈り上げてしまう女性もいます。
私はそういう気持ちにはとてもなれないのですが、自分のロングヘアには自分でハサミを入れました。
人に切られるくらいなら、自分で切ってしまえと。
不思議と涙は出なかった。
というか、当時はもうすぐ抗がん剤治療が始まるので、観念してしょうがなくと言った感じです。
脱毛が始まり、髪が絡まってどうにもならなくなる前には切らないといけなかった。
髪の毛は残してあります。
自分の髪の毛でウィッグを作ってくれる会社があるので、将来、薄毛になったときのための保険と考えていました。
病院のパンフレットやアピアランスケアにかんする助言には、必ずと言っていいほど
「人によって時間はかかりますが、必ず生えてきます。
最初は髪質が違うように感じるかもしれませんが、徐々に元に戻るので心配しないで」と書いてあります。
これは正直、嘘・妄言です。
病院に置いてあるものなのに、どこの誰が思いつきの気休めで書いたのか。
私にとっては、ほぼ犯罪ではないかと思うくらいの妄言です。
よっぽど毛髪量が多く、若ければ元にもどりますが、現実は少なくなります。
更年期で少なくなった方や、もともと細い方は、現状をキープするのはかなり難しいと覚悟していたほうがいいです。
ルミナールタイプで術後、ホルモン治療が必須の方は特に。
私は点滴中の頭皮冷却(病院では取り扱ってなかったので自己流)、育毛剤など、自分でできることは努力してきました。
使用した商品や効果についてはまた後日。
そして、やっとベリーショートで生えそろってきた頃に、私は再発を告げられました。