▲注意▼
*この小説には流血表現が含まれます。(R-15指定)
*物語に出てくる人物、団体名、国はリアル世界でまったく関係ありません。
*無断コピペ、画像の無断移転は厳禁。
以上を守れる方、楽しんでいってください。
第一話
[ D.P ]
―――2013年7月24日午前4時39分03秒…
ラィの周りは見た事もない大きな機会達に囲まれていた。
その機会にはそれぞれチューブが出ており、ラィ自身の体に埋め込まれている。
「ん」
右手を動かす。
すると右手につながれていたチューブがいとも簡単に体から外れ、そこから血が出てくる。
「意外と速いお目覚めだね、0965号。」
どこからともなく声が聞こえる。その声の主は寝転がっているラィの足の方からやってきた。
声の主の姿は白衣を着た若い…10代後半か20代前半の男だ。
「おやおや、右手の血液チューブが取れているではないか。痛いだろう?すぐ元に戻すからな。」
そう言うと、その男はラィの右手から取れたチューブをもとの右手の場所へと刺す。
チューブの太さは約半径1.5mm…かなり細いチューブだ。
「これで良し。0965号…あ、今は「ラィ」、か。」
男は思い出したように手を叩く。
そして何やら説明をしだした。
「ラィ、これから3分後、人体合成クローンに入る。」
「じ、んたい…ごうせい…?」
「人体合成クローンだ。人体合成クローンとは、ラィ自身。つまり人間と我らD.Pが作ったロボットを合成する。つまり合体させるという事だ。ラィ自身の体は残るが、魂はロボットと合成した方にいく…人造人間になる、という事だが…まぁあまり細かくいってもどうせ忘れるだろう。」
そう言うとその男は消えていった。
それから3分後…
『0965号、0965号。これより、人体合成クローンの準備を開始致します。』
先ほどとは違い、女の人の声だ。その声はどこかにあるだろう、スピーカーから聞こえてくる。
寝転んでいる鋼鉄製のベッドが傾き、足の方が上へあがり頭が下へ傾く。そして頭の方の床にあるドアが開く。
『ドア確認。体のチューブをすべて外します。』
すると体じゅうに刺さっていたチューブが一気に抜かれた。
その瞬間とてつもない痛みが走ったが一瞬だったため耐えられないほどの痛みではなかった。
『チューブ確認。トラップルームへ移動します。』
先ほどのドアの中へと滑って行くベッド。
頭が下になっているため少々の頭痛を感じたが首の付け根はベルトで固定してあり動かすことはできない。
『移動確認。ロボットを其方へ移動させます。』
ゴォン…という何かが開く音が聞こえると、ラィの隣にロボットが落ちてきたのだ。
そのロボットは頭がなく体だけ作られているという奇妙なロボットだった。
そしてその体はすべて鋼鉄でできており、かなり丈夫そうな事が目に見えてわかった。
大きさはラィと同じぐらいだ。
『ロボット移動確認。すべての準備が終了致しました。これより、人体合成クローンを開始致します。』
その声を終わりに、ラィは気を失ってしまった――――
★ ■ ■ ■ ★ ■ ■ ■ ★
目を覚ますとそこは、真っ白な空間だった。
その真っ白な空間にピ、ピ、ピという機会音だけ響いている。
「、っぃた」
起きあがろうとすると頭に電流が走った痛みが感じられる。
「まだ動いては駄目だよ。」
ハッとし、首を回して声のほうへ顔を向けると先ほどの男が椅子に座って此方を向いていた。
「あと10分は安静にしていてね。まぁ、10分立ったところであまり緩和するわけではないんだけれど。」
「…ここ、はどこだ…」
「ここ?えっと、D.P総合救護室の924号室。」
D.P総合救護室…ここの空気は血の匂いが定着し、ある病室には生々しい血痕がある場所だ。
「あと、5分。5分たったら精密検査と任務確認…」
それとなんだっけという顔で顎の下に手をそえる。
「それと……あ、そうだそうだ。衣装合わせ。」
「衣装…?」
「そうそう。あ、あと3分ね。ゆっくり休んで。」
その言葉聞くとラィは何も言わず、静かに目を閉じた。
★ ■ ■ ■ ★ ■ ■ ■ ★
『精密検査に以上無し。』
色々な検査をさせられたラィはもう疲れ果てていたが、男に手を掴まれ任務確認のため事務室へと急がされた。
「じゃ、任務確認ね。」
「…ちょっと、疲れた。」
「駄目だよ休憩している暇は無い。さっき10分も休んだろう?」
そう言うと、また長々しい話を話される。
「まず、これから君が所属するのはD.Pの最高重要部だ。くれぐれもヘマをしないようにね。」
男はニコっと笑うがラィは無表情のままその顔を見つめていた。
「っで、最高重要部での君の任務は人間観察と宇宙人討伐計画だ。」
「…で?」
「まず、人間観察はある指定学校へ通ってもらい学校生徒として人間を観察する。君の年代は一番元気があるからね。中学生時代…懐かしいな。」
「…宇宙人討伐計画」
「うん、それはねまだ知らなくていいんだ。だから人間観察だけに集中していてていいから。あまり深く考えないでね。今はそれだけ。」
「…わかった」
そう言うと男は満足そうに頭を縦にふった。
「じゃあ最後に衣装合わせだ。さぁ、こっちだ。」
違う部屋に案内される。
その部屋は…
「さぁ、この中から好きな制服を選びたまえ。」
中学生用の女子制服が並んでいた。ざっと100着…それ以上。
ラィはしばらく制服の列をいったりきたりしていたが、一周するとスタスタと一つの制服の場所へ歩いて行った。
「…これ」
「ん?」
ラィの指さしていた制服は黒くワンピース型になっている制服だった。
「ふーん、これでいいの?」
ラィが頭を縦に振ると男は珍しそうな声をあげた。
「へーぇ、大体の子はもっと可愛いものを選んでいくんだけど、珍しいね。」
「…いいから。」
「解った解った、じゃぁこの制服の学校へと早速転入するとしよう。いいね?」
「…うん」
「よし、じゃぁ急ごう。」
そう言うとまた足早に移動しはじまるのだった。
第一話 完
つづく