おはようございます(*'▽'*)
 
これは、2年前に書いたものを
加筆したものです。
 
 
まだ介護の仕事をしていた時のおはなし 
 

介護のお仕事で

おひとりさまのお婆ちゃんのお家に
いってきました。
 
 
 
お話し好きなお婆ちゃん
 
 
話題が豊富で
いろんなことを教えてくれるんです。
 
 
今日は、お婆ちゃんの
 
『おひとりさまで
豊かに生きて行く方法』
 
をお伝えしますね。
 
ここからは
お婆ちゃんのお話しです。
 
 
 
 

****   ***   *** 
 

 
わたしは
小さいときから病弱で
 
 
熱を出しては
学校を休んでばかりいて
 
母には随分迷惑をかけたものよ。


  

そんなわたしをずっと見ていた
わたしの母は
 
 
わたしが大きくなっても
 

心豊かに生きていけるように
  

 
一人であっても
強く生きていけるようにと
 
 
 
日々の声かけと実践で
私のやるべきことを教えてくれたわ。

 
 
母はことあるごとに
私にこう言っていたの

 
 
あなたは他の人と
共同生活などできない性格ね
 
 
 
だから将来
一人で生きて行くことに
なると思うのよ。
 
 
  

そのために日々、心において
おくことがあるから
しっかりと聞いてちょうだい。




お金なんぞは何の役にも
立たないから
 
 
  
人様にできる限りのことを
心を込めてするように。
 
 
  

そして
必ず見返りは求めないように。
 
 
 
 
見返りを求めると
人間という生き物は

自分の心が
ぐちゃぐちゃになっちゃうからね。
  

 
だから見返りを求めずに




ただ、ただ 心を込めて
 


たくさんの心を
周りの人に与えるのですよ。
 
 
  

それをいつも
聞いていたわたしは
 
 
 
周りの人に心をこめて
尽くすことを決めたのです。
 


 
近くの
寝たきりのお婆さんが
 
 
 
毎年夏には
あせもができると聞けば
 
 
母から聞いた自然の薬を作って
持っていくようになりました。
 
 
それは病弱で
皮膚の弱かったわたしに
母がいつも
作ってくれていたものでした。

 
 
ヤマモモがまだ緑色のうちに
山に採りに行き
  

 
それを焼酎につけて
『ヤマモモのエキス』を作り
保存しておくのよ。
 
 
そしてそれが必要な人に
持っていくの。
 
 
 
その寝たきりのお婆さんは


『あなたのお薬が
どこのよりも一番効果があるわ』
 
 
 
と涙を流して
言ってくれてね、嬉しかったわ。

 
 

お友達で
体調がすぐれない人がいれば
 
 
 
何か喉ごしの良いものを
心の込もったメッセージと一緒に
送ったり
 
 
季節の変わるたびに
 
 
お友達 一人ひとりに
 
 
 
心をこめて お手紙を書いて

 
 
季節のものと一緒に
送ってたのよ。
 
 
喜ぶと顔がただ見たくてね。



 
お友達から
何かをしてもらったときには
そりゃもう嬉しくて
 
 
 
その心以上の気持ちを
伝えるようにしてきたの。
 
 
 
 

今も病弱で

 
季節の変わり目になると
風邪をひいたり
 
 
 
持病の痛風で
手が痛み
 
 
 
自分の思うように
いかないときもたくさんあるけどね
 
 
 
そのたびに
 
 
 
たくさんの親切な方たちが
助けてくれるのよ、嬉しいわ。
 
 
 

ご飯が作れないときはね
 
 
 
近所のお友達が
わたしの大好物のものを
笑顔で持ってきてくれて
 
それが涙が出て出るくらい
すごく美味しいの!!


  
 
洗濯ができないときは 

親戚の人が、不自由はないかと


やってきて
心優しく、できないことを
していってくれる。
 
 
 
 
その度に 嬉しくて
 
 
 
涙が出るほど嬉しくて
 
 
 
心がほっこりして
 
 
 
自然と感謝の涙が
わいてくるのです。
 
 
 
 
今はもう私も80を過ぎて
ヨボヨボのおばあちゃんだけれど
 
 
 
こんなに毎日
感謝の気持ちを持って生きてこれるのは
 
 
 
母のおかげなんですよ。
 
 
 
ありがたいことですね。
 
 
 
**   ****  ***
 
 

お婆ちゃんはわたしに
笑顔でこの話を伝えてくれました。
 
 
 
 
わたしは
涙があふれてくるのをこらえながら
 
  

 
素晴らしいお母様ですね。
 
 
 
お婆さんのお母様は
本当の愛を教えてくださったのですね。
 
 
 
そう言うと
 
  

 
目の前のお婆さんの顔が
ぱぁっと明るくなり
 

 
心のそこからの想いが
あふれてくるかのように
 
 

そうなの!
そうなのよ、その通りよ。
 
 
 
と少女のような可愛らしくて
 

そしてとても
優しい笑顔で言ってくれました。
 
 
 
 
わたしはこう思うのです。
 

 
わたしたちは
生きる術を日々身につけていると。
 
 
小さい頃から
しつけが厳しかったのは
 
大きくなってから
この子がちゃんと生きていけるようにと
思ってやってくれたこと
 
 

 
それを活かすために必要なことは
 
 
 
あなたが
どういう心持ちで
その術を受け取り、実践していくか。
 
 
 
 
あなたの想いで
 
 
 
あなたの人生を豊かに
していけるのです。
 
 
 
 
 
お婆ちゃんはわたしに

なんて素晴らしい時間だったのかしら。
 
 
わたしは今日
あなたにとても幸せな時間を
もらったわ。ありがとう。
 
 
と言ってくださいました。
 
 
 
 
 
でもわたしは

 
 
その何倍も、何百倍も
豊かで素晴らしい時間を
 


彼女からいただきました。
 
 
 
 
 
 
読み返してみても
 
 
あぁ、私の足りないものは
この思いだと、いつも教えられます。
 
 
 
助け合って生きていくには
思い遣りから出る行動が大切ですね。
 
 
 
日々、忘れずに生きていこうと思います。
 
 
 

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